あじさいは初夏の花であり、梅雨の花でもある。初夏の光に映えるあじさいも、雨に咲くあじさいも、冴え

冴えと美しい。都会の雑踏に雨に濡れたカラフルな傘が似合う季節の到来です。あじさいの花は咲き初

めはおよそ白く、日が経つに従って次第に水色から淡青色に色づき、しまいには深海を思わせる濃碧色

となる。それが梅雨の霖雨に煙る庭に鮮やかに映ります。あじさいは土壌の性質により青、桃色 になり

ます。酸性では青色に、アルカリ性では桃色になります。うっとうしい梅雨の空の下、沈みがちな人の心

も、季節の花に触発されてほどけてゆく。アジサイ も咲き誇っております。

アジサイの原産地は日本、中心の小さい両性花と、回りの大きな装飾花からなるガクアジサイが原種。

一般に見られる手まり型のアジサイは、ヨーロッパに渡り装飾花だけが丸くなるよう品種改良された。

日本古来のアジサイは青で、「青い花が集まっている」 の集まるの意味の 「あづ」、青の意味の 「さ藍」

から 「アヅサアイ」、やがて「アジサイ」 になったといわれる。「紫陽花」 は唐の詩人白居易が別の花に名

付けたものを、平安時代の学者源順が間違えてアジサイにあてはめたため誤って広まったとされる。

俳人正岡子規が描いたわが家というのがあります。延べ40坪位の敷地の北側に西洋風と日本風の書斎を別々に建てます。 西

欧風書斎は書庫を兼ね、中 には二つぐらいのテーブルを置いて、じゅうたんを敷きつめ靴のまま出入りできるようにします。日本

風書斎は小さくてもよいのですが、清らかな雅趣あるものとします。南側の庭には一筋の小川をつくり書斎から小川までの間に

は、スミレ、レンゲ草、ツクシ などの春草を植えます。 小川にはメダカ、ハヤなどを放ちます。大きなコイはいりません。川の向こう

には仮山を築き、松やカエデを植えて嵐山に似せ、橋をかけて渡月橋に見なします。 嵐山の後ろにはキキョウ、ハギ、オミナエシ

、ススキ などすべて秋草ばかりを配します。野生のように乱れたままがよいでしょう。また川の東端、水にのぞんで一重の山吹

をあしらいます。東庭の中央には池 をこしらえ、その周りには松、竹、紫色のモクレンなど取り混ぜて植える ・・・・・ 子規の記述は

更に続きます。 私にも学生の頃から描いておりました夢がありました。いわゆる歴史的名球と言われた真空管が奏でるアンプを

組み上げること、しかもその年代別のアンプコレクションを有することでした。その中の秘蔵 パワーアンプの一つを子規風に描いて

みましょう。向かって左側に36型Power Trans を奥まってすえます。右に向かってLux 4810 Choke Trans、秘蔵の銘機 CSZ-15

-8 続いて同じくCSZ-15-8 と奥一列を Lux Transにて固めます。奥まってと申しましたが、中央一列 に訂正いたします。手前 横

一列 にWE 274B WE-VT52X4 の5本を堂々と並べ、トランス類の西欧風、日本風書斎に対しまして松、竹、モクレンと見たて

ます。トランス類の後ろに控えます 6J5 及び 6SN7はキキョウ、ハギ、オミナエシ等秋草のつもりです。嵐山に見たてました電解

コンデンサーの根元の取付金具は そうです、山吹なのです。SW-ON にいたしますと、わずかにヒーターの灯りは、小川 に遊ぶメ

ダカやハヤ に見えませんか? 黒メタリック 焼付塗装のシャーシーはじゅうたんに見えませんか?

このアンプは現在 Hytron VT52 Lux トランス P.P. Lux Trans : オール赤プレートの貴重品