東京タワー蝋人形館レポート

2000年5月4日(木)

「東京タワーにJimmy Pageの蝋人形がある」
この情報はかなり以前から知っていたのですが、なかなか見に行くチャンスがありませんでした。 このゴールデンウィークにようやく拝観することができましたので、皆様にレポートしたいと思います。 展望エレベータへ乗るための長蛇の列を尻目に、階段で3階へ。 目指す「蝋人形館」はゲーセンの奥にありました。説明によると、ロンドンにあるマダム・タッソーの 蝋人形館の系列のようです。入場料800円(くらい?)也を払い、ズズっと中へ入りました。 まずは映画スターの人形がズラリ。「氷の微笑」のなんたらや「プリティウーマン」のなんたらという 女優らしきものがありますが、どれもポーズや衣装から「そうではないか?」と推測できる程度。 続く偉人シリーズも「???」な出来で、イギリス人の手先の不器用さにあきれてしまいます。 その先はロック関係になっていて、まずはお約束のビートルズ。これがまた似てない!本家ロンドンの 蝋人形(サージェント・ペパーズのジャケットに写ってるやつね)も厳しい出来でしたが、ここのはそ れに輪をかけて似てません。っていうか、4人の区別がつかないという凄さです。 フランク・ザッパ、ロバート・フリップ、リッチー・ブラックモアなどが続き、ようやくたどり着いた のが我がJimmy Page御大!まずは写真をとくとご覧あれ!

左:殿中でござる!カミシモ・ペイジ/右上:胸毛が素敵/右下:JEFF BECK似のEmerson様(おまけ)
どこから突っ込んで良いか悩みますが(笑)、とりあえずNG分から行ってみましょう。

まず、髪! 多分職人さんはファーストアルバムの裏ジャケとかを見て作ったんだと思いますが、衣装と
あまりにアンマッチです。アルフィーの高見沢がJimmyのコスプレをやってる感じです。
衣装が体のサイズに全然マッチしてません。特にパンツはダブダブ過ぎて、カミシモのようです。
模様が刺繍でなくアップリケなのもNGです。特に左モモのドラゴンが金ピカで、鷲と絡んでいるという
とんでもないデザインなのも頂けません。
あと、靴!白黒コンビでないのは許すとして、どう見てもこれは左右逆。Jimmy様に失礼です。
ターコイズのネックレスが無いのも、白ドラゴンスーツとしてはマイナスポイントでしょう。

...と、散々けなしてしまいましたが、OKなポイントも多々あります。
まずは顔! 意外に頑張ってます。目がちょっと大きすぎる気はしますが、エラを強調してるあたりはよく
研究してるのではないでしょうか?少なくともRock'n Roll Hall of Fameのマネキンよりは似ています。
抱えてるギターが本物Gibsonなのもマルです。色目が鮮やか過ぎるのは許せる範囲です。

で、このJimmy人形の最大のヒットポイントは「胸毛」でしょう。白ドラゴンスーツの胸元からは、汗に
濡れた胸毛が見えるのが正しくJimmy Pageというものです。これをキチンと再現しているのは高く評価で
きると思います。やはり、世界のマダム・タッソー。あなどれません。

その先にはキース・エマーソンの他、ジャーマン・ロックの重鎮がぞろぞろと展示されていました。
ロッカーのコーナーが終わると、なぜか一変して「拷問」シリーズ。そのあまりにグロな光景に、誰しも
気分が悪くなること請け合いです。キリストの「最後の晩餐」シーンがあって、ようやく出口にたどり着
きました。

しかし、ここは観光名所の東京タワー。蝋人形館の客も田舎のおじさん/おばさん&小学生が殆どなので
すが、彼らはこの展示を見てどのように感じて帰るのでしょうか?一度インタビューしたいものです。

ここの館長さんがジャーマン・ロックのマニアらしいことは聞いていますが、聞きしに勝るディープな空
間でした。お土産売り場もジャーマン・ロックのCDが山積みであり、そういうのにハマってみたいヒト
は是非、一度訪れてみてはいかがでしょうか?(私は二度と行かないと思いますが)

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