奥日光ツメタ沢より白根隠山登頂報告


(14年7月21日)


<14'7.21 歩行記録>

赤沼車庫(4:30)〜(低公害バス)〜小田代ヶ原(4:42)〜からさわ橋(5:00)〜林道終点(5:25)〜
ツメタ沢2俣(6:00)〜美弥古滝(6:40)〜8m滝(7:25)〜4m滝(7:30)〜水涸れ(8:10)〜稜線(8:45)〜
白根隠山(8:50-9:05)〜白桧岳(9:30)〜下降点(9:40)〜水流分岐点(11:00)〜ツメタ沢2俣(11:30)〜
林道終点(12:05)〜からさわ橋(12:30-12:55)〜(低公害バス)〜赤沼車庫(13:15)

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 奥日光の白根隠山、日光白根山外輪山の最高峰でありながら地形図には名前さえ載っていない山ですが、昨年の錫ヶ岳や皇海山縦走後にずっと気にしていた山でした。 最近になって山仲間やネットからツメタ沢の情報を得て、どうやら白根隠山の登頂ルートとしてかなり期待できそうだということが分かったので、お気軽な日帰りルートとしてチャレンジしてみることにしました。 実際にはツメタ沢は登りに使った右俣、そして下降した左俣どちらも思っていた以上に長く、とてもお気軽なコースではありませんでした。 でも天気には恵まれて未踏のルートをワクワクしながら楽しく歩くことができました。

入渓点
入渓点
oooooo 天狗の投石?
天狗の投石?
oooooo 2俣
2俣

 まずは赤沼車庫から小田代ヶ原行きのバス(4:30発)に乗ります。 4:00の始発はカメラマン等でかなり混雑していましたが、4:30発は乗客1人の貸切でした。 小田代ヶ原から先は林道をからさわ橋まで歩きますが、この林道歩きは思った以上に長く感じました。
 さてからさわ橋から先は全くの未踏ルートに突入です。 最初は堰堤工事等で利用されたと思われる林道歩きとなりますが、途中では水が沢のように道を流れていたりして、現在では車両はもちろんのこと、人にも殆ど利用されていないと分かる様な道です。 まあその分、となりの柳沢林道に比べるとかなり良い雰囲気の林道歩きを味わえた気がします。

 林道はやがて沢の流れのすぐ脇で終了点となります。 本来はもう少し上の堰堤下まで続いていた様ですが、荒廃が進んでいる感じだったので入渓点としました。 ここで驚いたのはツメタ沢の流れです。 地形図等からは水量が少なくゴロタが連続する貧相な沢という印象だったのですが、その流れは沢というより川に近く、渡渉も心配になるくらいの水量でした。 細心の注意をはらいながら渡渉を数回繰り返して進むと前方に大きな堰堤が現れます。 初めて歩く沢で情報も無くひとまず左岸から巻いてみましたが、かなり高度が出てしまい失敗! 右岸から越えるのが正解だったようです。 もちろん、帰路では右岸から越えました。 続いて大きな堰堤がもうひとつ。 これが最後の堰堤でしたが、ここは最初から右岸を進むとあっさり簡単に越えることができました。

 堰堤を越えると沢の中にはゴミ等も含めて人工物が全くと言ってよいくらいに見当たらなくなります。 とても綺麗な沢ではありますが、荒れた感じのゴロタがひたすら続くので、残念ながら「美渓」とは表現しずらい沢かもしれません。 そんな沢をしばらく進むとやがて左岸の河原が「天狗の投石」を思わせるような風景となります。 ツメタ沢の中ではちょっとした見所と言ってよい場所かもしれません。 この投石状の河原が終わると水量比1対1の2俣となります。

湧水帯
湧水帯
oooooo 美弥古滝?
美弥古滝?
oooooo 大ガレ沢出合
大ガレ沢出合

 2俣は予定通りに右俣に入ります。 ただゴロタは相変わらずで荒れた渓相が続きました。 そんな沢も水量だけはそこそこ多かったのですが、しばらくすると左岸から大量の湧水が出ており、この湧水帯を過ぎると水量も半分くらいに減ってしまいました。 それでも沢の水量としてはまだかなり多かったと思います。 実際、今回の右俣では標高2200mくらいまで豊かな水流がありました。

 さて右俣で目指すは地形図上の標高1750m付近に記号のある「美弥古滝」です。 まあこの滝については文献やネット上の情報等から既に該当するような滝は存在しないということは分かっていたのですが、それでもやはり実際に歩いて自分の目で確かめたいというのが、今回のチャレンジの目的でもありました。
 その美弥古滝ですが、滝があるべき標高1750m付近はゴロタでありました。 ただ谷が狭まり岩も突き出していて以前は滝があったような地形にはなっていました。 しかしその先すぐに小さな連瀑帯のような流れが現れ、その中ほどに落差5mくらいの2段の滝がありました。 右俣にはこの先の標高1980m付近に落差8m、標高2000m付近に落差4mくらいの滝がありましたが、位置や水量から見て今ではこの5m2段滝を「美弥古滝」としているのだと思います。 ちなみにこの滝は右岸を簡単に登って越えることができました。

 さらに進むと右岸から地形図にもハッキリ記載されている大きなガレ沢が合流します。 この辺りはかなり荒涼とした雰囲気でした。 そしてその先で谷幅が次第に狭まってくると残雪が現れ、その奥に勢いよく水を落とす前述の8m滝が現れました。 この滝は下部を左から登り、上部はシャワークライムで右を登りましたが、なかなか楽しめる滝でした。 もしこの右俣を下降するのなら、ここが一番の難所になるものと思えます。 ちなみにネット上では、この滝を「美弥古滝」としているサイトもありました。

8m滝
8m滝
oooooo 4m滝
4m滝
oooooo 源頭付近の様子
源頭付近の様子

 8m滝上流にはもうひとつ、4mくらいの滝らしい滝がありました。 この滝を特に問題も無く簡単に越えていくと沢は再びガレ沢状となって次第に源頭の雰囲気となってきます。 しかし水流はなかなか消えることなく続き、標高2200m付近の勢いよく水が湧き出す地点まで水流がありました。 水流が消えた後もしばらくはガレの端の草付状を登っていきますが、斜度が増してきたあたりで左の笹原に逃げました。 しかし稜線に辿り着くまでの藪漕ぎは意外と長く感じました。 しかしそれもそのはずで、稜線に出たのは白根隠山まで3〜4分の地点で、予定よりだいぶ高度を稼いだ地点となってしまっていました。

 さて稜線に到着して前方を見れば青空をバックにしたでっかい日光白根山がすぐ間近でした。 そして周囲を見渡せばたくさんのシャクナゲの花が咲いています。 そんな状況でルンルン気分で白根隠山に向かうとあっという間に山頂に到着しました。 今回は雲が多く、登ってきた中禅寺湖方面の眺めは得られませんでしたが、とにかく360度遮るものは何もない素晴らしい山頂です。 今回は日光白根山をはじめ、昨年登った錫ヶ岳や金精山方面の素晴らしい眺めを満喫できました。

白根隠山頂→白根山
白根隠山頂→白根山
oooooo 白根隠山頂→錫ヶ岳方面
白根隠山頂→錫ヶ岳方面
oooooo 白根隠山頂→金精山方面
白根隠山頂→金精山方面

 白根隠山にて展望を満喫後は、本日予定のもうひとつのピークである白桧岳へと向かいます。 白根隠山から白桧岳間の稜線は素晴らしい展望が続く尾根道でした。 また花の種類は少なかったですが、今回はシャクナゲがちょうど満開で素晴らしさも倍増といった感じでした。 最後は勾配の緩やかな背丈の低い笹原の中の道を気持ち良く登ると白桧岳に到着しました。 白桧岳は白根隠山とは異なり展望はあまりきかない広い山頂でしたけど、静かでとても良い雰囲気を醸し出していました。

 さて白桧岳山頂からは白根山南部の凹地に続くと思われる北側への踏み跡が気になりましたが、今回は南側の踏み跡を下降します。 下降途中、驚いたことに単独行のハイカーとすれ違いました。 大きなザックを背負っていたので、3連休を利用して遠くから縦走してきたみたいでしたが、相手もきっと驚いたんじゃないかと思います。(^^;

錫ヶ岳&白桧岳
錫ヶ岳&白桧岳
oooooo 白桧岳付近→白根隠山
白桧岳付近→白根隠山
oooooo 白桧岳山頂
白桧岳山頂

 白桧岳から下り切った小さな鞍部より、今度はツメタ沢左俣(大岳沢)の下降を開始します。 源頭部は笹草原の中を流れる小川みたいな感じで、とても良い風景でした。 ここは沢からあまり離れないように笹原の中の鹿道を探しながら下降していきます。 そのうち次第に森の中の流れと変わり、さらに進んでいくと水流は無くなり、沢型そのものもハッキリしなくなってきました。 それでも流れの跡は認識できたので、それを外さないように森の中の鹿道をどんどん下っていくと、やがてわずかに水流のある大きなガレ沢に出ました。 ここから先は広く明るい沢下りとなりますが、水流は程なく無くなってしまいました。

 水流の無い長〜いゴロタの沢をひたすら下っていくと、突然のように左岸から大水量の支沢が合流してきました。 地形図にはハッキリ記述の無い沢ですが、その水量からして大量の湧水を水源とする沢なのだと思われます。 左俣は水流を得て一気に元気な流れとなり、途中ナメ状の流れを見ながらさらに下るとツメタ沢の2俣に戻ることができました。

左俣→中禅寺湖方面
左俣→中禅寺湖方面
oooooo 水流分岐点
水流分岐点
oooooo きれいなナメ
きれいなナメ

 からさわ橋までたどり着いて一休みしていると千手ヶ浜に向かうバスが通過していきました。 疲れもたまっていたので帰りはこのバスが戻ってくるのを待つしかないなと、さらにからさわ橋で休憩を重ねます。 戻ってきたバスはほぼ満員で驚きましたが、何とか座席は確保でき、赤沼茶屋までは楽チンで戻ることができました。

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