群馬県秘瀑探訪報告


(98年11月8日)


 秋晴れ快晴の中、おなじみの彩の国4人衆(山口さん、瀑さん、ながさきさんと私)にて群馬県の秘瀑訪問にチャレンジした。
 今回訪れたのは六合村の白砂川支流八石沢川下流部にある噴水滝の殺人(さつうぜん)の滝。 そしてもうひとつは100選滝でもある草津町の常布の滝である。
 どちらも苦労の末に直下まで到達することが出来たので以下に報告する。

 なお集合前の時間を利用して、単独で中之条町沢渡温泉の奥にある霧降の滝と、六合村の水戸沢川にある不動の滝にも寄ってみた。 ただ、10年ぶりに訪問した霧降の滝はこの日も水流は殆ど無く、またまた残念賞であった。(^^;

------------------- <殺人(さつうぜん)の滝> -------------------

殺人1
oooooo 殺人2
oooooo 殺人3

 霧降の滝不動の滝に寄った後、8時ちょっと前に六合村役場前で山口さん、瀑さん、ながさきさんと合流し、六合村を通る国道405号線を野反湖方面へ向かう。 草津方面への分岐(国道292号)を過ぎ少し行くと白砂川を渡る橋があるが、この橋を渡った左側にドライブインがあり、その先すぐに右手にヘヤピン状に車道が分かれる。 ここを登っていくと今まで車を止めていた仙の滝を眺められる広場に到着する。
 ここまでは前回と同じだが、今回はこの広場を通過してさらに登り、世立の集落の中を突っ切り右手にのびる林道に入って、殺人の滝に向かう山道の入り口間近まで車で接近した。

 準備を整え殺人の滝に向かう。 最初は前回、山口さんと瀑さんが途中で断念したガレ斜面を下るルートにチャレンジした。 しばらくは何の問題もなく下降できたが、途中で崖に行く手を阻まれてしまった。 ロープを垂らせば下降は出来そうだったが、ちょっとやばいと思ったのでここはルート変更をすることにした。 しかたなく今降りてきた斜面を再びふうふう言いながら登って戻った。
 さて戻ったはいいもののどうしようか迷った。 残されたルートはロープで崖を降りるTV取材ルートと、私が前回使った小尾根下降ルートの2つあるのだが、どちらも危険なことには変わりない。 だが、もし落ちた時の事を考えれば大事に至らないのは小尾根ルートだと思われたので、そちらを選択した。

 小尾根の取り付き点まで行って下を見るとかなりな急斜面である。 単独行動ならば何のためらいも無く下ってしまうところだが、ここはとりあえずみんなの顔色を伺う。 まあ、不安げな顔というよりは殺人見たさの期待顔だと勝手に判断して(笑)下降を開始することにした。
 最初はまず急な尾根下りだ。 単独ではあまり気にすることのない落石に注意しながらそろそろと降りていく。 途中の手がかりのない部分では短いザイルやロープを補助にして突破した。 こんな感じでとりあえず小尾根の末端部分までなんとか到着した。

 ただ、このルートの難関はこの後であった。 ここから幅にして30m程のガレ状斜面のトラバースとなるのだが、非常に滑りやすい上に手がかりが殆どない。 しかたなくここはタイムロスより安全第一優先で、ロープとザイルを3本繋げて手がかりを作った上で下降することにした。
 ただし、それでも設置の仕方に問題があったようで、かなり冷や汗ものの場面も多かったのだが、とにかくみんな無事に降りられたのでホッと一息であった。 この難所を過ぎるとすぐ下には目指す殺人の滝が目に入ってきた。 さらに灌木の中の泥斜面をズルズルと降りていくと、目の前には殺人の滝の大噴水が現れる。 私は今回で2度目だが、やはりこの対面の瞬間は感動する。

 滝を前にしてしばらくの間、撮影会となった。 滝壺付近は日が射さないのでちょっと暗い感じがするが、岩の上に寝転がって上を見たら、紅葉した木々が日差しに照らされていてとても綺麗だった。 こんな風景を味わうのもまた良いものだ。
 滝の水量は若干少な目ではあったが、この滝の噴水の豪快さは全く変わっていなかったようだ。 正面斜め上から見る滝も今回は木々が紅葉していて前回とは違った雰囲気を味わうことが出来た気がする。 苦労して訪れるだけの価値は充分にある滝だと思う。 1時間ほど滝を堪能した後、記念撮影をして滝を後にした。

 帰りは山口さんが例のTV取材ルートに挑戦しようとしたが、2、3歩で断念! このルートはロープこそあるものの最初が恐ろしく急な岸壁となっているので、登るのはかなりしんどそうではある。
 そんな訳で先ほど開拓した小尾根ルートを戻ることになった。 ロープ&ザイルを回収しながら戻ったのだが、帰りはさすがに気分は楽であった。
 ただし最後の急登はきつかったが....(^^;

------------------- <常布の滝> -------------------

常布1
oooooo 常布2
oooooo 常布3

 六合村より草津に向かう国道292号を登る。 かっとばす山口さんの車についていくのは大変だった。(笑) 途中で右折しホテルビレッジの前を通る市街迂回路に入り天狗山スキー場前に出る。 ここで右折し志賀草津道路に入るとすぐに右手に音楽の森方面への道が分岐しているがここは見送り、その少し先で再び右手に分岐する駐車場への入口の道に入る。 駐車場を右手に見ながらさらに入っていくと谷沢川の橋を渡り、最後は堰堤の手前で車道は行き止まりとなる。 ここに車をおいて堰堤右側の階段を上り、今来た道を戻るような方向に、昔は車道だったと思われる道を登っていく。
 途中に五郎清水という湧水があり、喉を潤すのに最適な水が湧き出している。 この先で道は再びUターン状に曲がっていて、この曲がり角では音楽の森方面に向かう登山道が分岐している。 ここからまた舗装道路をしばらく登ると常布の滝展望台に着く。 7,800m先の常布の滝がよく見える場所である。 普通の人はここで満足して戻っていくのだろう。

 さらに先に進み、5、6分歩くと左手に目印の材木が立っている。 ほとんど腐りかけていて目立たないので注意を要するところだ。 ルートはここから右手の山道に入る。 入り口は笹に覆われていて殆ど分からない状態となっている。 山道に入ると道の部分は笹が刈ってあり以外と歩きやすい道であった。 しばらく進むと右手の崖よりガレ状の小沢が流れ込んでいる場所に着く。 このあたりはルートが不明瞭なので注意して進む。 ただ今回は山口さんが目印のひもをたくさん持ってきてくれたので、帰り道の不安は無く安心だった。 この小沢を横切ると道はいよいよ常布の滝がかかる大沢川に近づいてきて、やがて5,6m程のなかなか立派な滝に到着する。

 ルートはこの滝の上で左岸に渡る。 藪と倒木をかき分けながら前進すると右手に大きな岸壁が現れ、末端部からは豊富な湧水が湧き出している。 その先には大きな岩があり、この岩を越えると目の前には常布の滝の立派な姿を確認できた。 この岩を越えた所で再び右岸に渡り、岩の間をよじ登っていくと常布の滝の目の前に立てる。 ここまで車を止めた場所から1時間半くらいだっただろうか? 展望台の下を降りて沢沿いに登るルートに比べれば、こちらはとりあえず道があるので安心だ。
 さて常布の滝は落差は30m前後だと思わたが、とにかく申し分のない直瀑でスタイルの良さは天下一品だ。 100選に選ばれるだけの名瀑であることは間違いないと思う。

 滝の前でしばらくの間、撮影会となった。 周囲を見渡すと右手にはきれいなナメ状の滝があり、左手の岸壁には鍾乳洞もどきがあって、通常ではちょっと見られないような光景が広がっていた。 振り返れば先ほど通過した展望台あたりの尾根も見えるし、とにかく明るく開けた気分の良い滝である。 午前中に訪れたなら、日差しがもっと強かっただろうと思われた。 1時間ほど滝を堪能した後、記念撮影をして滝を後にした。

露天風呂1
oooooo 露天風呂2

 帰る途中、先ほどの5,6m滝の横露天風呂を発見した。 最初は天然のものかと思ったが、近づいて見ると人の手が加えられているものだった。 大きさは普通の家の風呂くらいだから大人1人入れば一杯になってしまいそうだが、全国的に見ても秘湯中の秘湯といえる露天風呂だろう。 湯加減はややぬるめであったが、夏場などだったら全く問題なく入れるだろうと思う。 なんだかもう一度来たみたくなってきた。

 帰りは登りがあった分だけ少しきつかった気がするが、時間的には行きと同じで車までは1時間半くらいで到着した。
 Wヘッダーを達成したことには満足であったが、さすがに体には疲労が貯まっているようだった。 帰りの車の運転は渋滞していたこともあったが、とても疲れた気がする。 下道を使う気力は全く無かったので、我が家から1分の狭山日高ICまで高速を使う極楽ドライブで帰ってきたのだった。

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 今回はすばらしい滝を1日に2本も見られたので大満足である。 常布の滝には露天風呂を発見したこともあるので、もう一度行ってみたい気がする。 おまけに芳ヶ平まで足を伸ばせれば最高のトレッキングになるだろうから......

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