大洞川井戸沢椹谷ホラノ貝窪探勝報告


(04年7月3〜4日)


<04'7.3 歩行記録>

中川橋(6:40)〜登山道合流点(7:30)〜山の神土(8:45-9:00)〜東仙波(10:10-35)〜
見晴しの丘(11:20-30)〜出逢いの広場(12:50-55)〜鹿の楽園(13:15-25)〜栂沢出合(16:10)

<04'7.4 歩行記録>

栂沢出合(5:15)〜椹谷出合(5:45)〜2俣(7:00-15)〜ホラノ貝の大滝(8:00-25)〜
大滝上(9:25-40)〜奥の2俣(10:25)〜大ダル(11:25-12:00)〜
将監峠(13:30-55)〜三ノ瀬(14:55)〜中川橋(15:10)

注意!
・東仙波から栂沢出合までは殆ど道はありません。

サーバ容量制限による画像リンク切れがある場合はご容赦下さい。m(_o_)m
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 大洞川流域の主だった谷で最後に残っていた井戸沢椹谷を遡行して、念願であったホラノ貝窪40m大滝を見てきました。 本流の井戸沢には遡行者や釣り人多くてちょっとガッカリでしたが、椹谷には人の入った痕跡が殆ど無く、静かで自然のままの姿を楽しむことができました。
 そして2俣からホラノ貝窪に入り、しばらくして突然目の前に現れる大滝はもの凄いインパクトでした。 おそらく奥秩父の滝ではスケールナンバーワンではないかと思います。
 椹谷は井戸沢に比べれば滝こそ少ないですが、とても綺麗な谷でした。 最後の詰めは稜線直下まで水流があり、薮コギも無く大ダワに抜けられたのも嬉しかったです。

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 まずは森くんとオイラン淵で待ち合わせて、三ノ瀬先の中川橋手前駐車スペースへと向かいます。 ここから中川橋を渡って車道を少し登ってから右手の山道に入って登っていきます。 10分程登ると十字路となった山道の分岐点ですが、今回はここをさらに直進して上へと登っていきました。
 しばらく登ると奥秩父縦走路(巻き道)とのT字路に出ました。 ここには下の十字路と同じ東京都水道局の林班界標萩原山分区52|53の看板が立てられていました。 なお、このT字路には登ってきた道が「中休場尾根」だという標識がありました。

 T字路から右にルートを取ると、ほぼ水平で快適な登山道となります。 途中にナメ状の沢を横切るところがあり、ここは非常に心地よい休憩場所となっていました。
 その後もしばらくは快適な登山道ですが、山の神土直前に大きな崩壊箇所が2つあります。 ここはかなり大規模に復旧工事がなされているのですが、登山道は部分的に崩れている所があって、ちょっと手こずってしまいました。

 さて山の神土から先は何度も歩いているお気楽コースですが、今日は暑くて東仙波に到着する頃にはかなりバテバテ状態でした。 難所の仙波尾根を下るのはかなりしんどそうでしたが、気合を入れて東仙波を発ちます。

T字路分岐点
T字路分岐点
oooo 西仙波->和名倉山
西仙波->和名倉山
oooo 初めて見つけたやぐら跡
初めて見つけたやぐら跡

 仙波尾根に入り、「らくだの背」を通って前仙波(カバアノ頭)に登り、そこから不明瞭な笹薮の踏み跡を下って「見晴しの丘」に到着した頃は、予想通りでかなり体力消耗してしまいました。 ここから先は笹薮トンネルが続くので気が重くなりましたが、今回は笹がピシッと立っていてくれたので、いつもよりは歩きやすかった気がしました。

 最初の笹薮トンネルを抜けると「さくら岩」に到着。 さらにトンネルに突入すると「鹿の十字路」を過ぎたあたりで道が輻輳してきます。 どうやら「白樺の広場」を通るルートは最近の手入れにより不明瞭になってきているようです。
 今回はそれを承知で注意して歩いたつもりでしたが、結局、白樺の広場ではなく、「やぐら跡」と書かれたプレートがかかった場所に初めて出てしまいました。 どうやら元々のルートは「白樺の広場」経由ではなく、「やぐら跡」経由であったようでした。

 「やぐら跡」から山の斜面を右手に見ながら少し下ると、「白樺の広場」から5分ほど下ったところにある見覚えのある平地に出ました。 ここから登り返す気力も無く、この時点で「白樺の広場」から直接井戸沢に下降する計画は無くなったのでした。

 「やぐら跡」下の平地からは、窪みを下りながら次第に右手に寄って「出逢いの広場」に到着ですが、ここには真新しいプレートが掛けられていました。 ここで一息入れた後、急斜面を下って「いこいの石」を過ぎ、さらに下ってやっと「鹿の楽園」に到着しました。 ここは井戸沢ルートの分岐点ですが、この時点で疲労はピークに達していたようです。

 「鹿の楽園」から栂ノ沢出合までは今日一番の難コースですが、疲労に加えてルート中の目印が殆ど撤去されていたこともあって、結局2時間以上かかってやっと栂ノ沢出合に到着しました。
 テン場に誰かが陣取っていないかと心配していましたが、誰もいなかったのでラッキーとばかりに着替えを始めたら、すぐに上流から釣り師と思われる人が降りてきました。 話を聞くと今日はかなりの人数(遡行屋&釣り師)が井戸沢に入っているとのこと。 そのせいか分りませんが、岩魚も減少しているみたいでした。

 さて今日はかなり疲労していたためか、食事をして周囲が暗くなるのと共に寝床に入るとバタン休でした。(^^;

椹谷エビの尻尾
椹谷エビの尻尾
oooooo 椹谷滑り台状滝
椹谷滑り台状滝
oooooo 椹谷突っ張り滝
椹谷突っ張り滝

 2日目はいよいよ楽しみにしていた椹谷の遡行です。 まずは井戸沢本流を椹谷出合まで遡行しますが、途中の3m滝の高巻きでちょっと苦労してしまいました。 トラロープが適当にありますが、あまり高く巻きすぎると下降に手間取りそうです。 ここ以外は特に難所も無く椹谷出合に到着しました。

 椹谷に入るとしばらくは平凡な河原歩き状態です。 でも渓相は悪くは無く気持ちよい沢歩きでした。 途中、エビの尻尾のような滝等、いくつかの小滝を越えていくとやがて滑り台状の滝が現れました。 滑ったら面白そうなツルツル岩の滝で、ここは左側を小さく巻いて越えました。

 その先、今度は突っ張り滝の登場です。 ここはトイ状なので流水を跨いで突っ張りで登れますが、フリクションの効かない靴ではかなり苦労しそうです。 私も途中でズルッと滑って冷や汗でした。 でもなかなか楽しい滝登りです。 ちなみにここは右側を小さく巻いて越えることもできます。

 さらに進むと今度は傾斜の緩いきれいなナメ状斜滝が登場します。 ここは左側から登って途中で右側に渡って越えました。 この滝を越えれば間もなくホラノ貝窪とアザミ窪が分かれる2俣に到着です。

椹谷5×8m斜滝
椹谷5×8m斜滝
oooooo ホラノ貝窪8m滝
ホラノ貝窪8m滝
oooooo ホラノ貝窪4m滝
ホラノ貝窪4m滝

 ホラノ貝窪に入ると小さいながらも綺麗なナメや小滝がいくつか現れます。 これらを快適に越えていくと、やがて正面のガレ状ルンゼに対して右側から注ぎ込むようにして落下する8mの滝に到着しました。 この滝は落差こそ小さいですが、綺麗にまとまった直瀑です。 滝は右側から簡単に越えられますが、巻き道の斜面には花がたくさん咲いていて嬉しくなりました。

 8m滝を越えるとちょっとした巨岩帯のような感じになり、すぐに4mほどの滝が現れました。 ここは特に問題も無く越えていくと沢はゴーロ状となって水流も減少してきます。 ほんとにこの先に大滝があるんだろうかとちょっと心配になりますが、やがて右岸より水量の多い支沢が入り、その先本流が小尾根を廻り込むように左に曲がると目の前に巨大な水柱が現れました。

 目の前に突然のように現れた大滝は本当にでかい滝でした。 今まで見てきた奥秩父の滝の中では最大級のスケールと言って良いと思います。 豊富な水量でやや傾斜した岩壁を一気に落下する姿は素晴らしいの一語に尽きます。 また滝前の明るく開けた空間も滝をいっそう惹きたてているようでした。 ちなみに滝前の左岸段上にはまるで人工的に整地したかのような素晴らしいテン場がありました。

大滝40m全景(1)
大滝40m全景(1)
oooooo 大滝40m全景(2)
大滝40m全景(2)
oooooo 大滝滝壺付近
大滝滝壺付近

 さて大滝観賞後は、ここをどうやって越えるか検討します。 ガイドでは右岸のガレルンゼを登るとありましたが、もの凄く急で危険そうなので、最初は左岸からのルートを探します。 左岸斜面を少し登った左側に滝上に伸びるルンゼがあり、これを登れば良いかと思われましたが、岩ルンゼでちょっと危なっかしそうでした。 さらにもう少し登って高巻きルートを探しますが、ルンゼや大岩に阻まれて上手いルートが見つかりません。

 あまりルートを探している時間も無いので、結局左岸は諦めてガイド通りに右岸を登ることにしました。 まず急なガレルンゼに取り付きますが、ズブズブの急斜面で岩が非常に脆く危険なため1人ずつしか登れませんでした。
 このガレルンゼを登り切るとやせ尾根に乗ります。 反対側には先ほど通過した支沢の流れが見えました。 ここからシャクナゲの潅木を縫うようにして尾根を登っていきます。 こんなに登って良いのかと思うほど高度を上げますが、とにかくひたすら上へと登ります。

 小尾根をひとまず登り切ると右下に本流の流れが見えました。 ここからは本流に向かって潅木を利用しながら急斜面を降下していきます。 最後の10mくらいは手がかりも無いのでザイルを出しました。 結局、大滝の高巻きだけで1時間以上を費やしてしまいましたが、なかなか面白いルートでした。 シャクナゲの咲く季節ならさらに素晴らしい高巻きルートになると思います。 ただし、花を見ながら登れる余裕があればですが....(^^;

 高巻きを終えて大滝落口から下を覗きこむと遥か下に滝下の広場が見えましたが、本当に足がすくむような高度感でした。

大滝落口より俯瞰
大滝落口より俯瞰
oooooo しぶきの滝4m
しぶきの滝4m
oooooo 段々の滝3m
段々の滝3m

 大滝を越えれば後は問題となるような所はなく、きれいな流れをのんびり楽しみながら登っていきます。 やがてしぶきが飛び散る元気が良さそうな4mほどの滝が現れましたので、右岸を巻いて越えました。 その先さらに3mほどの段々滝が現れますが、これも快適に登って越えると沢は平凡になりました。

 ゴーロ状をしばらく歩くと水が勢いよく湧き出している所があり、その先水流も無くなりそうなので水を補給しました。 でも実際には水流は大ダワ直下まで涸れることはありませんでした。

 大洞山に突き上げる沢と大ダワに向かう沢との奥2俣(標高1620m付近)はちょっと分りづらいですが、今回は高度計と方位計を利用して迷わず目的の沢に入ることができました。 沢は次第に急にはなりますが、標高1740m付近でさらに右の支沢に入ると最後まで薮こぎ無しで大ダワに飛び出しました。

 大ダワで大休止した後、一般メインルートを利用して将監峠から三ノ瀬へと下降します。 一般ルートとは言っても、ここはかなりの長丁場であり将監峠に辿り着いた時にはヘロヘロ状態で、峠の草原に思わずダイビングしてしまいました。(^^;

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