●上名栗山中沢ボルダーのチッピング  2019年3月17日 記

 本日、上名栗山中沢ボルダーを訪れたIさんから、林道の直ぐ横にある、このエリアのメインボルダーともいえる岩が、チッピングされていたとのことで連絡をいただきました。
 伺ったところ、上流側の被ったフェイス付近と、下流側のハング周辺に痕があり、彫られた上に、グラインダーで磨かれたような状態で、チッピングというレベルを超えた、破壊に近いものであったとのことでした。
 何時、この行為がなされたのか分かりませんが、課題名が付いていたとのことから、もしそれがチョークのようなものであったとしたら、この冬の間に為された可能性があります。御岳ボルダーでも昨年暮れにチッピングが為されたことを合わせて鑑みると、同一人物による行為ではないかとも推測されます。
 同時に、このようなマイナーなボルダーまでもチッピングされてしまっていたということは、私が紹介した他のボルダーでもなされているのではないかとの懸念さえ抱いています。
 行っている本人の精神状態がちょっと不可解ですが、良心の呵責を感じない、反社会的な性向を持つ、サイコパスのような人物なのではないかとも思えてしまいます。
 実際どの様なチッピングが為されたのか、できるだけ早く確認をしに行き、再度報告をしたいと思います。



●山中沢ボルダーのチッピング状況報告  2019年3月21日 追記

左:下流側(南面)  中央:上流側  右上下:グラインダーで彫られたホールド

 連絡をいただいてから、非常に気になっていたので、20日、時間をとってチッピング状況を確認しに行ってきました。

 状況は予想以上に酷く、ホールドを大きくしたという程度のものではなく、何も手がかりのない面に、完全にグラインダーと考えられる電動工具でホールドを彫ってあり、既に登られていた課題にも大きく影響しているという感じでした。
 設定された課題は、単にカチホールドを繋いでいく単純なもので、面白みは全くなく、そこに唯課題を作りたいためなのか、何か他に目的があるのか、何を意図しての行為なのか、普通のボルダラーの思考からは理解しがたい全く不可思議なものでした。結果的に、隣にある面白味のある課題も破壊されてしまい、このボルダーの価値が殆どなくなってしまったというのが残念です。
 下地も大掛かりに整地されていて、一日でなされたものではなく、何日かかけて行われたもののようです。

 御岳の忍者返しの岩もチッピングがされてしまいました。私は見に行ってませんが、同じような削り方なら同一人物とみてもいいと思ったのですが、ネットで確認すると、御岳は逆に難しくしているとのことなので、別の人物なのかもしれません。他のボルダラーがいない場所や時間帯での行為というのがタチが悪く、今後他のボルダーエリアでも起きないか心配です。Iさんも言っていましたが、広く状況を知ってもらうことによる抑制効果を期待するしかないというのが歯がゆいですね。