
2月○日
自分の意思の通りに動くことが出来なくなったら生きていくって
物凄く大変なことなんだ。私と違うのはただ手足が動かない、お話が出来ないそれだけ
なのに。私よりもたくさんの体験をされて、社会的にも活躍された方なのに。
奇麗事を言おうとしていうのではない。自分に何が出来るのかを整理してみたいだけ。
「もう、逃げ出してもいいですよね、看護婦さん。13年ですよ。腰も膝も痛いし、
私の身体がもうぼろぼろです。もし、看護婦さんが訪問して、御父さん一人だったら
私が逃げたと思って下さい。探さなくてもいいです。13年頑張ったんだからいいですよね。」
50歳代の介護者さんから最近こんな電話が入る。拘縮が強くおむつ交換が互いに大変なのだ。
やる方もかなり力を入れないと出来ないし
やられる方も無理に関節を延ばさないといけないので痛いし拒否したくなる。
お互いに格闘するので大変なのだ。
63歳なので高齢者のサービスが使えない。近くの身障者施設がショートスティや
ディサービスをやっているのだが、そちらの方も59歳までで使えない。せめて月に2週間ショート
スティを使いたいと介護者は思っているのだが、年齢的に無理。
高齢福祉課、障害福祉課と電話相談しまくり、何とか日中のおむつ交換は、市のヘルパーさんと
訪問看護ステーションで確保できた。しかし夜間のおむつ交換は介護者がやらなければならない。
24時間訪問看護、介護があれば巧くいくかもしれない。でも、今のステーションでは
経営的になりたたない。とりわけ大変な朝のおむつ交換。
「仕事の前に行ってあげるよ。」と言いたい。しかし、看護婦の負担が増えるだけ。
看護婦の労働条件など検討する事がたくさんあるし・・。今はまだ出来ない。
中途半端な体制で初めても長続きしないし、訪問看護婦の確保が今よりもっと
大変になってしまう。
そんな時検討されたのが、バルンカテーテルの挿入だった。管を入れておけば
排便のおむつ交換だけですむというわけだ。 介護者の負担を考えるとサービスも使えないし
何も言えなくなってしまう。しかし、自分が同じ状況だったら絶対やって欲しくないケア。
私が老いる頃は、食事を作ったり与えたりするのが大変だからと
チューブ栄養になるのかなんて考えてしまった。