尾の内沢 井戸沢、ミナワダ沢探検記


(99年11月13日)


 本日は秋晴れ快晴のもと、両神山系尾の内沢の井戸沢、ミナワダ沢、そして再訪となる西岳新道夢見台にチャレンジした。 ミナワダ沢、井戸沢はともに尾の内沢の左岸に流入する支沢で、ミナワダ沢は左岸最下流に流入、井戸沢はその上左岸2番目に流入する沢である。 また夢見台は西岳への難ルートである西岳新道途中にある小さなコルである。 ここからは眼前に両神山の素晴らしい眺めが楽しめるハズだったのだが、前回訪問時には天候が悪く展望が全く得られなかったので、今回はそのリベンジでもあった。

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(井戸沢)

F1
F1(2段15m)
oooooo F2
F2(8m)

 まずは林道の終点に向かう。 ここには東屋風の休憩場所とトイレが完備されている。 この少し手前には林道の分岐点があるが、ここからは西岳、東岳の眺めが素晴らしい。 ここで少し撮影してから出発。 すぐに立派な吊り橋があるが、今回は吊り橋の入口に遊歩道崩壊につき立ち入り禁止の立て札が立っていた。 とりあえず先に進むと確かにあちこち崩れてはいたが、もともと山道など期待していない者にとっては特に問題となるような状況では無いだろう。 ただ、以前を知る者から言わせてもらえば谷はかなり荒れているようであった。 吊り橋で左岸、そのあと崩壊した橋の所を渡って右岸、そして井戸沢の出合手前を再び左岸に渡って井戸沢出合に立つ。
 井戸沢に入ると最初は少し荒れ気味の小滝が続く。 これらを難なく越していくとやがて沢を埋めるような大きな岩が現れる。 水流は岩の左側を滝となって5m程落ちているが、ルートは岩の右手で簡単に越えていける。 この上は両岸が狭まり程なく期待もしていなかった立派な滝が現れた。 水量こそ少ないが2段15m程の滝である。 まさに両神おそるべし!
 しばらく観賞後、滝の左手のガレを登って高巻く。 簡単に滝上に出ると下からは見えなかった上段3m程の滝を拝むことが出来た。 そしてこのすぐ上にはさらに落差8m程の美瀑が控えていた。 この滝もコンパクトに形良くまとまった素晴らしい滝だった。 前と横、両方から眺められるのもなかなかだ。 こちらは滝の右手を簡単に越えていける。
 8m滝上は平凡な流れとなった。 左岸よりルンゼ状の支沢が入ると本流の水は涸れてやがて顕著な2俣となる。 ここは沢床がやや低い右俣へ入る。 右俣に入ると再び水流が復活してスラブ状の急な沢となり小滝が連続する。 豊富なホールドスタンスを頼りに高度を上げていくと奥の2俣に到着。 水量比は1対1だ。 ここは右俣に入る。 ルンゼ状の急な登りでやがて水もなくなると灌木の林に入る。 ひたすら上を目指すとやがて見覚えのある尾根の上に出た。 最初の2俣からは30分程だったろうか。

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(西岳新道・夢見台)

夢見台
夢見台からの展望

 尾根に出た後は夢見台を目指して登り始める。 10分程登ると西側が開けて展望が良くなるが、さらに登ると次第に両神山も見えるようになる。 ロボット雨量計の跡と思われる小屋跡を過ぎてしばらく登ると鉄塔の跡がある小さなコルに出た。 ここが夢見台である。 前回訪問時には全く展望が効かなかったが、今回は素晴らしい眺めを思う存分楽しむことが出来て大満足であった。
 展望を満喫した後は来た道を戻る。 尾根道は途中、不明瞭な部分が多いのでルートを外さないように慎重に下る。 やがて見覚えのある高圧線鉄塔に出てホッとする。 ここから少し下ったところが迷いやすい尾根の分岐であるが、右手の急な尾根を下る。 しばらくするとミナワダ沢の源流部に向かって高圧線鉄塔へ続く作業道が分岐しているので、こちらの道に入る。 左手下にはミナワダ沢源流部の流れが見えるので適当なところから植林帯の中を下りミナワダ沢に降りた。

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(ミナワダ沢)

F3
F3(2段3m)
oooooo F2
F2(2段12m)

 ミナワダ沢源流部は昔の作業用ケーブルの残骸と思われる鉄屑が散乱していた。 それが無ければきれいなナメ状の沢床なので非常に残念だ。 その後も平凡で特に見所もない沢をダラダラと下っていくとやがて2俣となった。 水量比は1対1。 ここからは水量がぐっと増えるが沢自体は平凡なままである。 少し下るとやっと滝と呼べる3mのF4が出現。 ただし滝壺は大きな木で埋まっていた。 その後もダラダラ下り、次は2段3mのF3が出現。 ここはまあまあだったかな。 そしてその下はまたまたダラダラ。 やがて前方が明るくなりそろそろ尾の内沢との合流点かなと思いきや、なんといきなり大きな滝に行く手を遮られたのであった。 地形図の等高線具合からしてミナワダ沢には全く滝の期待はしていなかった(だからこそ下りに使ったのだが....)のでこれは全くの驚きであった。 しかも落差は10m以上あり、下りに使えそうな巻き道も岩がボロボロで非常に危険だ。 仕方なくまさか使うことはないと思って持ってきたザイルとハーネスを取り出して懸垂下降の準備にかかった。 まずは右岸のボロボロ斜面をザイル確保で10m程トラバース。 滑って落ちたら10m下の滝壺に直行である。 途中の灌木で一旦ザイルを回収し、そこを支点に今度は5m程の懸垂下降で滝下に降り立った。 改めて滝を見ると2段で12m程の直瀑(F2)であり、こんな所にあるのが不思議なほどの立派な滝であった。 なお、この滝の下には小柄ながら形良くまとまった2mのF1がある。 F1下で右岸から流れ込む支沢を合わせ、その下は伏流となり尾の内沢出合までは50m足らずであった。

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 本日の感想は「両神はやはり素晴らしかった」の一語に尽きる。(笑) 水量の多い時に是非とも再訪したい所である。

注)ミナワダ沢の滝は、現在では笛吹の滝と呼ばれています。

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