保冷材対決
専用保冷材(保冷パック) 500ml VS ペットボトル500mlの氷
暑いです。2004年の夏はとにかく暑いです。
夏のイベントに、飲み物を持っていく方もいらっしゃるでしょう。ましてや暑い場所にいくなら、保冷箱や保冷バッグに、保冷材をいれて、いつでも冷たい飲み物を飲めるようにしておきたいものです。
さて、この保冷剤、専用のものが売っておりますが、専用というからには、効き目が長持ちとか、そんな特長がありそうな気がしなくもありません。で、ちょっと試してみました。
試すといっても、ただ保冷時間を測定するだけでは面白みもなんにもありません。そこで、同じ容量のペットボトルに水を入れ、それを凍らしたものと、どちらが長持ちするかをみてみることにしました。
対決はこの2者(下記写真参照)
・近所のホームセンターで、\300ぐらいで購入してきた保冷パック。カビが発生しないような特別な液体が入っています。冷凍庫で凍らせることで、何度も使える品です。容量は500ml、板状です。
・これに挑むは500mlのペットボトル。近くの自動販売機で購入し、おいしくいただいた後、洗浄し、水道水をいれて冷凍庫で凍らせました。
上記二つの競技者を冷凍庫に一昼夜いれ、かちんかちんに凍らせておきます。
対戦場所
室温30℃程度の室内に放置します。クーラーボックスなどにはいれません。
測定方法
各競技者に熱電対をとりつけ、表面温度を測定します。
バンドで熱電対を固定する予定でしたが、保冷材のほうが上手くバンドで固定できなかったため、Y竿ピンチ(洗濯ばさみのでっかいやつ)で熱電対をはさむことにしました。
測定場所は、ペットボトルはおよそ中央。保冷材は固定方法の問題でちょっと端ぎみになりました。そんなに表面温度に大きな差がでることはないとおもうので、あまり場所は気にしなくても良いと思います。
各競技者は床にじかおきです。競技中、大変汗をかくので、したにビニールを敷くことにします。
いざ勝負
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この写真は競技終了時のものです。 左が500mlペットボトル、右が500ml保冷パックです。 黄色の線が、熱電対
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結論
ペットボトルの勝利......................なのか?
終了温度を10℃とした場合、ペットボトルのほうが1時間近くも冷却時間を保ったことに成ります。
ただ、これは、ペットボトルのほうが表面面積(熱の放射面積)が保冷パックより少ないためという可能性があります。
実使用時のことを考えてみましょう。もし、クーラーボックスに入れた場合、保冷パックはたいてい入れ物の隅にぴったりと置かれますから、実質的な表面面積は半分程度になると考えられます。逆にペットボトルはまるっこい形をしているため、表面面積はあまりかわりません。したがって、保冷バックに入れた場合、保冷パックのほうが冷却時間を長く保てるかもしれません。
ということで、私なりにこんな結論を出しました(あくまで、上記二つの場合です)。
1)今回使用した保冷パックの中身は、冷却時間を長くたもつようなすごい物体がはいっているわけではないようだ。
2)実質的にどちらも同じようなもの。早く溶けるというのは逆に考えればそれだけ周りをよく冷やしていると言うことでもある。
時間を取るか、温度を取るか。
3)そんなわけで、形状の違いというのが、ポイントになりそうだ。
保冷パック
特長はその形に有り。
保冷庫にいれても邪魔にならない、ひらべったい形。
隅にちゃんとおけば、長い時間保冷できる。
割れることのない、しっかりとした容器
ペットボトルの氷
只同然。
場所を取るため、限られた収納スペースでは不利。
ペットボトルが割れる可能性がある。割れたことに気がつかないと、後が悲惨。
中身はただの水なので、使用が済んだら打ち水としてでも使え、帰りの荷物が軽くなる。
それ以前に、一部の飲み物を凍らしちゃって、それを保冷用として流用してしまうのがよいかも。
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ペットボトル |
保冷パック(安物) |
記事 |
価格 |
勝利 |
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丈夫さ |
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勝利 |
容器が丈夫なので何度でも使える |
保冷効果 |
引き分け |
引き分け |
時間を取るか、冷却効果をとるか。置き場所置き方でかわるのでなんともいえない |
利便性 |
勝利 |
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中身を持って帰る必要ない わざわざ買う必要ない 冬場など使わないときに、保冷パックをどこかにしまっておく必要ない |