Live at "CLUB GOODMAN",
Akihabara, Tokyo, Japan, 28th Mar, 1998

MR.JIMMY Live at Club Goodman, Akihabara, Tokyo, Japan, 28th, Mar, 1998
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookkie Kurikawa


In My Time of Dying

開演に先立ち...

●日時  1998年3月28日(土)  今日はお馴染みのART ROCK NIGHT御三家に加え、「伝説の」Whitesnackとの共演です。    16:30頃に会場に到着し、17:00の開場時にはダッシュで最前列左をキープできました。  今日の観戦メンバーは沼田先生/Eric Sachs氏/中村嬢の他、名古屋でZEPPのコピーをやら  れているというJimmy橋本氏(勝手に命名)でした。 ●会場  秋葉原 CLUB GOODMAN ●メンバー  ・Jimmy 桜井氏 (Guitar)  ・Professor 大塚氏 (Bass/Keyboard)  ・Parcy Moto氏 (Vocal)  ・Cookie 栗川氏 (Drums)

SETLIST&各曲寸評

 ジミセン/Von Halenに続き、3番手に登場したのはWhitesnack。ツインギターにキーボ  ードという大所帯で、狭いステージからまけ出そうな迫力です。カバーデイル役の方は  巨漢(!)で外見は全然似てませんが、歌いまわしはそこはかとなくカバ風です。  実はこのバンドのキーボードは「マダム桜井」ことMrs.純子さんでして、細身の身体で  キーボードを操る姿は、格闘ゲームのヒロインのような格好良さでした。  さて、トリのMR.JIMMYのメンバーがステージ上に登場したのは21:00近くです。  栗川氏は白のウェスタンシャツにブルージーンズ。髭を落とし、髪も短くなっていて別  人のようです。(一部で『いい男!』コールもあり)  大塚氏は白のウェスタンシャツ(栗川氏と微妙に肩の模様が違う)に白パンツ姿です。  Moto氏はお馴染み茶色の花柄ジャケットにブルージーンズ姿です。  そして、最後に登場した桜井氏は....。  ナチス帽に乗馬ズボンと長靴、サングラスに黒Tシャツ、マフラーにサスペンダー。  そうです、77年のChicago公演で着ていた、いわゆる軍服Versionだったのです。その  余りにクリソツな姿に、場内は騒然となります。 (1)THE SONG REMAINS THE SAME  いつもより長めの音出しの後、桜井氏のW-Neckのコード一発に続いてスタート。  軍服でステージ狭しと練り歩く姿は圧巻で、最近は控え目だったトリッキーなポーズ  も随所に盛り込んでいます。これはZEPPファンとして絶賛する以外は無いでしょう。  大塚氏はRickenbacker 8弦で、倍音を強調したバリバリの音になっています。  間奏の3連ピッキングの後ろで栗川氏が入れるDrumsの連打が小気味良く決まってい  ます。ここ数ヶ月のLIVEで不調であったMoto氏ですが、今日は快調に飛ばしています。  全体的に粗削りながら、いままでに無い「会心の1曲」に仕上がっていました。   (2)THE ROVER/SICK AGAIN  ここでもヘビーなBassが雰囲気を盛り上げています。いつもはサウンドの波に埋もれ  がちな楽器ですが、今日は複雑なフレーズのひとつひとつまで確認できました。  その分、Guitarの音が若干小さめに感じました。  お馴染みグッドイ〜ブニングの雄叫びの後、Moto氏のMCです。 「こんばんわ、MR.JIMMYです。え〜、次行ってみましょうか(笑)  今日はこのヒトを見てやって下さい(軍服姿の桜井氏を指差して)。  主任もこんな姿になってしまって(笑)...大丈夫スか?」 (3)NOBODY'S FAULTS BUT MINE  桜井氏はティーバーストのLes Paul No.2に持ち替えます。おそらくはピッチシフター  をかけており、原音に高音のハーモニーがミックスされていました。  ストップ&ゴーの連続で難易度の高い曲ですが、かなりまとまってきていると思います。  ただ、間の取り方に余裕が無く、見てる方がまだ緊張してしまうのは事実です。ZEPPの  演奏では聴き流してしまう程あっさり演奏していますから、その域にどこまで近づくの  かがこれからの課題ではないでしょうか。  演奏後、楽器チェンジの間つなぎのため、Moto氏はメンバーからMCを強要されます。 「....いや〜、帰り際になって、靴が無いんですよ(爆笑)。なぜか無くてね」  唐突な近況御報告MCでした。 (4)IN MY TIME OF DYING  大塚氏は久々にナチュラルのArttec Bassを手にします。  桜井氏はこの日が初披露となる「本物」Dan Electroに持ち替えます。前に使っていた  コピーモデルに比べると中音域が太い感じがします。演奏中に何度もGuitarのツマミを  調整してましたが、まだ桜井氏もクセを掴んでいないのではないでしょうか?(邪推)  この曲では栗川氏のDrumsが特筆もので、スネアとキックがドッカンドッカン来る感じ  が大迫力でした。  "My Jesus"のパート前に、Drums/Bass/GuitarでファンクっぽいJamを入れています。  更にエンディング近くでMoto氏はYou Shook Meの歌詞を入れ、桜井氏もスライドで対抗  してます。 「今日の曲目はですね、この格好(桜井氏を振り返り)に合せてます(笑)。  全てこの格好が先に立ってますので。構想10年、計画2週間....」  とMCは終わってしまいますが、桜井氏はEchoplex/Ampと格闘中。どうやら音が出ない  ようで、かなり苦戦している様子です。  ここで栗川氏が「次回のLIVEの紹介を!」とMoto氏にネタ振りをします。 「次回のMR.JIMMYのLIVEはですね、原宿のZEP SHOPというところが主催でですね、  原宿のロスアンゼルスというところで5月31日に行います。そのチケットはZEP SHOP  でないと売ってないらしいので、ZEPPファンの方はお買い物がてらお願いします」 (5)WHITE SUMMER/BLACK MOUNTAIN SIDE  ようやく桜井氏の準備が整い、用意されたスツールに座ります。  ドラの音一発!DADGADのアラビックなスケールでこの曲が始まります。  途中The FirmのMidnight Moonlightが挿入されるのは4/6/97の下北沢LIVEと同様  です。バックで叩くDrumsの音が生っぽくて、ちょっとだけ違和感を感じました。 (6)KASHMIR  前曲に続いてのこの曲です。シンセによるMellotronの音も良いバランスです。  Drums音にはフェイザー処理をしていません。  序盤はちょっとまとまりが無い気もしましたが、後半は怒濤の盛り上がりを見せて  エンディングとなりました。 (7)ACHILLES LAST STAND  桜井氏はLes Paul No.2に、大塚氏はRickenbacker 8弦に持ち替えます。  いや〜、この演奏は良かった!畳み掛けるDrumsも躍動感たっぷりだし、何よりビキ  ビキしたBassの固い音が「77年のあの感じ」を見事に再現していました。  桜井氏のGuitarも程よく不安定で(きっちり演奏するとJimmyの雰囲気が出ない)、  全体として珠玉の一曲となりました。 「皆様の楽しい夜も、いよいよ最後の曲となってしまいました。(え〜、という観客の声)  サクラの皆様、ありがとうございます(笑)」 (8)STAIRWAY TO HEAVEN  桜井氏はW-Neckに持ち替え、ソフトな音色のアルペジオで始まります。  シンセによるMellotronの音色がまた見事!独特のふらつきやカスれ方もバッチリです。  Keyboardは替えたものの音源自体は以前と同じだそうですから、大塚氏(プラスPAさん)  の研究の賜物かと思われます。  Guitar Soloの音色は若干こもっており、いつもに比べフェイズアウトした感じも希薄  でした。これは、たまたま今日はそういうアプローチだったのだと理解しましょう。  スロー部あり/ブレイク部ありで、オリジナルなフレーズも交えたバラエティに富んだ  77年版Soloでした。 [ENCORE] (9)WHOLE LOTTA LOVE/ROCK AND ROLL  この日始めてのアンコールの拍手に、メンバーがステージに再登場します。  桜井氏はLes Paul No.2に、大塚氏はナチュラルのArttec Bassを手にします。  2曲がメドレー形式でつながる、77年お約束のパターンです。ただし、R&RのGuitar/  Bassが入るタイミングはやや遅れ気味であり、73年風とも言えます。  最後はMoto氏のVocalにハーモナイザーをかけて、バッチリ決まってエンディングと  なりました。
感想  約1時間20分という、4バンド共演にしてはたっぷり時間が取れたステージでした。  ここ数ヶ月のステージで精彩の無かったMoto氏ですが、今回のステージでは調子を取り戻  していたようです。(最高、という訳ではありませんでしたが)    何と言っても桜井氏の衣装には感服です。あの格好で演奏された日には、もう多くを語る  必要はないでしょう。体調劣悪の中、見に行った甲斐があったというものです。  開演前、大塚氏にお話を伺うことができました。これからしばらくはMR.JIMMYの活動に  注力できるそうで、Keyboard曲のレパートリーを増やしたいとのこと。「ひょっとして、  ケラウズランブラとか?」と尋ねると、「それもアリですね。All My LoveとかHot Dog  も結構リクエストが多いんですよ」とのお答え。う〜ん、楽しみです。  何人かの方から「Bassの音が大き過ぎたのではないか」という意見を聴きましたが、私は  あれくらいでちょうど良く感じました。これは好みの問題ですね。  最後に一句。「栗川氏 お髭を剃ると いい男」(でもBonzo的にはあった方が良い?)