処刑男爵
マリオ・バーヴァ監督/1972年作品
マリオ・バーヴァ監督の1972年作品「処刑男爵」を見た。

16世紀に住民を次々と処刑し、串刺しにして城の塔に晒すことによって、恐怖で街を支配しようとした悪名高い"処刑男爵"の子孫にあたる青年が、興味本位で男爵を甦らせる呪文を唱えたことから始まる恐ろしい出来事。

「呪文で甦っても、また墓に戻す呪文も持ってるから平気さ!」 「あっ、呪文が書かれた紙が燃えちゃったよー」 とゆーわけで、甦ったまま墓に戻せなくなった男爵は次々と街のみなさんを襲います。果たして彼を止める手立てはあるのか!?(さっき燃やしちゃった呪文以外に…)

拷問具が沢山置いてある地下室も完備した不気味な古城を舞台におどろおどろしく…いまひとつなりきれない物語が展開するゴシックホラー。同じくバーヴァの過去作「呪いの館」には遠く及ばない完成度で残念ではあるが、まぁ、この手の作品としては及第点かな…。

とにかく、悪いのはすべて男爵を甦らせた青年。自分が蒔いた種なのにそんなことは棚に上げて「なんとかしなければ! 助けて!」と周囲を巻き込み不幸にし、男爵を倒そうとする叔父さんに「お化けと話すチャンスなのに!」と言ってみたり、もう、オマエ、ええかげんにせえっ!!!
僕のお気に入り度
いつかもう一度くらい見るかもしれない…かな?



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