深川から木場、佃島、晴海へ







 深川は、江戸時代に貯木場が置かれ、深川木場として堀に材木が浮かび、それとともに発展して
きました。今はその面影はほとんどありませんが、それでも独特の風情が残る一帯です。
今回は、ここ深川から、佃煮発祥の佃島、そして東京湾晴海へと下る下町のご案内です。

まず今回の小さな旅の起点は、地下鉄新宿線の森下駅から始まります。
森下駅から南へ徒歩約5分で江東区芭蕉記念館(10:00-17:00 月休 100円)があります。
延宝8年(1680)芭蕉は、日本橋からここ深川の草庵に移り住みました。
そしてこの地から「奥の細道」へと、旅立ったのです。館内には数々の資料があり、
また「古池や蛙飛びこむ水の音」そのままの庭園もあります。
ここで是非一句といきたいところですね。

さてここから、南へ約10分で深川江戸資料館(10:00-17:00 無休 300円)へと着きます。
ここは、江戸時代の深川の町並みを再現したところで、当時の雰囲気が、どこでもドア状態で
再現されています。

博物館のはしごを終えたら、次はひと休み、ここから徒歩3分の清澄庭園
9:00-16:30 無休 150円)に向かいましょう。
ここは、江戸時代の豪商、紀伊国屋分左衛門の屋敷跡と言われており、名園といわれています。
所有はいろいろと変わりましたが、明治時代に三菱財閥より東京都へ寄贈されたそうです。
都内には、江戸の名園(個人所有)-財閥所有-都へ寄贈のパターンのところが多くありますが、
今では考えられないことですね。
園内は池を中心に広がっており、都心ということを忘れさせてくれるスケールです。

さてここから約10分、地下鉄東西線門前仲町駅近くに、深川不動堂・富岡八幡宮があります。
この門前仲町という駅名自体、この深川不動堂・富岡八幡宮の門前町として栄えたことに、
由来しています。それぞれ、不動尊・祭りで有名で今でも多くの人で賑わっています。
ここで有名な深川丼の食事でもいかがですか。

地下鉄の次の駅、木場駅近くに、新しくできた広大な木場公園・東京都現代美術館もあります。
時間に余裕があればどうぞ。

さてこれより、佃煮の佃島に向かいます。有楽町線の月島駅近くになりますが、
門前仲町から徒歩ですと、20分ぐらいかかりますので、ここはバス利用と行きましょう。
この一帯は下町はみんなそうですが、都営バスの利用が大変便利です。格安な1日券もあります。
佃島は徳川家康とともに江戸に下った摂津国佃島の漁師によって築かれたもので、保存食として
佃煮が作られ始めたそうです。今は、大川リバーシテイーという高層マンション群がつくられて
様変わりしましたが、江戸時代から続く、昔ながらの佃煮屋も3軒が本家・元祖とそれぞれ
残っており、その周りには、関東大震災・戦争などの影響をほとんど受けなかった町並みが
今も続いています。また近くの佃公園には、ここは元々石川島という島でしたので、
当時の石川島灯台のモニュメントが建っています。

ここから、隅田川下流を見渡すと、隅田川最後の橋、開閉橋の勝鬨橋が見え、隅田川は東京湾へと
注ぎます。

今日最後の目的地は、ここからバス利用で、晴海埠頭まで行きましょう
晴海の貿易センター(展示場)は、臨海副都心・有明へ移転して日中は静かな埠頭になりました。
ここの晴海客船ターミナルと晴海埠頭公園はなかなかのおすすめです。
目の前には、レインボーブリッジ・東京湾が広がり、夜景もとってもgood!です。
日本郵船の客船・飛鳥もよく停泊しています。(今は世界一周航海中かな)
ここまでゆっくり丸1日、ご苦労様でした。


地図森下−佃島へ

地図2佃島−晴海へ


東京小さな旅へ



<