米子沢より巻機山探訪報告


(02年9月9日)


<02'9.9 歩行記録>

桜坂駐車場(5:10)〜最後の堰堤(5:20)〜最初の滝(5:50-6:00)〜
3段40m滝上(6:25)〜12mスダレ状滝(7:15)〜大ナメ下(8:25)〜
2俣(9:25)〜避難小屋(9:45-10:10)〜巻機山頂御機屋分岐点(10:30)〜
牛ヶ岳(10:50-11:00)〜ヌクビ沢道分岐点(11:30)〜割引岳(11:35)〜
ヌクビ沢道分岐点(11:40-45)〜行者の滝(13:20)〜避難道分岐(13:50)〜
割引沢道分岐(14:20)〜桜坂駐車場(14:35)

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 思いがけない平日休暇と好天予報により、当分は行けない所と勝手に思い込んでいた憧れの地、越後の名渓「米子沢」と名山「巻機山」に出掛けてきた。 快晴とは言えないまでも天気は上々で最高の山旅を満喫してきた。

 狭山から関越道をひたすら飛ばして塩沢石打ICに向かう。 平日の深夜とあって快調に走り巻機山登山基点の桜坂駐車場には2時間半程で到着してしまった。 桜坂駐車場は予想していたより狭い感じだった。スペースは50台くらいだろうか? 手前にも狭い駐車場があって10台くらいは停められそうだった。 ちなみに駐車料金は1日500円だそうだ。 今回は平日だったためか係員もいなくてタダだった。

ゴーロを行く
ゴーロを行く
oooooo 15m2段滝(F1)
15m2段滝(F1)
oooooo 滑沢出合
滑沢出合

 桜坂駐車場からは来た道を少し戻り、手前の駐車場前から林道に入る。 いくつか堰堤を過ぎ、中央がくぼんで通り抜けられるようになっている最後の堰堤から入渓する。 ここまでは10分程である。
 入渓してしばらくはゴーロ歩きが続く。 体力の消耗を抑えるためになるべくアップダウンが少ないルートを選びながら登る。 しばらくすると前方に支流の滑沢の大スラブが見えてくるがゴーロはまだまだ続く。 この滑沢が視界から消えるとやっと最初の滝に到着である。

 最初の滝は2段で15m程の斜瀑である。 ガイドには30mと書いてあったがそんなに落差は無いようだった。 この滝は右側を適当に登ると簡単に滝上に出られ、そこは滑沢の出合地点となっている。

3段40m滝
3段40m滝
oooooo 大高巻き上の滝
大高巻き上の滝
oooooo 栂沢出合上の滝
栂沢出合本流の滝

 滑沢のスラブは出合からは見えず残念だった。 本流はここからゴルジュとなり3段40m滝等がかかる。 右岸の良く踏まれた巻き道を辿るが、最初は草付のトラバースとなり、滑りやすく要注意だ。 しばらくトラバースを続け、3段40m滝の一部を拝める場所から先は急傾斜の登りとなる。 そのままこんなに登ってよいのかと心配になるくらい登るとやっと水平道となり、再び急下降して3段40m滝上に出る。 ここはかなりの大高巻きだ。
 高巻きを終えると本流には5m程の滝がかかる。 ここから先は滝のオンパレードでとても楽しい沢登りが続く。
 しばらく登ると左岸より栂ノ沢が出合う。 水量は5対1くらいだが、本流は5m程のナメ状滝となっているので沢床が高く、視界が悪い時などは注意が必要かもしれない。

12m滝手前ゴルジュ
12m滝手前ゴルジュ
oooooo 高巻き->12m滝
高巻き->12m滝
oooooo 12mスダレ状滝
12mスダレ状滝

 小滝やナメが続く気持ちの良い谷を快調に登っていくとやがてゴルジュに行く手を遮られる。 ゴルジュの奥には12mスダレ状滝が見えていてなかなか素晴らしい眺めであるが、ゴルジュを突破するのは難しそうだった。 ここは左岸の樹林帯に入り高巻く。 樹林帯を抜けた高巻きルート途中から望む12mスダレ状滝の全景は最高だった。 この12m滝は谷の方向に対して横を向いて落ちている珍しい滝である。
 すぐ上には支沢がナメ状の滝となって落下しており、2段の滝が途中から大幅に水量を増して落ちているように見える不思議な滝だと思った。 そう言えば下のゴルジュ入口から見た時は12m滝が支沢の滝に見えた気がした。

トヨ状15m滝
トヨ状15m滝
oooooo ゴルジュ入口
ゴルジュ入口
oooooo 8m2段滝
8m2段滝

 12mスダレ状滝は左岸が緩傾斜のスラブとなっていて、ここから簡単に登れる。 ここを超えるといよいよ難関のゴルジュ帯に突入だ。
 ゴルジュの手前にはまずトヨ状の15m滝がある。 右側を快適に登っていくと、いよいよゴルジュの入口である。 ガイドではここから左岸に大高巻きのルートがあると書いてあったが、それらしき巻き道は見つからず、ゴルジュの中に進む。
 いくつか滝を超えると立派な8m2段滝となる。 ここは一見すると登るのは困難に思える滝だが、右側のチムニーから意外と簡単に超えられる。

10m2段滝
10m2段滝
oooooo チムニー状6m滝
チムニー状6m滝
oooooo 20m滝
20m滝

 次は10m2段滝。 ここも一見すると登るのは困難に思えたが、右からまず一段目も登り、そのまま右壁を斜め右、斜め左へと登ると滝上に出られた。 落口付近はちょっと注意が必要である。
 その上はチムニー状の6m滝。 ここも一見すると登るルートが無いように思えるのだが、左岸にトラバースルートがあり、簡単に通過できた。
 続いては大きな20m滝の登場だ。 ここはガイド等では2条滝と記載されている滝のようだったが、今回は右側の流れは殆ど水流なしであった。 この滝は見かけに反して右壁を快適に登ることが出来る。

12m2段滝
12m2段滝
oooooo 大ナメ下10m滝
大ナメ下10m滝
oooooo 大ナメ最下部
大ナメ最下部

 続いて現れるのは12m2段滝。 ここは最初に右壁をトライするが、どうもうまいルートが見つからない。 しかたなく左側の小ガレ状を登ったら簡単に滝上に出ることができた。
 滝上はナメが続き、やっと大ナメかと思いきやその先10m滝が現れた。 ここはまず右壁にトライするが、どうも腕力が必要そうで荷が重い今回はパス。 左壁に移り、段々状になったスラブを登る。 途中、スタンスが無く行き詰る所があったが、そこにはしっかり残置ピトンがあった。
 この滝を越えたら今度は間違いなく大ナメだった。

大ナメ(1)
大ナメ(1)
oooooo 大ナメ(2)
大ナメ(2)
oooooo 大ナメ(3)
大ナメ(3)

 大ナメは素晴らしいの一語に尽きる。 今回は視界が悪くてちょっと残念ではあったが、越後の名渓と呼ばれるのにふさわしい光景であることは間違いなく、自然の偉大さ、素晴らしさを実感できる場所であろう。
 沢道と呼びたくなるナメは稜線まで永遠と続きそうな感じだった。 遡行者の誰もが素晴らしさを認める秋の紅葉時に是非とも再訪したい所である。

2俣手前
2俣手前
oooooo 2俣にて
2俣にて
oooooo 避難小屋->割引岳
避難小屋->割引岳

 大ナメもそろそろ終わりに近づくと再び小滝がいくつか現れる。 特に難しい所は無くどんどん登っていくと周囲がだんだん開けて牧歌的風情となってくると2俣に到着だ。
 2俣は水量比2対3で右俣の方が水量が多い。 さらに右俣にはすぐに5m程のナメ状滝がかかっていて、気分は右俣に入りたくなるところではあるが、ここは上部の自然を守るために是非とも左俣に入って欲しいところだ。 本流を詰めたら最後はきっと貴重な池塘を踏みにじって登山道に上がることになるだろう。 現在、山頂一帯は自然保護の対策がいろいろとなされており、もちろんこれは大顰蹙の行為となる。

 さて、左俣に入ると小滝がいくつかあるものの流れは殆ど小川のようになる。 やがて右岸から小さな窪状の流れが入り、そのすぐ上の右岸にテントが数張り可能な台地がある。 ここは何だろうとすぐ右手の踏み跡を登るとすぐに視界が開け、目の前にはなんと避難小屋があった。 薮こぎひとつ無いなんともあっさりしたフィナーレだった。

稜線上分岐点にて
稜線上分岐点にて
oooooo 巻機本峰を望む
巻機本峰を望む
oooooo 本峰付近の池塘
本峰付近の池塘

 避難小屋で大休止。 公表予定よりだいぶ早いので、(自己予定通り?)渓流シューズのソールを貼り替え巻機山に向かうこととする。
 避難小屋付近からは正面にどっしり構えた巻機本峰、左手には割引岳のとんがった頭を拝むことが出来る。 池塘もあってきれいな景色を楽しみながら登っていくと巻機山頂と記された稜線上の登山道分岐点に出た。

 ここから先は素晴らしい風景の中の登山道となる。 まずは牛ヶ岳へと向かうが、途中、巻機本峰脇を通過するあたりには池塘も多く、遮るものは何も無いので当然ながら眺めも最高だ。
 朝日岳方面への分岐を過ぎると道は緩い下りとなり、正面には牛ヶ岳の大きな姿が見えてくる。 再び緩く登り返せば牛ヶ岳山頂。 古びた道標が立つだけの寂しげな山頂ではあるが、周囲にひしめく越後の名山達の眺めは素晴らしい。

牛ヶ岳->割引岳方面
牛ヶ岳->割引岳方面
oooooo 牛ヶ岳->巻機本峰
牛ヶ岳->巻機本峰
oooooo 割引岳手前->牛ヶ岳
割引岳手前->牛ヶ岳

 牛ヶ岳で折り返し、戻って今度は割引岳を目指す。 避難小屋方面への分岐点を過ぎると、道は北東斜面を巻くようになる。 このあたりからは牛ヶ岳の眺めが素晴らしく、また眼下は下ノ滝沢最源流部できれいな滝が落下しているのも見えた。 また登山道の周りには高山植物がとても豊富だ。
 こんな巻き道から再び尾根道に出ると、まもなくヌクビ沢道の分岐点となる。

割引岳山頂
割引岳山頂
oooooo 行者の滝
行者の滝
oooooo 三ー沢出合の滝
三ー沢出合の滝

 ヌクビ沢分岐点にはなんと「下降禁止」の立て札が....
 ここまで来てしまってはもう後戻りは出来ないのだが、ひとまず荷物を置いて割引岳を往復する。 割引岳山頂は祠のあるこじんまりとした静かな山頂だ。 今回はちょうどガスが出てしまったのだが、展望は申し分なさそうである。 なお、ここからの天狗尾根コースは聞いていたとおりで下降禁止となっていた。

 再び分岐点に戻り、ヌクビ沢コースの下降に入る。 確かに下降禁止とするだけあって想像以上のものすごい道だった。 ハッキリ言って一般登山道とは程遠い道だ。 登山地図を見て一般コースと思って登ってきたら、一般登山者はおそらく途中で挫折するだろう。 それほどに荒れ果てた道である。
 道の無い沢の中を赤ペンキ頼りに歩くのはまだ良いのだが、途中で数ヶ所、高巻きするようなトラバースがあり、この部分が非常に危険だ。 何とか行者の滝まで降りてくると想像以上の素晴らしい滝がそこにあり、下山の苦労がやっと報われた思いだった。

 行者の滝すぐ下で左岸より三ー沢が出合う。 相変わらず道らしき道は無く、ほとんど沢下りのように渡渉を繰り返すとやがて大きなスラブ状のナメ滝に出た。 ここをいったいどうやって下るんだろうと思いながら道を探すが道は無し。 おかしいなと思って良く見るとスラブの岩床に赤ペンキマークを発見した。 なんと道(?)はスラブを直接登るルートになっていたのだ。
 これは絶対に一般ルートではないぞ! と思いながら再び渓流シューズのソールをフェルトに貼り替えた。 ズリズリ降りていったらさすがに急傾斜の部分には鎖が付いていたが、一般の中高年登山者が登ってきたら一体どうなるんだろう。

 スラブ滝を下降し終えると避難道の分岐点となった。 当初は割引沢ルートを下降する予定だったが、想像以上に道が悪いのと疲労がかなりたまってしまったこともあって、ここから避難道経由で桜坂駐車場に戻った。

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