蘭亭序のお手本

    蘭亭序に関する本は山ほどありますが、ここに示したものは現在私が参考にしているテキストです

 上の写真は、書道教室の教本として指定されたもので、秋碧堂帳の張金界奴本の刻本を底本したもので、初心者の学習用に難しい字の骨書と筆順がついているのが特長です。拓本の白黒が反転してあるので見やすいですが、線が細すぎるきらいがあります。書芸新潮社から出ています。
 その下に示したものは二種ある中の上と同じ張金界奴本で、餘清斎帳本によるものです。これにも骨書、字形と筆順が載っています。天来書院から販売されています。
 三番目は二玄社から出ている「蘭亭叙<五種>」です。序と叙のどちらが正しいのかわかりませんが、どこかで叙が議論の余地なく正しい、と書かれたのを読んだような気がします。私は議論の余地なくという言い方をする人は少しおかしいのではないかと思う方なので、どちらでもお好みの方をお取りください、という立場です。この五種の中の三つは墨帖で、私は張金界奴本の墨帖が見たくてこの本を買いました。北京故宮博物館蔵のものですから権威は一番あるのかもしれませんが、汚れを洗ったため墨気が抜け、かつ入墓しているので筆勢がないなど、蘭亭序を習う本として、必ずしも最高という評価ではないようです。