アナザ・ヘヴン
飯田譲治・監督/2000年作品


あらすじ

とあるコーポで男が殺された.被害者は首を無造作に叩き折られ、その脳みそはシチューにされていた。その後、同様の手口の猟奇殺人が次々と起こる。もと犯罪マニアだった刑事早瀬マナブは警部飛鷹健一郎らと捜査を続けるうちに、犯人は常識では考えられないえたいの知れない存在ないかと考えはじめる。

主な出演者
江口洋介 / 原田芳雄 / 市川実和子 / 柏原崇


感想

  この春からはじまったテレビドラマの方はまだ見てないが、そっちを見てる人から「アナザヘヴンみたいなのは竹崎の趣味だと思うよ」と言われたのをきっかけに、映画の「アナザヘヴン」を観た。「アナザヘヴン」は、飯田譲治が監督する、テレビドラマとリンクしている映画。テレビドラマと映画が同じ時間軸の別の事件を描いている(という話なんだけど、正しい?←後に、テレビドラマを見て、そうでもないなと思った…)作りだ。 首を折って殺害した被害者の頭から取り出した脳みそで料理を作るという猟奇連続殺人事件をふたりの刑事が追う、なかなか不気味なお話。そこにちょこっと恋愛の要素がふりかけられて、雨が降って……。 結局、悪の正体がちょっとウ〜ン……とか思ったりするが(苦笑)、なんの期待もせず観た分にはそこそこ面白い映画だった。 最後の最後で言わずもがななセリフがはいっちゃって「ちょっとなぁ」と思ったが、ああいったセリフ、入れたくなるんだよね〜。個人的な好みとしては、3つ前のセリフで終わって、その後は沈黙、映像だけで語って欲しかったな(その女性をとらえた映像に、ちょっと「ツインピークス」のローラが入ってた気も……)。 それにしても原田芳雄と柄本明が渋くていい演技だった!(さすが!) これが映画デビューっていう市川美和子という人も、最初ハナにつくけど、不思議な魅力を醸し出していた。 それと、観てない人に申し訳ないので内容にはふれられないが、松雪泰子が部屋に来て……という場面が一番面白く見れた(笑いと緊張感のミックスという意味でね)。 「羊たちの沈黙」以来、延々と続いている、猟奇殺人モノっていつまで続くんでしょうね……。
僕のお気に入り度
映画としてはどうかと思うのだが、市川美和子の謎めいた魅力が忘れられず、もう一度見たいなぁ…と思ってしまう。そんな映画。



(C) Tadashi_Takezaki 2002