Live at "Music Land Key",
Shibuya, Tokyo, Japan, 23th Dec, 1997
MR.JIMMY Live at Music Land Key, Shibuya, Tokyo, Japan, 23th Dec 1997
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookkie Kurikawa
Whole Lotta Love
開演に先立ち...
●日時
1997年12月23日(火)
この日は天皇誕生日。12/20のワンマンからわずか3日後の年末強行LIVEです。
●会場
Music Land Key イベントスペース
渋谷南口を出て歩道橋を渡った先にある細長いビルの中にある楽器屋さん。その6階の
ワンフロアがイベント会場となっています。
この日に店で買い物した人には無料で入場できたようで、そうでない一般の人も入場料
なんと1000円!太っ腹なイベントです。
出演はElectric Lady Band/MR.JIMMY/Von Halenの順でした。
●メンバー
・Jimmy 桜井氏 (Guitar)
・Professor 大塚氏 (Bass/Keyboard)
・Parcy Moto氏 (Vocal)
・Cookie 栗川氏 (Drums)
SETLIST&各曲寸評
15:00ちょい前に開場、撮影しやすい最前列左側をキープできました。
今日はアダルティー榊原氏とY姉との観戦です。ビート佐々木氏、「まじかるZEPわ〜るど」の
谷口氏も後方にいらっしゃいました。座席は40くらいで、立ち見の方が10人くらいいたと思い
ます。
かなり大型のPA-SPERKERが設置されていましたが、照明は天井の蛍光燈にセロファンを巻いた
だけの即席のもの。学校祭をほうふつさせて、妙にほのぼのしてしまいました。
15:15頃からジミセンさんの演奏が開始。常設のLIVE会場でないにも関らず、意外に音が良いの
でびっくりです。特にBassの音がクリアに響いています。
相変らずのタイトな演奏でしたが、この日は途中でGuitar Ampの音が出なくなり、Jimmy桜井氏
が急遽ヘルプに駆けつけるというハプニングが勃発!「JimiのAmpをJimmyが直してる!」とウケ
てる観客の方もいました。
約1時間の演奏後、16:15頃にMR.JIMMYのメンバーがステージに現れます。
桜井氏は白のドラゴンスーツで、パンツにはドラゴンなしの77年初期Versionです。ミラーの
サングラスに白いマフラーという小道具もバッチリです。
Moto氏は袖なしのヴァイキング風衣装にブルージーンズ、大塚氏はブルーのシャツに黒ジーン
ズ、栗川氏は黒地の「永遠の詩」Tシャツにブルージーンズというお姿でした。
Moto氏の右手に包帯が巻かれており、痛々しい姿にびっくり。何があったのでしょうか?
今日はジミセンさんの時に使ってた緑色のDrumsセットを借用するようです。
Guitar AmpのSpeaker Cabinetもジミセンさんと共用(Amp Headは自前です)。
(1) THE SONG REMAINS THE SAME
桜井氏はW-neck、大塚氏は赤のArttec Bassを手にしてのこの曲です。
Introで桜井氏はいつもより広いステージを練り歩き、片膝ついてのポージングを披露。
音はジミセンさん同様聴きやすく、各楽器の音の分離がはっきりしています。
スピード感のある演奏で迫力満点でしたが、Moto氏の声に艶がなく、高い方は苦しそうです。
(2) SICK AGAIN
77年のお約束の展開です。
桜井氏は6弦側に切り替え、Phaserを細かく踏み分けて演奏しています。(これが見れるのも
最前列の楽しみなのです)
「グッド....グッド・イブニングじゃないすね?まだね(笑)
どうもこんにちは、MR.JIMMYです。
今日はですね、珍しく日も高い....高くないすけど(笑)明るいうちからLIVEをやらせてい
ただこうと思いまして。
あの、先週の土曜日にも、我々はLIVEをやったばかりなんですけど...有り難い限りで(笑)
いや〜〜」テレ笑いをするMoto氏です。
(3) NOBODY'S FAULT BUT MINE
桜井氏はサングラス/マフラーを外し、Les Paul No.2に持ち替えます。
大塚氏はRickenbacker 8弦Bassに持ち替えます。
冒頭、歌いながら咳き込むMoto氏です。序盤はなかなかブレークが決まりませんが、演奏が進
につれて良い感じになってきます。
(4) OVER THE HILLS AND FAR AWAY
大塚氏は8弦のままでのアプローチであり、太い音での演奏が面白いです。
「みんな、披露の色を隠せませんけど(笑)最後までお付き合いの程、よろしくお願いします」
(5) SINCE I'VE BEEN LOVING YOU
大塚氏はKeyboardに座ります。
桜井氏は出だしの音をあれこれと引っ張り、メンバー&観客をじらします。
Moto氏のノドを振り絞っての熱唱は、この曲では良い感じに聞こえました。
Guitar Soloは最近多かった弾きまくりパターンではなく、レイドバックした感じです。
終盤にI'm Gonna Crawlのサビ風リフが挿入されていました。
「えー、土曜日に我々を見て下さった方は、私の身体に異変がおきてることをお気付きかと
思いますけど(笑)ちょっとコケてしまいまして。
瓦割りの実演をやった訳じゃないんですけど、ちょっとポキっといってしまいまして。
(『かっこ悪い!』という声に対し、)
無理に装飾をしてしまって、逆に墓穴を掘ってるようですけど...。
しばらくこのままなんで...大変ですね」
包帯の上にブレスレットを巻いてるので、かえって目立つMotoさんなのでした。
(6) KASHMIR
桜井氏はDan Electro Modelに持ち替え、White Summerの出だしを軽く弾いてからこの曲に
突入しています。12/20よりKeyboardの音が大きく、アラビックなフレーズが気持ち良く響
いています。栗川氏がスネアで細かい技を入れていたのも聴き所でした。
「Kashmirという曲をお送りしました。(急に咳込んで)失礼しました。
体調は良くなったんですけど、咳が....。無理にこんな格好してるもんですから(笑)
はやく春になるといいですな〜」
(7) ACHILLES LAST STAND
大塚氏は再び8弦Bassを手にします。ダッダカダッダカと刻むリズムが小気味良く響きます。
Intro/Outroで大きくハズす桜井氏ですが(^^;)Soloはスリリングな展開です。
栗川氏のDrumsが大健闘で、畳み掛けるような迫力のある演奏で全体を引き締めていました。
「今ちょっと発見をしたんですけど.....動き回って汗かいてると、咳が出ないという(笑)
次の曲で走り回る訳にはいかないですね。....未だにFENで夜中によくかかる曲を....」
(8) STAIRWAY TO HEAVEN
桜井氏の弾くアルペジオはいつもより若干歪みが多目に感じます。
大塚氏の弾くリコーダーの音は、79年以降のGX-1での演奏のような透明感のある音です。エレ
ピの音も広がりのあって気持ち良しです。
Soloはマシンガンのように弾きまくる狂熱なプレイで、77年特有のブレークでは通常Pianoで
入れる装飾音をGuitarで入れています。
「そんな訳でですね、我々は今日、LIVEがダブルヘッダーということになってまして...。
この後もですね、Party会場かなんかで演奏することになってますけど....
別に、だから力を抜いている訳じゃございません。温存している訳ではございませんけど。
ここのところですね....ね、栗川さん?飲みが続いてますよね?(笑)大丈夫ですか?
結構、なんか、年末ともなりますとお呼びがかかりまして。ヘロヘロという話もあります
けど....」
(9) WHOLE LOTTA LOVE/ROCK AND ROLL
桜井氏はLes Paul No.2、大塚氏は8弦Bassを手にします。
桜井氏はIntro前で何度かリフを弾き直し、Guitarのツマミを調整します。音作りの過程が
分かって興味深いシーンでした。
雄叫びからR&Rに移行する77年のパターンです。Drumsの軽い感じが良く研究されてるよう
です。Guitarがラフな演奏なのは、77年なのでオッケーです。
最後のハーモナイザーをかけての「ロンリ、ロンリ」のVocalもバッチリ決まり、本日のワ
ンステージ目が終了しました。
●感想
約1時間15分という、まずまずのボリュームのステージでした。
77年のダイジェストという分かりやすい構成で、この日が初めてのMR.JIMMY体験だった方
にも楽しめたと思います。
栗川氏のDrumsは細かいフレーズまで練られており、大塚氏のBassはひたすら重厚でした。
桜井氏はここぞというところでSUPERBなフレーズを披露し、Moto氏も不調を押して渾身の
熱唱を聞かせてくれました。バンドとしての完成度を垣間見た気がします。
イベント会場とのことで、音には期待しないで行ったのですが、これがどうして!なかな
かクリアな音でした。幅/奥行き共に余裕のある作りであり、ステージも広く、演奏する
側にとっても演りやすかったのではないでしょうか?
ただ、照明が明るめで、せっかくの白いドラゴンスーツがあまり映えなかったのが残念で
した。次の機会には黒の衣装でお願いします。
さて、この日の2ステージ目ですが、6700円という料金の高さに恐れをなし、金欠の私は
残念ながら欠席させて頂きました。行かれた方の話によると、73年をベースにした王道の
選曲だったとのこと。「Thereminがとても良い音で鳴っていた」そうです。