石垣の種類

城好きな人ならたいがい知っていると思いますが、下記に代表される4つの種類を簡単に紹介します。
中には区別が難しい石垣もありますが、別に無理して区別する必要もないと思います。 しかし、見ればだいたいの築城の時代が、分かってくるようになるものです。(えらそうに!)

野面積み 野面積み

自然石をそのまま加工せずに、積み上げていったもの。
写真: 大和郡山城
特徴
・手をかけずにできる。
・崩れやすく、あまり高く積めない。
・敵が登りやすい。

穴太積み 穴太積み(あのうずみ)

野面積みの一種で、石の形により配置を考えて積んでいったもの。
写真: 安土城
特徴
・近江の穴太衆が、安土築城の時に用いた技法。
・野面積みより崩れにくく、高く積める。
・簡素な見た目だが、ウンチクがある。

打込ハギ 打込ハギ

石を少しだけ加工して、スキマが少なくなるように積んでいったもの。
写真: 丸亀城
特徴
・築城全盛期の技法で、数も一番多い。
・いわゆる高石垣は、この技法である。
・野面積みとの区別がつかないものもある。

切込ハギ 切込ハギ

すべての石を加工して、スキマなく積んでいったもの。
写真: 高松城
特徴
・築城全盛期から少し後の技法。
・時間と費用が十分にないと不可能。
・あまり大きな規模のものがない。




見所ある石垣の城

私が実際に見た城で、見所のある石垣がある城を紹介します。 熊本城や岡城など、まだ見ていない城は割愛していますが、まだまだあると思いますよ。
仙台城
まとまった石垣は見られないが、野面積みから切り込みハギまで、時代に応じた石垣があります。

白河城
東北屈指の平城の高石垣が見れます。

江戸城
天守台の石垣は完成度の高い切り込みハギです。

浜松城
野面積みで有名です。 天守台の石垣は意外と大型な石が使われています。

伊賀上野城
西側の堀の石垣は、日本屈指の高さを誇るらしい。

大和郡山城
内堀北側の高石垣は、時代が古そうで良いです。

高取城
山城でありながらも、本丸をはじめ規模の大きな石垣が残る。
(三大山城と言われるものは、どれも良いと思います。)

安土城
本格的な石垣による城郭はこの城が初めてで、野面積みが進化した穴太積みの技法が用いられた城です。

大阪城
規模では文句なしの日本一でしょう。豊臣の大阪城を埋めるように、天下普請で築城された徳川の城です。

丸亀城
三の丸、二の丸、本丸と、らせん状に立っている扇の勾配と呼ばれる石垣群は見事です。空からの写真がいいですね。