シニアの健康への心がまえ 
(医事評論家 行天良雄氏記)


 避けて通れぬ介護の期間・規則正しい生活で短く 
(日本経済新聞1997年3月21日夕刊より抜粋)



 老後の健康問題でだれもが考えるのが、寝たきりや痴呆(ちほう)症にはなりたくないという ことだ。老後を健康に生き、ある日突然に寿命が来て欲しいというのがすべての人の願いである。  しかし、よほど恵まれた人以外は寿命の前にどうしても「介護」という期間が生まれる。介護 は期間短い人で三時間という統計もあるが、普通の人は大体三週間から三カ月である。長い人に なると何と三十年間というケースもあるが、平均的には六カ月ぐらいをメドに考えておきたい。


 この六カ月というのは、すべての日本人が寿命を迎える前の要介護期間である。問題はこの六
ケ月をいかに短くしていくかと言うのが、老後の健康問題の最大の課題である!

 介護をできるだけ受けず、天寿を全うするには早く体の異常を見つけて治すことが大事。この
点では健康診断も有効だが、老後の健康で一番の秘けつは生活の習慣化である。具体的には「食
べる」「休む」「動く」を励行する。栄養バランスのある食事を規則正しく取り、よく寝ること
だ。ゴルフやテニスを一週間に二回ぐらいやるよりも毎日少しでも歩いた方がよい。

 

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