三ノ瀬より大洞川井戸沢上部探訪報告


(02年8月9日)


<02'8.9 歩行記録>

中川橋(4:35)〜三ノ瀬(4:45)〜山の神土(5:55-6:00)〜
東仙波(6:55-7:05)〜白樺ノ広場(8:05-15)〜山ノ神(9:00-15)〜
栂沢出合(10:15-30)〜椹谷出合(11:00)〜15m2段滝(11:30)〜
前新左衛門窪出合(12:10)〜奥新左衛門窪出合(13:35-45)〜
大滝(14:20-30)〜最後の2俣(15:40)〜将監峠(16:00-10)〜
三ノ瀬(17:25)〜中川橋(17:40)

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 久々の山行で体力は衰え気味、しかも記録的な猛暑の中、自分としてはかなりハードなコース選択で計画的に無理が多かったが、何とか井戸沢上部の日帰り探索を実現した。 体はバテバテだったが井戸沢は期待以上の素晴らしさで大満足。 暑さも忘れて楽しんできた。

 中川橋手前の駐車スペースを4時半過ぎに出発。 三ノ瀬からは歩きなれた道で牛王院平、山の神土を目指す。 山の神土にはほぼ予定通りの到着。 一息入れて和名倉山方面への道に進む。
 この時期の和名倉ルートはかなり藪が覆いかぶさっていて歩きづらい。 おまけに草は朝露に濡れていて東仙波に辿り着く頃には膝下はずぶ濡れ状態であった。 ここで靴を濡らしてしまったことが、これからの仙波尾根下降に大きく影響してしまったのだが、東仙波山頂で吹き抜ける涼しい風は唯一の救いであった。

 さて仙波尾根の下降であるが、ここもこの時期は藪が多く、ただでさえ不明瞭な踏み跡がますます分かりづらくなっていた。 視界が良かったのが救いだったが、途中の笹薮廊下では巨大なク○のク○をいくつも見てしまい、もしこんなところではちあわせでもしたらお互い逃げ場が無いからどうなるんだろうなどと思いながら、結構神経をすり減らしてしまった。 このことと先ほど朝露で靴を濡らしてしまって踏ん張りが効かなくなっていたことにより、仙波尾根の下降では予想以上の体力を消耗してしまった。 鹿の楽園の山道分岐点から山の神の尾根に登った段階で計画変更をマジで考える程の体力消耗状態であった。

 幸運なことに山の神の尾根上では気持ちよい風が吹き抜けていて、しばらく休むと体力回復。 沢に降りれば元気も出るだろうとゆっくりと歩いて栂沢出合を目指す。 このルートは前回探索済みだったので意外と楽に栂沢出合まで辿り着いた。 ここで疲れた足を冷やしながら体力回復を試みる。

椹谷出合
椹谷出合
oooooo 4m2条滝
4m2条滝
oooooo 15m2段滝
15m2段滝

 遡行を開始すると間もなく3m程の滝に到着。 ここは左岸の良く踏まれた巻道を利用する。 この先、椹谷出合までは平凡な沢歩きだ。 椹谷出合は多くのガイド等で紹介されているように椹谷の方が圧倒的に水量が多い。 しかも井戸沢は小滝状になって合流しているので、気をつけないと椹谷に入り込んでしまいそうな所なので注意が必要だ。

 井戸沢に入ると水量も減り、平凡な平流がしばらく続く。 しかし次第に両岸が狭まってくると水量も復活して2条の4m滝が現れる。 左手の流れは岩を廻りこむように落下し、右の流れは豪快な直瀑状である。 ここも左岸を巻いて越える。 この後はいよいよ15m2段滝の登場となる。

 この滝は上段は見えないが、下段は大きな滝壺を持つ12mの直瀑で立派な滝である。 まだ見ぬキンチヂミの滝、そしてこれから訪問する大滝とともに井戸沢を代表する滝と言えるだろう。 ここは左岸のルンゼ状をいくぶん左にルートを取りながらかなり高く上って高巻く。 こんなに登って大丈夫かなと不安になる頃、良く踏まれた水平な踏み跡に辿り着いた。

前新左衛門窪出合滝
前新左衛門窪出合滝
oooooo 連瀑帯入口の滝
連瀑帯入口の滝
oooooo 4mすだれ状滝
4mすだれ状滝

 15m2段滝を越え、しばらく進むと左岸より前新左衛門窪が10m程の滝となって合流している。 この先は平流の合間に小さな滝が適度に現れるようになる。 前新左衛門窪出合を過ぎてすぐの滝では大きな魚影が走るのを確認した。 釣り人にはきっとたまらない沢なのであろう。

 やがて両岸が狭まってくるといよいよ連瀑帯が始まる。 連瀑帯の入り口は4m2条の滝だ。 ここは滝手前の淵を腰まで浸かって突破する。 続いて現れるのは4mスダレ状滝。 大きな滝壺を持った素晴らしい滝で水流左手を快適に登る。

6m2条滝
6m2条滝
oooooo 7m滝
7m滝
oooooo 連瀑帯最後の5m滝
連瀑帯最後の5m滝

 続いて現れるのは6m2条滝である。 この滝はきれいに形のまとまった美瀑である。 この滝では右手のクレパス状の岩の裂け目にハーケンとシュリンゲを確認したが、ちょっと危なっかしいので左岸を高巻いて超える。 高巻き途中にちょっとした岩場があり、2本のロープが下がっている。 このロープに殆ど体重を任せないと登れそうもなく、ちょっと躊躇してしまったが、他に手頃なルートも無さそうだし、ロープはしっかりしてそうだったのでそのままロープ頼りに登る。 この巻き道は続いて現れる7m滝の巻き道にもそのまま繋がっていて、7m滝もいっしょに巻いてしまった。
 連瀑帯最後の5m滝を簡単に超えると谷は開けてビバーク敵地が点在するようになる。 平流を適当に登れば、やがて奥新左衛門窪出合に到着だ。

奥新左衛門窪出合
奥新左衛門窪出合
oooooo 出合本流の滝
出合本流の滝
oooooo きれいなナメ床
きれいなナメ床

 奥新左衛門窪はほぼ1対1の水量比で合流する。 本流の方が2m程の滝となっているので間違わないように注意が必要である。 出合いの滝を右岸から巻き気味に超えると滝上すぐ横に絶好のビバーク適地があった。
 この上、美しいナメ床が連なるポイント等があり、大きな滝こそ無いが、奥秩父らしい流れを楽しみながら快適に登っていく。

3m滝
3m滝
oooooo こつぶな連瀑
こつぶな連瀑
oooooo 右岸枝沢の滝
右岸枝沢の滝

 ナメを過ぎると小滝が連続するように現れる。 3m滝そして小粒だがまとまりのある連瀑が現れる。 この連瀑はなかなか絵になる雰囲気があって気に入った場所のひとつとなった。 その先、右岸から適度に水量のある枝沢がきれいな滝となって合流してくる。 このあたりも奥秩父らしい雰囲気が漂う。

大滝手前4m滝
大滝手前4m滝
oooooo 井戸沢の大滝
井戸沢の大滝
oooooo 20m段々滝
20m段々滝

 4m程の斜瀑を超えると沢には次第に倒木の残骸が多くなってくる。 右岸から入るルンゼ状の小沢を見送り、倒木に埋もれたような8m程の滝を越えると前方は大岸壁となり、その真ん中を大滝が割るように落下しているのが確認できた。
 大滝は「奥秩父の滝」や鳶八さんの報告等で写真ではその姿を確認してはいたが、実際に見る滝はやはり素晴らしいの一語に尽きる。 落下地点が狭いので撮影ポイントは限られ、自分のカメラでは全景を撮影することは出来なかったのが非常に残念であった。

 大滝は滝壺からすぐの右岸に踏み跡があったので登ってみる。 この踏み跡はかなり急で、途中の岩場にはトラロープが設置してあった。 さすがにトラ1本に体重はかけられないのでその左手の潅木斜面をよじ登った。 登りついた所は眺めの良い小尾根の上で、途中で下部小ルンゼからのものと思われる踏み跡が合流していた。 大滝の巻き道はガイド等にあるように下部の小ルンゼを使った方が良いかもしれない。 小尾根の先端からは簡単に沢に降りることが出来る。

段々滝3、4段目
段々滝3、4段目
oooooo 段々滝4段目の滝
段々滝4段目の滝
oooooo 4m2条滝
4m2条滝

 大滝の上はしばらく平凡な流れとなるが、やがて前方に大きな滝が見えてきた。 20mあまりの4段滝である。 この滝は全段をシャワークライムにより直登可能で、今回の遡行では最も楽しめた滝である。 夏の暑い日にはマイナスイオンを浴びながらのシャワークライムは最高だ。

 段々滝を越えると明るい4m程の2条滝がある。 ここも滝の真ん中をザブザブと登る。 続いて現れる5m程の滝もシャワーを浴びながら快適に登るとその上はもう滝と呼べるようなものは無くなり、小川のような流れとなってくる。

最後の5m滝
最後の5m滝
oooooo 源流部のナメ
源流部のナメ
oooooo 将監峠にて
静かな将監峠

 左岸から水量比3対1くらいで支沢を合わせると、本流右岸にはハッキリした踏み跡が続くようになる。 このあたりは小川のような流れが続き、井戸沢の源流とは思えないような風景が続く。 やがて水量比3対2くらいの2俣に到着。 2俣といっても左沢の方が水量が若干少なく、また沢床も高いので本流は右沢と思われたが、目指す将監峠が近い左沢に入る。

 左沢を少し登った後、右岸から入る殆ど水流の無い支沢に入り、途中から笹薮を漕いで登ったらピッタシカンカンで将監峠に飛び出した。 時刻は既に4時を廻っていてさすがにハイカーの姿は無く思い切り大休止といきたかったのだが、何やら天候が怪しくなり始めたので遅い昼食を急いで済ませて三ノ瀬へ下降する。

 歩きなれたハズの三ノ瀬への道は今回は非常に長く感じられたのであった。

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