USR-300B
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SOLE AGENT KAIGAI TSUSHO CO.LTD.(海外通商)と書かれたペア箱に入ってます。40年近く前にエルタス300Bキット
を購入、組み上げた時に付いていた国産300Bです。USRは岡谷製の海外向けブランドと聞いたことがありました。海外通商と
いう商社のような名前からして、なるほどと思ったものでした。情報の乏しい地方では一つの情報が独り歩きします。岡谷は
2A3に関してはJMTEC, USRブランド向けに製作していたようですが、300Bに関しては諸説紛々、収拾するところを知らない。
この点に関してはいささか欧米かぶれした御仁が薀蓄を傾けておられます。真実の解明も必要だが、趣味の世界では幻想
も大いに結構、抱き続けたロマンに水をさすことはない。このUSRはゲッターもリング、ダブル、そして左右にそれぞれあったり
でいろいろです。またプレートも穴の開いたものだけと思いきや、岡谷と同じ穴のないタイプもあります。
エルタス300Bキット(KEL-12)の組立説明書をみると、回路図上の出力管にはHF-300Bと書かれてあります。送られてきたのは
USR300B。どういう経緯でHF-300Bではなく、USR300Bであったのかは不明で知る由も無い。宣伝広告にはWE及び国産としか
書いてなく、USRの表示はなかった。細部の形状や材質に微妙な差異がみられるのも事実だ。USRとJMTECは同じもののようだ。
長らくUSR300Bは岡谷の海外向けブランドで通ってきた。1970年代に秋葉原の海外通商が岡谷電機に特注で製造を依頼したもの
というのが通説だった。材質や形状がHF-300Bと違いがあるからといって、USRが岡谷の海外向けブランドではないと言い切れな
いだろう。車の世界でも同一メ−カ−の同一車種だって、グレ−ドによって100万の差がでるのである。OEMの可能性も含め、こう
なったら専門家気取りの御仁に本当の製造元を公開してもらいたいもの。USR、JMTECどちらにせよ、 「ある大メーカーの下請で
わかっているが秘密」 だと。秘密などというのなら、知ったかぶりの公開はするな。
JMTEC-300B
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