Live at CLUB GOODMAN,
Akihabara, Tokyo, Japan, 1st Aug, 1996

MR.JIMMY Live at CLUB GOODMAN, Akihabara, Tokyo, Japan, 1st Aug, 1996
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookkie Kurikawa

「お、い〜んじゃない?今回の写真」by Honda

開演に先立ち...

 川崎での打ち合わせを速攻で終わらせて京浜東北線に乗り込み、秋葉原駅に降り立ったのが  まだ日も高い18時頃。  開演は19時30分からでしたが、スタッフの方から「ちょっと分かりづらい場所ですよ!」  と脅かされていたので、先に場所を確認しようと直接お店に向かいました。  所要時間5分。意外にあっさり着いてしまいました(^^;)  みなさんも下の説明だけでたどり着けると思います。  会場を覗いてみると、入り口のモニタにメンバーのお姿が!サウンドチェックのまっ最中で  した。ご挨拶しようかと思いましたが、とりあえず電気街に時間つぶしに... ●日時  1996年8月1日(木) ●会場  CLUB GOODMAN    JR秋葉原駅の昭和通り口を出てすぐに信号を渡り、右折。営団日比谷線の出口が    見えたら左折して約10メートル。イケベ楽器店のB1F。    キャパはギチギチに詰めて200人弱。    ドリンクカウンターが充実しており、ビールの銘柄も豊富。    ちなみに桜井氏はここの生ビールがお薦めとのこと。    当日はジャニス・ジョプリンのコピーである「座椅子ジョプリン」さんとのジョイント。    MR.JIMMYが先に登場する形式でした。 ●メンバー  ・Jimmy 桜井氏 (Guitar)  ・Professor 大塚氏 (Bass/Keyboard/Guitar)  ・Parcy Moto氏 (Vocal)  ・Cookie 栗川氏 (Drums)  今回はやたらネクタイ姿の男性が目立ちました。  このテの店には珍しくVIP席らしきものがあり、業界人っぽい方々が鎮座ましまして  少し厳かな感じがしました。  今日は77年のsetlistを中心に演奏するとのこと。私の好きな77年!期待してしまいます。

SETLIST&各曲寸評

 7時35分くらいに、前回同様おもむろにメンバー登場。  桜井氏は白のドラゴンスーツです。とすれば、やはり... (1)THE SONG REMAINS THE SAME  当然のこの曲!桜井氏はMSG '77のVIDEOのようなオーバーアクションはありませんが、軽快な  横飛びを連発します。大塚氏は8弦のRickenbackerでバリバリに弾きまくりです。  Parcy氏のVocalもはっきり聞こえてます。声量もばっちりです。  ただし、全体の出来はかなり粗削りです。77年の初期っぽい感じですね。  シンセパッドでティンパニの音をシュミレートしていましたが、ボリュームが小さめだったの  が残念です。 (2)THE ROVER〜SICK AGAIN  77年と言えば当然これです。本家JimmyはW-neckを6弦側に切り替えて、実に弾きづらそうに  演奏してましたが、桜井氏は軽々と演奏してる感じです。  本家のこの曲の魅力は、この一見たどたどしい演奏が逆に重厚さを出している部分にあり、  その点MR.JIMMY版は若干軽めに聞こえてしまいます。  ギターSoloのボリュームが低いのも残念です。  演奏後、Percy氏が「グッド、イ〜〜ブニング!」と一発叫んでくれます。 (3)OVER THE HILLS AND FAR AWAY  桜井氏はLes Paulに持ち替えての演奏です。  前回はエコーの切れかたが不自然で気になりましたが、今回は全体的にリバーブがかけられ  ており、自然な感じで良好です。  中盤のギターSoloが秀逸です。このテのHeavyなパートが得意そうですね。 (4)TEA FOR ONE  おお!前回に引き続きの選曲ですが、よりブルージーな感じの演奏です。  Percy氏のVocalが驚く程そっくりです。低いキーだと、よりRobertに似てるのですね。  栗川氏のDrumsも良い雰囲気を出してます。 (5)FOR YOUR LIFE  新生MR.JIMMYでは初めての演奏とのこと。  なかなか良い演奏でしたが、バスドラのあの「ズッ、タタン!」がイメージと違ってたのが  非常に残念でした。 (6)NO QUARTER  なんと、あの大曲の再現です!  大塚氏はシンセでローズピアノをシュミレート、足元でしっかりフットベースも入れてます。  途中シンセの音が出なくなるというアクシデントがありましたが、こりゃーもう、不可抗力と  言って良いのではないかと(^^;)ソロではアコピの音にはしてなかったので、73年Versionでし  ょうか?  ここにきて桜井氏のギターもフル回転!ワウも良い音を出してて、鳥肌ものの演奏になって  います。エンディング間近で少し変わったシンコペーションを入れてます。 (7)STAIRWAY TO HEAVEN  楽器のバランスが向上した分、前回よりずっと良い演奏になっています。  ギターソロは73年MSG初日に忠実なフレーズで、77年版を期待してだけに少し残念でした。  ソロ後のシャウトはキーを下げないMSG2日目Versionで、凄いの一言です。 (8)OVER THE TOP (OUT ON THE TILES〜MOBY DICK)  Parcy氏の「Out On The Tiles!!」という雄叫びでスタート。  中盤、栗川氏のドラムソロはシンセパッドを効果的に挿入し、大迫力の演奏です。 (9)ACHILLES LAST STAND  予告通りの登場です。8弦ベースが重厚なサウンドを作り出しています。  ワウの音に合せて手をヒラヒラさせる桜井氏のアクションが、雰囲気を盛り上げてます。  ただし、ギターの音量が低目で、Soloがバックに埋もれてしまったのが残念です。  エンディング近くで、桜井氏とPercy氏でお約束の首振り(?)アクションを披露してくれます。 (10)WHOLE LOTTA LOVE  Intro前に一瞬桜井氏がHeartbreakerのリフを弾いてます。  前回より良く見える位置に座っていたせいか、テルミンSoloでの細かい技が確認できました。  あれって、アンテナに触ってたりするんですね!あと、手をかざす位置がアンテナの先端と根元  では音が全然違うとか。バックでは聞きなれないファンク調の演奏が展開されてました。  Let's That Boy Boogie, Baby I Don't Care, Let's Have A Partyと続く73年Euroツアー  に近いVersionでした。ぶっといリズムもさることながら、桜井氏のおそらくはワウ踏みっ放し  のギターが「もろJimmy」で、今日一番の感激ものでした。
●感想  前回はPA処理の不備に引っ張られた感じで、演奏も辛い批評となってしまいましたが、今回は  かなりグレードが高かったと思います。  今回演奏したAchillesは、ZEPPナンバーの中でも超難曲でした。個々の演奏技術もさることなが  ら、あの「怒濤のドライブ感」を出せるか否か...。ZEPP自身においてすらなかなか名演は少な  く、ペイジ・プラントでも完全再現に至らず、2公演のみで封印された程です。  そーいった状況の中、この日のMR.JIMMY版は「かなり良い線まで行ってた」と言えます。  大塚氏のベースは倍音を押さえて「太さ」を強調した音作りで、ジョンジーとは多少異なるアプ  ローチでしたが、結果的に全体のHeavyさを出すのに貢献していました。  栗川氏のDrumsも、多少の軽さはあったものの充分スピード感がありました。