Live Report of Mr Jimmy at "Club 251",
Shimokitazawa, Tokyo, Japan, 6th April, 1997

MR.JIMMY Live at Club 251, Shimokitazawa, Tokyo, Japan, 6th April 1997
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookie Kurikawa





開演に先立ち...

●日時  1997年4月6日(日)  この日はVon Halen/Elecric Lady Bandさんとの共演で、MR.JIMMYはトップバッターでの登場  でした。  あいにく朝からの大雨で、客足がどうなるかが一瞬心配になりましたが、18:00の開場時間には  長蛇の列で安心しました。  今日は沼田さん/エリック/鈴木さん/中村さんに加え、ついにYas師匠が登場!総勢6人での  最前列鑑賞になりました。会場は奥行きの深い間取りで、なかなかゆったりとしてました。  ステージ前には天井からビデオスクリーンが下ろされており、開演前からなにやらロックものの  映像を映していました。 ●会場   Club 251 ●メンバー  ・Jimmy 桜井氏 (Guitar)  ・Professor 大塚氏 (Bass)  ・Parcy Moto氏 (Vocal)  ・Cookie 栗川氏 (Drums)

SETLIST&各曲寸評

 18:30近くになって、スクリーンにはZEPPの映像が映しだされました。各年代のコンピレーショ  ンもので、レアな映像もあり、会場の雰囲気は徐々に盛り上がって行きます。スクリーンの裏側  ではメンバーがステージに上がり、軽い音出しをします。    やがてW-neckのコードカッティングが高らかに響き、スクリーンがスルスルと上がってMR.JIMMY  の登場です。 (1)THE SONG REMAINS THE SAME  予告通り、桜井氏は白のドラゴンスーツでの登場です。サングラスをかけ、白いマフラーをして  おり、序盤は咥えタバコで決めています。IntroではMSG '77をほうふつさせる、片膝をつけての  パフォーマンスを披露! 観客から歓声が沸きます。  Percy Moto氏は赤いベルベットの胸開きジャケットにブルージーンズ、栗川氏はチェックのシャ  ツ姿です。大塚氏は白いゆったりした「上下サマナ服」です。今までの77年セットは8弦Bassで  の演奏でしたが、今日は4弦のナチュラルフィニッシュのArttec Bassでした。  最初の3連ピッキングSoloのバックでは、栗川氏のDrumsがスネアを連打! LA初日を思わせるよ  うな興奮の瞬間でした。 (2)THE ROVER/SICK AGAIN  お馴染みの展開です。栗川氏のDrumsがHeavyな響きで良しです。  私の位置からは桜井氏の足元が良く見えたのですが、フェイザー/エコーを細かく踏み分けて、  「あの」サウンドを見事に再現してくれていました。(もちろん、ワウもね!)  演奏後、「Good E〜vening!!」というMotoさんの第一声。  「今日はJimmyのドラゴンスーツもまばゆいばかりの77年セットを中心にお送りします」と  いうご挨拶がありました。 (3)NOBODY'S FAULT BUT MINE  演奏前、桜井氏がサングラス/マフラーを外すと、胸には77年ステージでお馴染みの青いペン  ダントがキラリ!凝ってます。  リズムキープの難しい曲ですが、今回は安定した演奏です。大塚氏はRickenbacker 8弦Bassで  ビキビキに決めています。Guitarへのピッチシフターのかかりは、やや浅めに感じました。 (4)TEA FOR ONE  「MR.JIMMYで演るのは久々、でもないかな?」と言って演奏されたのがこの曲です。  Page/Plant版のIntro転調部はかなり不安定でしたが、MR.JIMMY版はカッチリとしてます。  桜井氏のGuitarは非常に重い音になっており、前回がメローな響きだったのとは対象的です。  Soloの終わりでスラップエコーを入れているのが斬新な印象です。 (5)WHITE SUMMER/BLACK MOUNTAIN SIDE  桜井氏は、黒のDan Electro Modelを抱えてひとり、椅子に座ります。  DADGADのハーモニクスが聴こえた瞬間、会場がし〜んと静まり返りました。  The FarmのMidnight Moonlightを巧みに挿入しているところがお洒落です。  「ちょっとボリュームが大き過ぎて、歪みが多いかな?」と思いましたが、tapeで聴き返し  たらそうでもありませんでした。(In My Time of Dyingの時もそうだったので、このGuitar  の音抜けの特性なのでしょうか?) (6)KASHMIR  間髪入れず、この曲に続きます。  栗川氏のDrumsが秀逸で、ひたすらHeavyなフレーズを叩き出しています。深くかけられたフェ  イザーも面白いです。大塚氏もシンセでMellotronの音をシュミレートして良い雰囲気を出し  ています。ただし!全体的に音が大きすぎて、歪んだ感じに聞こえてしまいました。  後半、桜井氏のリフのカッティングの抜けが多いのも気になりました。  しかし、難曲ですね(^^;) 個々のフレーズはとても単純なのに、奥深い曲です。 (7)ACHILLES LAST STAND  「大作その2です」と言ってこの曲です。Moto氏は両手を振り回しての熱唱です。桜井氏も  ワウの音に合わせ、片手をヒラヒラさせる仕草を連発してました。  序盤、大塚氏の8弦Bassが合わない部分もありましたが、それを押して余りあるのが栗川氏の  Drumsです。小刻みなオカズがビシビシと決まっており、Bandをぐいぐいと牽引してます。  後半は文句無い大迫力で、怒濤のエンディングを迎えています。 (8)STAIRWAY TO HEAVEN  締めは、やっぱりこの曲です。W-neckを捧げ上げるポーズは、Gold Wax誌25号の表紙をほう  ふつさせます。  Soloは前半弾きまくりで、中盤にスローなフレーズを挿入し、後半はブレークを入れて、  という77年のお約束の展開です。中盤では栗川氏がレゲエのリズムを入れてますが、キーボ  ードの音が小さ目だったこともあって、今ひとつキレが良く聞こえなかったのが残念です。  最後の「6弦側のボリュームを絞ってブリッジ下の弦を弾き、12弦側の弦を共鳴させる」  桜井氏の技も美しく響いていました。 [ENCORE] (9)WHOLE LOTTA LOVE/ROCK AND ROLL  拍手に応えてアンコールに登場。  WLLの途中でR&Rに移行する、77年の後半に多かった展開です。  これまたBassの音が小さ目で、若干迫力に欠けたサウンドでした。  最後の「ロンリ、ロンリ...」のVocalにピッチシフターをかけるという、77年のあのパター  ンを忠実に再生してくれました。
感想  約70分間の演奏であり、正直言って物足りなさを感じました。本家ZEPPの77年ステージは、  毎回200分近かったですからね〜。アコースティック曲が1曲くらいは欲しかったです。  今回は栗川氏が大活躍でした。1音1音が重厚で、時折入れるトリッキーな技も非常に効果  的に決まっていました。  大塚氏が1,2曲めで8弦Bassを使わなかったのは、以前私がした「本家がLIVEで8弦を使って  いたのはNobody'sとAchillesだけでは?」という質問に対し、色々調べて「その通り」だと  大塚氏が確信されたからだそうです。  桜井氏からその話を聞き「余計な事を言ってしまった」と反省しています。と言うのも、8弦  でのTSRTSは「最高」だったからです。ZEPPのコピーということでは同じ楽器構成で臨むこと  も重要ですが、8弦での演奏の方が迫力があって曲にマッチしていました。