Live at "1G (First Guitar)",
Akasaka, Tokyo, Japan, 29th Jan, 2000

MR.JIMMY Live at 1G, Akasaka, Tokyo, Japan, 29th Jan 2000
Jimmy Sakurai/Professor Otsuka/Parcy Moto/Cookie Kurikawa

How Many More Times

開演に先立ち...

●日時  1999年9月23日(木) ●会場   赤坂 1G Electric Blues Alley  2000年初のLIVEです。しかも嬉しいことにワンマン!  個人的には昨年9月以来の観戦であり、ホントに久方ぶりのMR.JIMMY体験です。  告知ハガキには「Happy 2000! Then Back To 1969!!!」と記載されており、初期セットでの  演奏と思われます。    会場の1G(ファーストギターと読む)さんはオールド・ギターの専門店ですが、昨年末に千  駄ヶ谷から赤坂に移転し、カウンターバーとステージを併設した「ショップ兼LIVEスペース」  として変身されたそうです。今回はこのLIVEスペース「Electric Blues Alley」での有料イ  ベントという位置付けです。  チケット半券

SETLIST&各曲寸評

 MR.JIMMYのメンバーが登場したのは20時00分頃。予定通りの時間です。  本日は2列目でY姉と一緒の観戦です。  桜井氏はサイケな花柄シャツの上に皮ジャンバー、下は赤いベルボトムジーンズです。首には  ネッカチーフ、腰にはベルトのバックルが目立っていました。  Moto氏は白い長袖シャツにブルージーンズといういでたちです。大塚氏は紺の前ボタンシャツ  (ジョンジーもこういうの着てたですね)にブルージーンズ。栗川氏は花柄シャツにブルージ  ーンズ姿、大きく開けた胸元にキラ〜リと光るネックレスがお洒落でした。  この日の桜井氏のセッティングはオールドタイプのMarshallセット(ヘッド1+キャビネット  1)を1式。ヘッドの上にはEchoplexが1台というシンプルな構成です。いつもと違うのは  キャビネットが赤いレザー貼りだったことで、これは1Gさんからの借り物と思われます。  大塚氏はAmpegのヘッドにメーカー不明の大型スピーカーキャビネットを合わせて使用されて  いました。キーボードは無く、初期セットで行く模様です。  栗川氏は昨年9月のAdmでデビューした黒地にラメが入ったLudwigです。背後にはドラが設置  されていました。  桜井氏はLes Paul(これの正体は後述)、大塚氏は53年製Precision Bassを手にしています。  (この日は、結果的に全てこれらの楽器のみで演奏されました) (1) THE TRAIN KEPT A ROLLIN'  Drumsの軽快なリズムでスタート。桜井氏はFUZZを通しているようで、初期ならではの「やや  コンプレッションされた太い音」が雰囲気です。大塚氏のBassも枯れた太い音で、いつもの  愛用のJazz Bassとはまた違うワイルドさです。  PAのバランスは問題ないのですが、どうやらモニターのバランスが悪いようで、Moto氏がさ  かんにPAさんに向かってアピールしています。桜井氏のギターもハウリングの嵐で、非常に  演奏しづらそうです。 (2) I QUIT YOU BABY  間髪を入れずにこの曲です。冒頭タイミングの合わないところもありましたが、全体的にか  っちりした良い演奏でした。桜井氏はボリュームや立ち位置をあれこれ変えていましたが、  ギターは随所でハウリングを起こしていました。聴く方も演奏に没頭できなくて残念です。 「明けましておめでとうございます。MR.JIMMYでございます。  と言う訳で、次行きましょう!」 (3) AS LONG AS I HAVE YOU  お馴染みの展開です。Garnet Mimmsという歌手が1964年に発表したR&Bナンバーで、ZEPPの  初期ステージでは欠かせない1曲です。  「IntroでVocalのシャウトが入り、歌い出しが"I was born in darkness"」いう4/27/69の  Filmore West音源のアレンジで始まり、エンディングは4/24/69のこれまたFilmore West音  源で聴ける「マイナー調の雄叫び」で締めくくられていました。 「どうもこんばんわ、MR.JIMMYです。さっきも言いましたけど.....(長い間)。  今日は、初期セットをやっています。ご存知でしょうけど。  え〜昨夜ウッドストックを(テレビで)やってましたけど、良かったですね。ZEPPELINは出  てませんでしたけど....。  今日の目玉を.....Cookie栗川、Pat's Delight!」 (4) PAT'S DELIGHT  97年3月9日以来という、MR.JIMMYでは超お久しぶりの曲です。  アルバム未収録のZEPPオリジナルインストナンバーで、軽快なリフパートに挟まれてBonzo  のドラムソロがフィーチャーされています。ちなみにPatとは....Bonzoの奥さんの名前で、  「この曲を演奏するとBonzoの奥さんが喜ぶ」という内輪ウケのタイトルです。  栗川氏はBonzoのプレイにほぼ忠実に、スネア中心の繊細な技を披露してくれました。 「Cookie栗川!(拍手)....間髪入れずに.....」 (5) DAZED AND CONFUSED  大塚氏のBassが間髪入れずに入って来ました。  Introのワウ技ではアンプのハウリングに顔をしかめていた桜井氏ですが、中盤の弓芸から  俄然調子を取り戻します。ハウリングを「フィードバック」として巧みに取り入れ、神業と  も言えるギターソロを展開してくれました。 (6) YOU SHOOK ME  桜井氏は中指に金属製のバーをはめ、ねちっこいスライド技を披露します。本家Jimmy御大は  「薬指にバー」派ですが、この差異はプレイに影響があるのか?(ないのか?)、一度桜井  氏にお聞きしたい点です。 「一部終了だそうで、皆さんご歓談下さい」  メンバーは楽屋に引上げます。この日は二部構成のようです。 [第二部] (7) BABE, I'M GONNA LEAVE YOU  10分程の休憩を終え、演奏が再開されました。  桜井氏はアルペジオ部をピックを使わずに指弾きし、ストローク部分も指でスパニッシュギ  ター風にかき鳴らしています。 (8) THE LEMON SONG(KILLING FLOOR)    初期ステージでよく演奏された、ZEPPのセカンドアルバムに「The Lemon Song」として収録  された曲です。中盤のインスト部分がハウリン・ウルフの「Killing Floor」と酷似している  ことから、セットリスト上では「Killing Floor」と表記されることが多いようです。    MR.JIMMYもWLLメドレーで何度か演奏していた曲ですが、緩急の交互する複雑な構成を難なく  こなす辺りに余裕すら感じます。 (9) HOW MANY MORE TIMES  本家ZEPPと同様、Introに乗せてMoto氏がメンバー紹介をしています。「Jimmy Page桜井!」  と呼んでいるのがちょっと面白かったです。  中盤、アンプのフィードバックを巧みにコントロールしつつ、桜井氏が切り込むように弾い  た「ボレロ」のフレーズが、この上なくゾクっと来るカッコ良さでした。  演奏後、メンバーを手を振りながら楽屋へと消えます。 [Encore-1] (10) YOUR TIME IS GONNA COME  拍手に応えてメンバーが再登場します。  桜井氏がゆっくりと弾き始めたのは、ZEPPのファーストアルバムに収録のこの曲です。  元曲はハモンドオルガンがフィーチャーされた荘厳な曲調ですが、桜井氏はレズリーシュミ  レーター(回転スピーカーのサウンドを電子的に再現するエフェクター)で雰囲気を出して  いました。 (11) COMMUNICATON BREAKDOWN  間髪入れずにこの曲へ。ここに来てMoto氏がフルパワー炸裂!シャウトが冴え渡ります。 [Encore-2]  メンバーはステージ前に並んで観客に挨拶をし、楽屋に引き上げます。  しかし、アンコールを求める拍手は鳴り止まず、メンバーは再びステージに登場します。 (12) GOOD TIMES BAD TIMES  桜井氏がメンバーに小声で話しかけ、おもむろにスタートしたのがこの曲でした。  ギターソロでは再びレズリーシュミレーターで、スタジオ盤をほうふつさせる微妙なビブ  ラートが付加されていました。 (13) ROCK AND ROLL  続いてこの曲です。初演奏は71年ですから、時期的にはちょい早めではあります(^^;)  桜井氏はリフでいつもと異なるローポジション弾きを混ぜ、ワイルドな雰囲気を出してい  ました。
感想  終了したのは22時半頃で、実質2時間ちょいのステージでした。  演奏そのものは良かったのですが、とにかくハウリングがひどくて....。モニタースピー  カーの音をギターのピックアップが拾ってしまっていたようですが、モニターを下げると  Moto氏が歌えないという、まさに悪循環!狭いステージでZEPP曲のような大音量の演奏を  するのはホント大変です。  ただ、本家ZEPPも初期ステージではかなりのPAトラブルに見舞われてましたから、そうい  うところまで楽しんで聴くのもオツなのかも知れません。(私はそこまで枯れてませんが)  で、ここでニュース!この日の桜井氏のLes Paulは、外見こそ愛用の「No.2」に酷似して  いましたが、実は別のギターだったそうな。詳しくは別途レポートさせて戴きます。
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