Live at "Live Garage Adm",
Ikebukuro, Tokyo, Japan, 9th March, 1997

MR.JIMMY Live at Live Garage Adm, Ikebukuro, Tokyo, Japan, 9th March 1997
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookkie Kurikawa







開演に先立ち...

●日時  1997年3月9日(日)  この日はTribute Bandによる"Art Rock Night"シリーズではなく、4つのオリジナル・バンド  との共演でした。MR.JIMMYはトリでの登場です。  開場の17:00ギリギリに着いたせいで、前から2列目の見づらい位置に甘んじてしまいました。  今日は沼田さん/エリック/松本の鈴木さんに加え、ZEPP関連の掲示板等で活躍されてる中村  章子嬢+私という、5人の大所帯での鑑賞となりました。  MR.JIMMYを囲むマニアの輪は、着実に膨らんでいます。ぐふぐふ。  共演バンドさんはブルーハーツ系、カラオケ系、ディアマンダ・ギャラス系と多彩ではありまし  たが、正直言って見続けるのは辛いものがありました。ラス前のバンドのみタイトなDrums/Bass  で、そこそこに楽しめました。 ●会場   LIVE Garage Adm ●メンバー  ・Jimmy 桜井氏 (Guitar)  ・Professor 大塚氏 (Bass)  ・Parcy Moto氏 (Vocal)  ・Cookie 栗川氏 (Drums)

SETLIST&各曲寸評

 さて、MR.JIMMYがよ〜〜やく登場したのは、会場が超満員になった21:00近く。  約4時間、ひたすら待ち続けた訳です。  ネブワースで夜中までZEPPを待ち続けた、当時のファンの気持ちが分かったような気がします。    桜井氏は黒のライダースジャケットに黒のコーデュロイのフレアパンツといういでたちです。  Moto氏は銀ラメの長袖シャツにブルージーンズ。大塚氏は青のタートルネックの昔風のセーター  にブルージーンズ。栗川氏は胸元が大きく開いた黒いシャツ姿でした。  桜井氏のMarshall AmpにはZosoロゴがなく、手にしたのはベッコウ模様のピックガードが付いた  白いTelecasterです。大塚氏はArttecのJazz Bassタイプのを手にしてます。  「今日は初期を演ります」というMoto氏のご挨拶の後、桜井氏がしばらくウォーミングアップ。  高まる緊張感の中、「行こうか!」という桜井氏の言葉。(ひや〜〜かっこいい!)   (1)THE TRAIN KEPT A-ROLLIN'  当然のこの曲です。桜井氏のGuitarはいわゆるファズをかけた、強力に歪んだサウンドです。  ただし!全体的にバンドの音が小さめです。特にGuitarは殆どPAで出していないようで、ステー  ジの生音のみでした。思わずミキサー卓の方を睨んでしまいました。 (2)I CAN'T QUIT YOU BABY  間髪を入れずにこの曲です。マニア筋の客から感動のため息が漏れます。  この曲で若干バランスが向上します。Moto氏のVocalは絶好調で、Robertのキーを無理なく見事  に歌い上げています。  ビキビキした抜けの良いTelecasterの音が「あの時期」の雰囲気をかもし出しています。 (3)DAZED AND CONFUSED  Telecasterでこの曲の演奏が聴けるのは感激です。中高音が強調された音で、後期の演奏に比べ  て粗削りで攻撃的です。弓弾きはこの時期らしく短めで、スラップエコーをかけた弓叩きもモー  ション控え目です。  Drums/Bassも息の合ったところを見せて、怒濤の演奏になっています。 (4)AS LONG AS I HAVE YOU/FRESH GARBAGE  ZEPPでは69年5月の2度目のUS Tourまで演奏された曲です。  ZEPP最古のLIVE音源である12/30/68のSpokane公演でもしっかり演奏されていた、ごく初期の  必須レパートリーです。  Cat's Squirrel/Cadillac No Money Down/I'm A Man等がメドレーで演奏されました。    「リハーサルのようには行かないッスね...」というMoto氏のお言葉ですが、いやいや楽しめ  た演奏でしたよ。 (5)PAT'S DELIGHT  (4)と同じ時期のみ演奏された、初期ならではの曲です。小気味良いリフパートが秀逸です。  途中でメンバーが楽屋に消え、栗川氏のDrums Soloになります。ハイハットの上にタンバリン  状の鳴り物をのせてシャンシャンと鳴らしています。「これは今までのMR.JIMMYのステージで  は初めてだな〜」と感動していると、なんと「素手叩き」も初披露!うわ〜、痛そう(^^;)  フレーズ自体は後のMoby Dickのような派手さは無く、カッチリした感じです。 (6)YOU SHOOK ME    スライドによるIntroが聞こえた瞬間、またまた観客からため息がもれます。  ひたすら重いリズムセクションに合わせて、桜井氏はエコーを深々とかけて弾きまくりです。  Moto氏とのユニゾンもバッチリです。ホント、MR.JIMMYはこのテの曲が得意ですね。  演奏後「結構、カッたるい曲が多いですね」と言うMoto氏。だから、そんなことないって! (7)BABE, I'M GONNA LEAVE YOU  12/20/96のAdmでの演奏は散漫な印象でしたが、今回はカッチリ決まっています。  桜井氏はストロークをスパニッシュ風に指弾きしています。  Moto氏はおそらく意識して抑え目に歌っており、叙情的な仕上がりになっています。 (8)HOW MANY MORE TIMES  Introに載せてMoto氏が順番にメンバーを紹介してます。(ZEPPもそーでしたね)  演奏の方は神々しいまでにZEPP節です。この曲での桜井氏は全開状態で、以降のZEPPでは  聴くことのできない「ぶっとい音での弾きまくり」。これでもか!と聴かせてくれます。  終盤は弓弾きを入れています。この時期ってDazed以外でもやってたんですね。家に帰って  Bootを聴いたらその通りでした。う〜ん、勉強になります。  Smokestack Lightnin'/Good Times, Bad Times(Introのみ)/The Hunter/Killing Floor/  Going Down Slowがメドレーで演奏されたました。 [ENCORE] (9)COMMUNICATION BREAKDOWN  「1stの曲で最後をシメましょう」というMoto氏のセリフに続き、この曲です。  Introで激しくカッティングを入れるのと、あくまでジャストにリフを弾くのがこの時期  のポイントでしょうか?  中盤、ジミヘンのVoo Doo ChileのIntroフレーズにMoto氏が絡みます。Going Down Slow  も再び登場しています。    演奏後、2nd Encoreを求める拍手が続いたのですが、時間の関係か、はたまた69年当時  ZEPPも2nd Encoreを演らなかったからか、再登場はナシでした。
感想  約1時間半に渡る69年初頭のフルステージ構成であり、長尺の曲中心のひたすら濃い演奏  でした。桜井氏は結局Telecaster1本で通し、ファズ/Echoplexを駆使してシンプルかつ  多彩な音作りを披露してくれました。    私は初期音源には詳しくないのですが、同行した鈴木さんは「これは4/27/69の演奏だ」  と断言されてました。エリックは「4/26/69だ!」と反論してたようですけど。  少なくとも、2nd US Tour(4/18/69-5/31/69)のアレンジだったことは確かなようです。  なお、上記レビューでのメドレー曲に関しては、鈴木さんに分析をして頂きました。  (Voo Doo Chileのくだりも含む)  トリでの出演ということもあり、序盤でPAのバランスが良くなかったのが残念です。  The Train Kept A-Rollin'は聴いてて不完全燃焼でしたので、是非とも近いうちに再演  をお願いしたいと思います。