「ひとみ」かなにかの連載だと思う。猫のイチクミが登場していた。子供向けの心暖まる話で、それなりのレベルだったと思う。立原あゆみは幼年少年少女青年レディース、と芸風が広いのに、どれもなんとなく「立原あゆみ節」なのはすごい。ヤクザ漫画を描きながらコバルトではりりっくなイラストポエムを描くもんな。 (く)
短編集。このひとはパッとはしないものの、誠実な作風でコンスタントに水準作を描いている。表題作は優しい不良少年と主人公の少女の恋物語。コミックス半分くらいの作品で、女の子の父の脱サラ、男の子の母との確執、不良グループからの足抜け、将来の夢…まで一気に展開するのでそんなにシビアなところはない。 (く)
ゴルファーの親子の対立と和解。これが始まったころからサンデーは元気がなくなって来た。森秀樹は漫画がうまくない。これをマガジンに持っていったら本誌連載はムリじゃないだろうか。 (か)
タイトルから察するに、たぶん少女まんが。内容も絵柄も全く思いだせない。私の電脳読了リストにあるから読んだことは確かなんだけど。やれやれぢゃ。 (く)
初期の頃の代表作。と、いってもすごくいいわけではない。くらもちふさこの妹のせいか、最初から、作品が妙にまとまっていた。 (よ)
谷口ジローの書くボクサーもの。なにせ谷口ジローだからボクサーの肉体の汗のぷるぷる感がそりゃもうぷるぷるでした。 (か)
洞窟ほ掘っている坊主の話。なんだか哲学的、というか禅問答みたいなことをやっていたような気がする。退屈だったのでマジメに読んでなかった。 (く)
現在、週刊(?)少女コミックに連載中。伝奇的なものなのに、しっかり少女マンガ。前作よりも、全国規模に動いていて、話の展開が大きくなったか(?)。ようやく蒼の封印の意味がわかって、ますます期待できる。 (よ)
つまらないSF。 (か)
イギリス人の少女がインドのマハラジャと結婚する話。結婚前は第二次大戦がからんで印英独仏をまたにかけて苦労(または冒険)するし、結婚後は外国人の王妃としてなじむまでがまた大変。その後マハラジャ制度の崩壊と議会政治でてんてこまい。身分制度の暗い部分にもふれているが、全体としては明るいトーンで展開するのがよい。 (く)
現在も1〜2年(もっとか)の間に一冊の割に出ている。"解放の時"の続編。おもしろくない。でも絵は多少古くさいと思うけど好き。 (よ)
パームのサイドストーリーとフランケンシュタインものが入っている。フランケンのはサウスに連載された。パームのサロニーのようなフランケンシュタインだ。つまり、伸たまきはぶきような作家なのよ。 (よ)
突然の嵐の中で、二人きりで、迷子になったことのある少年と少女の恋物語。少女の恋物語をセオリーどおりにうまく描いてる。恋物語部分はいいのに、きっかれがどうにもマヌケなのはどうにかならないか…とも思うけど、まあこれは初期だから…。大目にみよう。ベタな少女まんががかける、私のひいきの一人です。 (よ)
現代日本人の主人公の少年が、いきなり未来にとばされたら、あーら不思議、赤々丸と白々丸の二人に分裂していたのであった。二人とも過去の記憶はなく、人格も全くの別人である。おりしもその世界では猫族と中央人間政府とのいさかいのまっただなか。殺人請負業をはじめた赤々丸が、猫族排斥派のリーダーをたまたま(笑)殺してしまったため、猫族解放同盟なんかとつるむことになったりして闘争に巻き込まれてゆく。…なんて話をドライでアナーキーなスラップスティックに仕上げる作者の手腕はすばらしい。しかもなんと、精神の自由(!)を高らかに謳いあげて終わってしまうのだ、いいぞ、内田美奈子。 (く)
別マで「バッド・エイジ・シリーズ」とキャッチフレーズが(途中から)ついた不良物をたくさん描いていた時期がある。世間の無理解、抗いきれない無力感、がくり返し描かれていた。実のところ、このタイトル作品そのものの記憶はあまりない。ワンカット覚えてるくらい。当時の同シリーズの中では「ゆがんだ太陽」「錆びたナイフ」なんかはストーリーがはっきりいえるくらい記憶があるんだけどなあ。 (く)
ハインラインの「大当たりの年」と同時期に発表されたため、盗作騒ぎも(後になって)あったようだが、世界の危機状況や頻発する天災などをひっくるめて、地球が破滅に向かうというアイデアはだれでも思いつくもの。中一コースに連載されたように、異星人によって中学生の男女が別世界のアダムとイヴになるのは(ちょっと)感動的。 (米村秀雄)