South American Tour 傾向分析

さて、レビューから分析した内容を以下に列記します。
1.Jimmyの一本立ち  このTourの最大の特徴は、サポートギタリスト無しでJimmyが演奏したことでしょう。  US 2nd-Leg最終公演である12/27/95のMSG公演で、Porl Thompsonが円満脱退したのですが、  本Tour以降、メンバーの補充はなされませんでした。  これにより、結果的にJimmyひとりによるGuitar演奏になった訳ですが、不安が全くなかった  かと言えばウソになります。以前までのTourではツインギターで音の厚みを出すアレンジが  多かったため、「音がショボくなるのでは?」という懸念があったためです。  実際に箱を開けてみると意外なくらいに違和感がなく、Jimmyの健在ぶりを実感できました。  特にツインギターが目立っていた以下の曲について述べておきます。  ●Ramble On    従来はツインで弾いていたリフの部分は、当然ながら音は薄くなりました。    しかし、その分Jimmyがひとつひとつの音を繊細に弾くようになり、演奏としては逆に    聴き所が増えたのではないでしょうか?  ●The Song Remains The Same    従来はStudio版での主旋律やSoloの一方をPorlが担当していましたが、今回はZEPPの    Live Versionにほぼ準拠した演奏となっていました。    フレーズのつなぎで若干未解決の部分も見受けられますが、Soloの部分などは申し分    のない軽やかな演奏で「全然問題なし」と言えましょう。
2.全長Pro Shot映像  Buenos Aires/Rioの2公演は全曲ともテレビでオンエアされました。  以前のTourのPro Shot映像は全てIncompleteの断片のみだった訳で、RioのVIDEOを初めて  見た時は感動したものです。  ただし、これは「公式LIVE VIDEOをリリースする予定がない」ことを意味する訳で、ファン  としては残念なことでもあります。  
3.まとめ  1995年の暮れも押し迫った頃、「Page/Plantの1996年のTourは全てキャンセルされたらしい」  という噂がマニア間を駆け巡りました。  アメリカのVH-1という音楽放送局(MTVみたいなもの)が番組内で発言したものがネタ元で、  マスコミの発表というせいもあり、単なる流言飛語では片付けられない説得力がありました。  そのうち、二人が南米入りしたというニュースが入り、Sao PauloのShowに出演したという  レポートがメーリングリストで報告されたのを確認し、ようやく胸を撫で下ろしました。  曲目的には目新しいものがなく、基本的にUS 2nd-Legの延長線にありましたが、演奏の迫力  について言えばこれまでのTourでも最高峰だったと言えましょう。  5万人近い観衆の前で、メインアクトとしての演奏。やる気が違うのは当然のことです。  彼らは明らかにこのTourで自信をつけ、万全の体制で日本公演に臨むことが出来たと思われ  ます。日本公演の「Magic」は、やはり単独では存在し得ないのです。  さて、お次は極東の地、日本でのTourです。  語り尽くされている感もありますが、「全Tourの一部として」評価してみたいと思います。