小森川上流部S沢探訪報告


(99年1月9日)


 本日は両神山系でまだ未訪問エリアとして残っていた小森川の上流部に行ってみた。 昨夜降ったと思われる雪が薄っすらと積もっていたが、目的としていたS沢のゴルジュまで何とか到達することが出来た。 天気が良かったのが目的達成につながったようである。

 路面状況を考えて通常よりも遅く6時に家を出た。 丸神の滝の駐車場には8時少し前に到着したが、このあたりから路面が雪で凍りついていた。 それでも何とか広河原のキャンプ場まで行ったが、その先はノーマルタイヤではしんどそうだったので、車を置いて歩き出した。
 歩き出すとすぐに道路左手に民宿があり、その先で右岸より高見倉沢、左岸より丸岩沢が流入してくる。 高見倉沢はなかなか興味を惹く沢である。
 白く凍りついた道路をさらに進むと、小森川を渡る橋の手前で右岸より一ノ谷沢が険悪そうな出合を持って流入している。 この沢は地形図から見てもなかなかおもしろそうなので、今後の目的地のひとつになると思われる。

 橋を渡るとすぐに右手の断崖より一条の滝が落下していた。 これが高滝であろう。 落差は40mはあるだろうか。 水量こそ少なかったが、凍りついたその姿はなかなか素晴らしかった。 滝壺にも簡単に行くことが出来、そこではさらに氷の芸術を見ることが出来た。

高滝
高滝
oooooo 高滝滝壺
高滝滝壺にて

 高滝の観賞後、となりの夜倉沢に入ってみた。 地形図に滝のマークがあったためだが、沢に入ってすぐに8m程の滝が現れた。 規模は小さいがなかなか形の良い滝であった。 この滝の上は平凡そうだったので、しばらく観賞して道路に戻った。

 さらに進むともう一度小森川を渡る橋があり、そのすぐ先で右岸よりS沢が合流している。 適当な所から沢に降りて出合まで行ってみると、本流との水量比は1対1でなかなか水量の多い沢であった。
 沢沿いには仕事道の跡が所々に残っていたが、落ち葉と雪で歩きづらいのでなるべく沢沿いを歩くようにして先に進む。 だが、水に濡れた岩は全て凍りついていて非常に良く滑った。 渓流シューズを履いてこなかったことが悔やまれたが、再び戻る気もしなかったのでそのまま強行する。

 雪に埋もれながら歩いていくと、5m程の滝(F1)が現れた。 滝の上部が植林帯なのであまり渓相は良くないが、滝そのものは二条に分かれて美しく落下している。 この滝は左側のえぐれた岸壁の下を簡単に登って行くことが出来た。
 F1の上にはナメ状の5m程の滝(F2)が落下していた。 この滝は上部で二条に分かれた水流が、それぞれ好き勝手に落下しているように見えた。 この滝は右側の雪と氷の上をスリップに注意しながら越えた。 乾いてさえいれば何の問題もない滝であるが、今回は以外と緊張させられた。
 続いて現れる2段4m程の滝(F3)は簡単に越えていける。 そして海老の尻尾状の次の3m程の滝(F4)を左下に見ながらな進むと下部の滝場は終了となり、右岸から支沢が5m程の滝となって流入すると沢床は開けて日が射し明るくなってきた。

F1
S沢F1
oooooo 炭焼き
炭焼き小屋跡

 平凡な沢をしばらく登ると2俣に到着した。 ここの左手にはかなり立派な炭焼き小屋跡があり、熊でも寝てたらどうしようと怖々と中を覗くと2人くらいは寝れそうな広さであった。
 2俣は地形図からの予想通りで、右俣の両岸は断崖となってゴルジュを形成しており、その中を滝となって落下しているのが見えた。 とりあえず倒木をかき分けて右俣F1の直下に向かう。 両岸が凍りついた中を勢い良く落下する滝は落差8m程で、こんな所に眠らせておくにはもったいないような滝であった。 滝壺に肉薄して横から眺めると見事な氷を拝むことが出来た。
 この滝は通常であれば右側を登れそうに見えたが、今回は氷が着いてとても直登は望めなかったので左手の斜面より大きく巻いて登ると簡単に滝上に出た。 するとそこには右俣F2が2段の美しい姿で落下していた。 落差は12m程はあるだろう。 滝は半分ほど凍りついていて、氷の中を流れる流水がなかなか見事であった。

F5
S沢右俣F1
oooooo F6
S沢右俣F2城門の滝

 この滝も通常であれば左側、右側共に直登出来そうだったが、今回は氷の壁となっていたので断念。 奥にはさらに2〜3段の滝がありそうなゴルジュが続いているような雰囲気だったが、それは次の楽しみということにして今回はここで沢と離れ、右側のルンゼ状のガレを登っていった。 急な上に雪が乗っていて登るのには苦労させられたが、15分程で登山道に出ることが出来た。 登山道は地形図に記載されているより、だいぶ尾根に近い所を通っていたようで予想以上に時間を費やしたが、さすがに立派な道に飛び出した時にはホッとした。

 登山道からは眼下にS小屋が見え、小森川を挟んだ対岸には三笠山や覗きの絶壁等が荒々しい姿を見せていた。
 ここからS小屋までは10分程の下りで辿り着くことが出来、いったいどこから降りてきたのか不思議そうな顔をした小屋の管理人さんと思われる人と挨拶して、車道を愛車の待つ駐車場までダラダラと下っていった。

 小森川の流域にはキャンプ場や採掘工場などがあるためか、尾の内沢や薄川の流域に比べると少々俗化されているような気がするが、未知の沢や滝は数知れぬ程存在しそうなエリアでもあるので、今後の両神活動エリアのひとつとして取り上げていきたいと思う。

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