薄川滝ノ沢より辺見岳探訪報告


(98年11月28日)


 本日は先週に引き続き両神山系薄川支流、滝ノ沢を遡行して辺見岳に登るルートにチャレンジした。 先週は雪のために途中で断念したが、今日は気温も比較的暖かく先週から雪が降ったという情報も無かったのでので、滝ノ沢完全遡行への再チャレンジを実行した。

<98'11.28 歩行記録>

日向大谷駐車場(6:30)〜間の滝(6:50-7:05)〜玉すだれ滝(7:50-8:00)〜
ゴルジュ上(8:50-9:00)〜辺見岳(10:00-25)〜一位ガタワ(11:30-35)〜
清滝小屋(11:40-45)〜会所(12:25)〜日向大谷駐車場(12:45)

サーバ容量制限による画像リンク切れがある場合はご容赦下さい。m(_o_)m
-----------------------------------------------

 小鹿野町から両神村に入り、薄川沿いの道を登っていく。 途中まではかなり広い道だが、それも次第に狭くなってきて、対向車に注意しながら進む。 左手の渓流釣り場を過ぎると道は大きく屈曲しながら日向大谷の集落へと登っていく。 途中、左手に腰越の滝入口と書いた看板があるので、その横の駐車スペースに車を止める。

 明るくなるまで待って6時半に出発。 腰越の滝入口より山道を下っていくと薄川沿いの山道となり、すぐに左側より滝ノ沢が合流している。 本流にはすぐに腰越の滝がかかっているが、先週拝見済みなので今日はパスした。
 滝ノ沢出合よりしばらくは左岸に山道があるので、これを利用して登っていく。 すぐに最初の滝でもある綺麗なナメ滝が現れる。 そしてその上には小さいながらも形の良い5m程の滝が落ちている。 このあたりはなかなか素晴らしい風景の所だ。 ここを過ぎる山道のトレースも次第に不明瞭になり、沢も平凡なゴーロ状になってくる。

 平凡な沢をしばらく登ると目の前にはこの沢のハイライトのひとつでもある間の滝が現れた。 何度見ても美しい滝である。 今回は遡行を目的に入渓しているので、ここで渓流シューズに履き替え、ハーネス武装して身支度をする。 そしてまずは間の滝の直登にチャレンジだ。

 間の滝は右側の壁を登った。 ホールド・スタンス共に細かいが豊富であり、スリップに注意して上まで登る。
 間の滝上には4段15mの滝が現れる。 4段というのは実は登ってみて初めて分かったことである。 1段目の5m程の滝は左側の小さな洞窟状の所をへつって滝壺を避け、流水をまたぐようにして直登する。 2段目の3m程の滝は、またまた深い滝壺に行く手を阻まれる。 ここはスタンスが無いので、2m程の流木を右側の滝壺上に渡してだましだまし通過する。 そして滝壺に挟まった大きな流木を使って左側に渡り、流水の中をザブザブと登る。 3段目の5m程の滝は右側のコケの付いた岩をフリクションで登る。 最後の2m程の滝は左側を簡単に登ることが出来た。
 これらの滝の直登は予想以上に楽しかった! 巻くのはちょっともったいない滝である。

 その上の小さな淵で思わぬ発見をした。 何と魚が1匹泳いでいたのである。 今登ってきた滝の上なのになんで? と不思議でならなかった。 こんな所に住んでいるのだからきっとイワナかなにかだろうか?

最初のナメ滝
最初のナメ滝
ooo 間の滝
間の滝
ooo 15m4段滝
15m4段滝
ooo 玉すだれ滝
玉すだれ滝

 途中の親指岩では、先週の雪景色は嘘のように消えていた。 このあたりから水流は殆ど無くなり、平凡な沢の中をうだうだと登っていく。 しばらくして再び水流の音が聞こえてくると、左手より支沢が合流し、右手奥の本流には玉すだれ滝が現れた。 ここも先週の雪模様とはかなり姿が変わっていた。 水量こそ少なめだが、やはり落差40mは見応えがある。

 さてこの滝をどう超えるかだが、先週はガイドに従って右側の巻き道を登っていったのだが、今日改めて良く観察すると左側の方が登りやすそうである。 正面から見ると左側のテラスの方が低く、落口に向かって続いているように見えたからである。 まあ、時間はたっぷりあるのでとりあえず左巻きルートにチャレンジしてみた。

 左ルートはまず、滝下で左手より流入する支沢を少し登る。 倒木の枝が邪魔であるがそれを越えると右手に登りやすそうな斜面が現れる。 とりあえずこの斜面を登っていったらあっさりと玉すだれ滝上に出てしまった。 楽勝の高巻きルートであった。 思わずシュリンゲで身体を確保して銚子口を撮影したりしてみたが、さすがに高度感がある所であった。

 ここから先は立派なゴルジュが続いている。 しばらく進むと10m2段滝が現れた。 下段は左を直登。 上段は水流の中を細かいスタンスを探して登る。 水コケで非常に滑りやすいので注意が必要だ。 その上には3m程のナメ状の滝が現れ、その次にはきれいな5mナメ滝と続く。 なかなか素晴らしい所だ。 そしてその上は8mスダレ状滝が現れる。 この滝は右側を小さく巻くのだが、ホールド・スタンス共に乏しい滑りやすい岩斜面をトラバースする非常に悪いルートであった。 長めのシュリンゲで身体を確保しながらルートを開拓して何とかクリアしたが、無理せず右側の大高巻きルートを選択すべきだったと反省した。

10m2段滝
10m2段滝
oooooo 8mスダレ滝
8mスダレ状滝

 この滝の上は2俣となり、左手より1対1の水量比で支沢が流入する。 この支沢はすぐ上で10m程の滝となっていた。 本流は大きな石で塞がれたようになっており、その上には大岩の下から落下する3m程の滝が現れる。 そしてゴルジュ最後の5m程の滝を越えると右手より涸れ沢が合流して沢は開け、コケ庭園のような様相となっている。 前方にはカエルのような形の大岩もあってなかなか楽しめる景色である。 ただ、水流はこれより先は殆ど無くなるので、水補給は必ずここで行っておくよう注意が必要だ。

 この先、左手より涸れ沢が流入し、その先しばらく登ると右手に明るいガレ斜面が現れるので、そこで沢を離れてこのガレ斜面を登っていく。 途中は明るい白樺林でなかなか気持ちの良い所である。 斜面をしばらく登ると小さなテラス状の平地に出て、その平地の右側より辺見岳への急尾根ルートが続いている。

 尾根に取り付くと急な上に灌木に邪魔されてなかなか思うように進めなくなった。 予想以上の難所だ。 ガイドブックに「木登りを交えながら岩峰を越えて..」と表現されていたが、まさにその通りのルートであった。 灌木の少ないこの季節に訪問したのは正解だったような気がした。

 それでも何とか灌木と岩尾根との格闘が終わると、ついに辺見岳の山頂に到着した。 こんな所にこんな山があったのかと感動させられる山頂だ。 東側を除けば申し分ない素晴らしい展望が広がっている。 西には両神山、北には天理岳他、そして南には梵天尾根の山々という具合に名山が素晴らしい景色を見せてくれている。 特に両神山の展望なら、両神山中一と言っても良いような素晴らしさである。 思わずその両神山をバックに記念撮影してしまった。

コケ庭園
ゴルジュ上コケ庭園
ooo 両神山
辺見岳より両神山
ooo 天理岳
辺見岳より天理岳

 辺見岳から一位ガタワまでのルートは、先程の辺見岳登行ルートと比べれば楽ではあるものの、踏み跡は所々で不明瞭となっており迷いやすいルートである。 赤テープを見失わないように注意して進むが、それでも途中で2度ほどルートを見失ってしまった。 しばらく進むと天狗の像や運搬用ケーブルなどが現れ、まもなく一位ガタワに到着した。 先に白井差から登ってきていたパーティーに怪訝な眼差しで「どっから来たの?」と言われて答えに困ってしまった。 どうせ正直に答えても分かってくれるようなルートじゃないからね..(^^;

 一位ガタワから5分ほど下ると立派な清滝小屋が建っていた。 清滝らしき滝はどこにも無さそうだったので、足早に通り過ぎてひたすら日向大谷目指して下っていった。 この登山道は良く整備されていて、薄川沿いの快適ルートであった。 まともな山道がとても嬉しく思えた。

------------------------------------------------------------

(滝の先頭ページに戻る)  (山の先頭ページに戻る)