まんが あ〜ん (1)

THATTA 108号(94/06/09)掲載

前口上

 知ってるマンガだけのビブリオグラフィを3人で書いていく事になりました。だから、データなんかはホントわかっているやつだけなの、ぢつにええかげんなの。 (か)


アーシアン/高河ゆん/ '88 /新書館
(か)★ (よ)★★★ (く)★★★

 現在4巻まで、もうすぐ5巻が出る。最初に出た時は、絵がすごくきれいと思ったものだが、最近みんな絵がきれいだもんね。
 ちはやと影艶のコンビのたわいない話がよかったのに、最近は2人が離れてたりしてつまんない。どうせたいした話じゃないんだからもっとハイペースで話を描いてほしいなあ。 (よ)

アーシュ・キッド/水縞とおる/ '85 /徳間書店
(か)忘 (よ)★★ (く)★★★

 当時この絵柄はそれなりにインパクトがあった。オシャレな絵とちょっと抜けたセンスが好みだった。巻頭オマケの「恋の片道切符」は今読んでも楽しい。‥‥ストーリー‥‥は当時のも最近のもピンとこない。 (く)

ああっ女神さま/藤島康介/アフタヌーン
(か)★ (よ)未 (く)未

 つごうのいい女神さまのおはなし。 (か)

嗚呼 !! 花の応援団/どおくまん/週刊アクション
(か)★★★★ (よ)★★ (く)未

 団長青田赤道を主人公とした援団コメディ。大人気で映画にまでなった。
 超暴力的でなにを考えているのかわからない主人公の元祖。「ちょっと、ヨロシク」野苺谷、「スクラッチタイム」の小林先輩なんかは彼の直系の子孫。 (か)

ああ!播磨灘/さだやす圭/モーニング
(か)★★★ (よ)★★★ (く)未

 最初の頃は「なんと孫六」よりもおもしろいとおもったけど、いまとなっては孫六の方がいい。 (か)

あーらわが殿!(全2巻)/木原敏江/週刊マーガレット
(か)★★★ (よ)★★★ (く)忘

 マーガレットコミックスで出てた。角川の全集にも入ってる。かの有名な「摩利と新吾」初お目見えバージョン。当時描いていた、2枚目の男の子が、ちんちくりんの女の子にほれるというパターンどおりに落ちているんだけど、あのころで、すでに摩利くんは怪しかった。描きたりなかった著者は、あとで「摩利と新吾」を描いてしまうんでした。もちろん「摩利と新吾」の方がいいにきまってるじゃありませんか。 (よ)

I愛ギャル!/原ちえこ/ '81 /講談社
(か)未 (よ)未 (く)★★

 「なかよし」系の恋愛モノ短編集。薬にも毒にもならないが、このタイプは根強く量産されているように思う。 (く)

I・(アイエル)L(全2巻)/手塚治虫/ビッグコミック '69 - '70
(か)未 (よ)未 (く)★★★☆

 謎の箱にはいることによって、何にでも変身してしまう正体不明の女I・Lと、彼女を預けられた落ち目の映画監督に風変わりな依頼が次々と舞い込むオムニバス。
 昔読んだ内容をすっかり忘れていたので読み返したら、なかなかいい出来で、手塚治虫の短編構成能力はさすがなのであった。 (く)

愛さずにはいられない/よしまさこ
(か)★★ (よ)忘 (く)忘

 たびたびですが、忘れてる。 (よ)

愛されて世紀末/内田一奈/主婦と生活社/ミッシィコミックス
(か)忘 (よ)★★ (く)★★

 著者の2冊目のコミックス。このあとが「ナーシサス・ブラツク」で、現在も続いている人気マンガとなる。「ナーシサス‥‥」はもちろんJUNE。「愛されて‥‥」はSF。あまりおもしろくない。 (よ)

愛し合ってなんかいられない/高口里純
(か)忘 (よ)忘 (く)忘

 たぶん読んだと思うけど忘れた。おそらくレディスだろうと思う。とすると白泉社あたりででたのかな? (よ)

愛しているよ/高口里純
(か)忘 (よ)忘 (く)忘

 これも忘れた。たぶんレディスだ。高口はスカスカのレディスを山盛描いてるからなあ。 (よ)

愛してナイト/多田かおる/別冊マーガレット
(か)★★★★ (よ)★★★ (く)★★★

 ロックバンドの男とお好み焼き屋の娘の恋愛モノ。アニメにもなった。 (く)

愛人/柳沢きみお/週刊アクション?
(か)★ (よ)未 (く)未

 チチとしりのでかい女が愛人をする話。 (か)

愛人たち(全5巻)/里中満智子/講談社
(か)★★ (よ)★★ (く)★★★

 短編オムニバス‥‥だったような気がする。なにせ里中だから愛人テーマをまじめに扱ってた、と‥‥かすかな記憶が‥‥ (く)

あいつ(全2巻)/成田美名子/ '80 /白泉社/ララ
(か)★ (よ)★★★★ (く)★★★★★

 高一の女の子が隣に引っ越してきた高三の男の子二人組に影響を受けて前向きに生きていく、と、こう書くとなんかニュアンス違うけど、まあ、そういう話です。 (く)

愛でなく(パーム 15 巻目)/伸たまき/ '92 継続中/新書館/ウィングス
(か)★★★ (よ)★★★★★ (く)★★★★★

 私はこのパームシリーズを、今、最も好みにあう作品だと思っている。乾いたところも泣けるところも真摯なところもおちゃらけたところも。舞台はアメリカ、この 15巻目は '82年。日系三世で元医者で私立探偵の優柔不断男、シンジケートのボスの甥でムショあがりの博愛天才にいちゃん、アフリカで愛するライオンとのジャングル暮らしの経験者でハズれた超自然能力者、常識を一手に引き受ける辛辣な下宿人少女、今回のサブテーマのNGOについての口数も多く返す刀で不倫もしかける御曹司警部、などの魅力的な(そうはみえないかもしれないが)人々が織りなす感動巨編。いや、本当に。シリーズスタート時はくどくてとっつきにくい絵だと思っていたのに(最近かなりスッキリして見やすくなっている)イラスト集まで買ってしまうなんて、愛のなせるワザね。
  15巻目から読む人はいないと思うので、読むなら3巻の「あるはずのない海」がおすすめ。有名だと思っていたのに、知らない人が結構いるらしいので、ちょっと長文説明で宣伝してみました。 (く)

愛と誠/梶原一騎・ながやす巧/週刊少年マガジン
(か)★★★★★ (よ)★★★ (く)★★★

 おぢょうさまとワルという梶原一騎おとくいのパターン。同じ作者の「あしたのジョー」の陽子とジョーもこれ。
 愛と誠では、ひそかに主人公の愛をしたう秀才岩清水の哀愁をおびた八の字まゆとメガネのおくのにじみ目が心をうった。 (か)

アイドルを探せ(全 10 巻と番外編)/吉田まゆみ/講談社
(か)★★☆ (よ)★★ (く)★★

 よくおぼえてないんだけど、すんごく人気があったことは確か。ようするに恋のさやあてってヤツだよね、この話は。 (く)

愛のアランフェス(全7巻)/槙村さとる/別冊マーガレット
(か)★★★★★ (よ)★★★★★ (く)★★★★★

 槙村さとる前期の最高傑作。フィギュアスケート物の金字塔。これ以前にもフィギュアスケート物は数々あったが、ここがターニング・ポイント。これ以降は切り口を変えなければ比較にもならないので大変。上原きみこ、赤石路代なんかは子供むけと開きなおってやってるけど。竹宮恵子(ロンド・カプリチオーソの方が先かもしれないが)、川原泉はあきらかに違うタイプなので別の方向で勝負ができる好例。 (く)

愛の泉/細川千栄子
(か)未 (よ)★★★★ (く)忘

 昔「プリンセス」で読んでたような気がする、けど間違ってるかも。どっかの国の皇太子と、日本人の庶民の娘とが、留学先のローマかなんかで恋愛する話。同じ様な話を 20}年くらい前にも読んだ。「東京シンデレラ」という題だった。ちょっと、設定は違うけど似たもので、かの大映テレビでやってた「あこがれ」というのもあった。でもこのパターンっていうのは、ばかにしつつも結構みんな好きな、黄金パターンなのよ。照れずにちゃんと描ける著者はえらい。 (よ)

愛の歌になりたい(全6巻)/麻原いつみ/ '82 - '83 /週刊少女コミック
(か)★★ (よ)★★ (く)★★★★☆

 バンドのメンバーに大企業の御曹司がいるため圧力がかかりメジャーデビューするのに苦労する話。自信作の曲の原盤契約(こんな言葉、素人の私はこれではじめて知ったのでした)を押さえられ、レコード化できなくなったところを、映画の主題歌として発表してあくまでたたかう、というもの。いまのところ、この作者の一番まとまった作品かな。絵はこの頃まだ下手だけどね。
 最近、そっくりな絵柄の別人がいるので、ペンネームを変えたのかもしれない。アシスタントだったとかいうにはあまりにも‥‥。 (く)


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