ドント・ブリーズ2
ロド・サヤゲス監督/2021年作品
ロド・サヤゲス監督「ドント・ブリーズ2」を観た。

前作から8年後、郊外の古びた屋敷に住むのは(例の元スーパーソルジャーの)盲目の老人と、少女。この少女は、いったい何処から来たんだ!?

老人は娘をあまり外出させず、"箱入り"状態の暮らしをさせており、これが少女にとっては不満。外で友達を作って遊びたいし、学校にも行きたい。

そんなある夜、突如、情け容赦ない謎の武装集団が屋敷にやってきて、少女を拉致しようとする。そうとなれば、盲目の老人は闘うぞ! でも、前作の無双っぷりは影を潜め、意外と苦戦する老人。前回はコソ泥で今回は武装集団だから仕方ないのか!?

前作は、一人暮らしの盲目の老人が住む家なんて泥棒するにはチョロいよなって能天気な若者が押し入ったら、とんでもない老人でした。ってことで、音に敏感な老人に対して「ドント・ブリーズ=息する音も立てちゃいけない」という緊張感が漲っていたのですが、今作はその緊張感は吹き飛んでしまいました。そこが、ちょっと残念。

また、今回も「お前が悪だ」と思わせておいて「そっちの方が悪じゃん!」的な"ひっくり返し"はあって、それもまた結構嫌な返し方をするんだけど、前作の後半で明かされたような"異常な展開"とまではいかないので、物足りないかなぁ…。そこそこ異常ではあるけど。

"善悪の境目"を描くという意味では、前作に続いてよくこのアイデア考えたなと思うけど、やはり前作の「意外性」「緊張感」「驚きの展開」という3拍子揃った出来栄えと比べると個人的には残念な作品でした。ビックリしない分、落ち着いて観てられる映画だけどね。
僕のお気に入り度
今回の続編はもう見なくていいかな。どっちかといえば、前作を見返すと思うので。



(C) Tadashi_Takezaki 2021