Live at "Club Goodman",
Akihabara, Tokyo, Japan, 31th Aug, 1997

MR.JIMMY Live at Club Goodman, Akihabara, Tokyo, Japan, 31th Aug 1997
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookkie Kurikawa



Achilles Last Stand

開演に先立ち...

●日時  1997年8月31日(日)  Tribute Bandの共演LIVEである"Art Rock Night"としての開催でした。  MR.JIMMYは久々のトップバッターであり、Electric Lady Band(Tribute to Jimi Hendlix)、  Von Halen(Tribute to Van Halen)さんの順でした。  17:00をちょい回った頃に開場。席に座って振り向くと既に超満員状態! ビールを買いに行く  にも苦労する程でした。いやいや、盛況です。  この日は沼田さん/Yasさん/ゴンザレス・Nさん/青柳さん/中村さんというお馴染みのメンバー  の他、この日が初観戦の木村さんと一緒でした。また、ステージ前にはZEPP演奏同好会御一行  (佐々木さん/谷口さん/千葉さん/伊奈さん/伊藤さん/大山さん)が、砂かぶり状態で観戦して  いました。 ●会場   秋葉原 Club Goodman ●メンバー  ・Jimmy 桜井氏 (Guitar)  ・Professor 大塚氏 (Bass/Keyboard)  ・Parcy Moto氏 (Vocal)  ・Cookie 栗川氏 (Drums)

SETLIST&各曲寸評

 MR.JIMMYが登場したのは、17:40頃でした。  桜井氏は☆のパンツに黒いチャイナ風の上着(胸に赤い花の刺繍入り)、三日月のネックレス  がお洒落です。Moto氏はブルージーンズに赤いベルベットの上着、胸には2連のエスニックな  ネックレスが下がっていました。大塚氏はブラックジーンズに白のウェスタンシャツ。栗川氏  はブルージーンズに黒っぽいタンクトップというお姿でした。 (1)ROCK AND ROLL  王道なOpeningです。桜井氏はLes Paul No.2、大塚氏は赤のArttec Bassです。  若干VocalがOFF気味であり、前回のGoodmanでのあの怒濤の音圧が感じられないのが残念です。  白色のライトがぐるぐると回って演奏を盛りたてており、Page/Plantのこの曲をほうふつさせ  ます。Guitar Soloは75年風の終わり方になっています。 (2)SICK AGAIN  The Rover無しの、75年でお馴染みの展開です。  桜井氏はフェイザーを細かく踏み分け、あのサウンドを見事に再現してくれてます。終盤のSolo  も迫力でした。  演奏後、お約束の「Good Evening!!!」の雄叫びがあり、Moto氏の丁寧なMC。  「どうも、こんばんわ、MR.JIMMYです。久々の....久々と言っても、2ヶ月くらいでしょうか?   MR.JIMMYでまたLIVEをやらさせて頂きます。どうぞよろしくお願いします」 (3)OVER THE HILLS AND FAR AWAY  今年1月のAdm以来です。最初に聴いた時に比べると格段に安定した演奏です。  ハードなリフでグリッサンドを連発するのが桜井氏Versionの密かな特徴です。本家はあまり  やっていないのですが、これはカッコ良いのでOKです。更に中盤のGuitar Soloで、通常は  最後に弾くフレーズが最初に挿入されており、ちょっと不思議な雰囲気になっています。   (4)DANCING DAYS  「今日もちょっと、重い雰囲気で始まっておりますけど....   え〜、昨日耕した畑を、また今日も耕してるような感じで始まってしまいました(笑)   次の曲は....このメンバーになってからは初めてですね。   私が加入して、最後の方にちょっとやったような....   久々に、荒れ地を耕すということで(笑)新しい曲です」  訳の分からない(^^;)Moto氏の説法から始まったのがこの曲でした。  桜井氏はLes Paul No.1、大塚氏はRickenbacker 8弦Bassに持ち替えます。ぶっといサウンド  でのアプローチですが、これもVocalがほとんど聴こえません(インストのDancing Daysは  とても悲しい....)。更に中盤過ぎ、桜井氏のGuitarの弦が切れるというアクシデント!  それをカバーしながらの熱演でした。  演奏後、「これは、もう久々で....歌詞もすっかり忘れてました」とのMCでした。 (5)SINCE I'VE BEEN LOVING YOU  桜井氏はNo.2に持ち替え、大塚氏はKeyboardへ。この日はいつものROLANDではなく、KARZWEIL  のマスターキーボードを使用しています。「DXっぽい」アコピの音色が小気味良く、フットベー  スの響きも重厚で良い感じです。  この日のGuitar Soloは、通常の終わりの部分から更に先があり、スケールアップしています。  全体的に情感たっぷりの大人の雰囲気で、この日のBest Takeだと思いました。 (6)NO QUARTER  荘厳なエレピの音色で始まったのはこの大曲。昨年8/1、ここGoodmanでの演奏以来です。  前回はKeyboardの音が出なくなるというアクシデントがありましたが、今回は問題なし!  中盤のピアノ/Drums/Guitarのバトルは感動ものでした。  最大の見せ場(?)一発テルミンは、グ〜グ〜グ〜〜という太くて重い音でした。 (7)ROYAL ORLEANS  「先生(桜井氏のコト)、次の曲は、前にやりました?」というMoto氏の問いに、「1回!」と  お答えする桜井氏。「....またまた、荒れ地を耕します」と続けるMoto氏です。  大塚氏は8弦Bassを手にします。この手のパーカッシブな演奏はMR.JIMMY向きですね。  途中、Moto氏はタンバリンを手にして原曲のラテンなノリを強化しています。 (8)ACHILLES LAST STAND  「え〜、次が早いもので、Lastの曲です。.....Lastと言っても長いんですけど(笑)   旦那さん(桜井氏のこと)、『何故そのGuitarを使うか?』と聞かれたら、『使ってみたか   ったから』とおっしゃいましたね(笑)   初めての試みで.....次週予告は『アキレス最後の戦い』!」  そう、桜井氏はGibson EDS-1275(W-Neck)を手にしての演奏です。高名なZEPPコレクターである  Dave Lewis氏の著書によると、『本家JimmyもW-neckでの演奏を検討していた』という逸話があ  るそうで、それを知ってるマニアには思わずニンマリのVersionでした。  Intro/Outroのドローンとしたアルペジオ部分は12弦側、それ以外は6弦側を弾いていました。  Guitar Soloはセンターポジションによるフェイズアウトサウンドで、Stairwayの音色に近い  面白いTAKEでした。 [1st ENCORE] (9)WE'RE GONNA GROOVE  「次のバンドのために、少しあっためておかないといけませんね...」というMC。  一瞬Whole Lotta Loveのリフを入れてから、Jamを経てこの曲です。  Guitar SoloではEchoplexを手でガシガシ動かし、アグレッシブな効果を出していました。  メドレーのようにリズムが変わり、これまた面白い感じの1曲となっていました。  「Thank You, Good-Bye....」というMoto氏の言葉でステージは終了しました。  更にこの日は、トリのVon Halenさんの演奏終了後、座椅子ジョップリンさんとジミセンさん、  MR.JIMMYからは桜井氏とMoto氏が参加して大セッション大会に突入。  曲はジミヘンの"Wild Thing"です。  桜井氏はLes Paul No.1で歪みを押さえた甘めの音で、随所でペイジ節を炸裂させていました。  ジミヘン/エディー/ペイジが並んで演奏するというゴージャスな演奏に、観客は大喝采でした。
感想  約1時間10分という、MR.JIMMYとしてはやや短めのステージでした。  「年代コピーに囚われずに自然体のMR.JIMMYを」というLIVE情報誌"MR.JIMMY'S GRAFFITI"での  発言通り、バラエティに富み、リラックスした演奏でした。  ただし、私の席からはVocalが聴こえづらかったのが残念でした。最前列という場所のせいもあ  かとも思いますが、ちゃんと聴こえる日もある訳ですから....。  「Goodmanだから良い」という訳ではないんですね(^^;)ホント、どーにかならないものか...。  決して演奏は悪くなかったのに、個人的にはいささか不満が残るLIVEでした。  最後に、この日に若くして亡くなられたダイアナ元皇太子妃に、深く哀悼の意を表します。  (以前もここでのLIVEの日に、渥美清氏がお亡くなりになったという....)