東京小さな旅/久留里線 昭和なのんびり旅


久留里線 昭和なのんびり旅



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久留里線(くるりせん)は、千葉県の木更津駅から君津市の上総亀山駅までを結ぶJR東日本の路線です。


千葉県内のJR線では電化されていないのはここだけで、今でも(2012年秋まで)、
昭和をずっと走ってきた、古参のディーゼルカーが走っています。

営業キロは32.2km 、駅数は14、うち、有人駅は3駅だけです。
終点の上総亀山駅でさえ無人駅です。

全線が単線で、すべて、電化されていません。


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路線は、木更津を出るとすぎに内房線と別れ、住宅地を進みます。
住宅がだんだん途切れて来ると、単線の交換駅の横田です。
ほとんどの列車がここですれ違います。
横田を出ると、ますます住宅は少なくなり、田園地帯をゆっくり走ります。
しばらくすると、中心地、久留里です。
訪れたのは土曜日でしたが、車内は高校生で結構一杯、地元の方も結構利用されています。
でも、ここ久留里でほとんどが下車、その先はガラガラです。


久留里をでると、山間部に入ります、鉄橋や、トンネルを数か所超えると、終着駅の上総亀山です。
本来はここからバスに乗り換えて、観光地へと向かうのでしょうが、自家用車の
進展とともに、ここも例外なく、駅に出入りするのは地域のコミニテイバスが主体です。
今はここも無人駅になってしまっています。
列車はここで折り返し、15分程度の停車で来た道を戻ります。


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久留里駅


編成は基本2両編成です。概ね1時間に1本程度、朝晩は3,4両編成で運転されています。
ここはちゃんと、運転士と車掌が2名で乗務しています。

ディーゼルカーは昭和40年ごろの生まれの、キハ30型と、少しは新しいキハ38型、
特にキハ30の方は、冷房なし、昔の国鉄カラーで、雰囲気万点です。
天井にはあの丸い扇風機がぶんぶんいっています。

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昭和41年製、社内はレトロなおももち


久留里線の歴史は古く、千葉県が県営鉄道として、1912年、大正元年に木更津、久留里間が開業しました。
建設当時は軌間762mmの軽便鉄道でした。1930年には、1067mmへの改軌が完成、1936年には上総亀山まで延伸されました。

特に乗客が増加するわけではありませんが、国鉄の赤字ローカル線廃止対象にはなっていません。


前述のように、沿線に特に観光地や特別な何かがあるわけではありませんが、東京からほど近いところに 昭和な気動車が健在なのは特筆すべきものがあります。
しかし、残念ながら、2012年秋にはこの風景も、新型気動車へと変わります。
沿線風景は変わりませんが、またひとつ昭和の風景が消えるわけです。

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この2012年夏が、最後のチャンス、是非一度訪問してみてください。
養老渓谷など近隣に温泉や観光地もありますので・・・




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