西南海観光鉄道
在りし日の軽便

【九十九里鉄道】
 実物の音声が入っていません。アフレコで別の気動車の走行音を入れています。単端がひなびた駅舎を出て、よれよれの線路をヨタヨタ走っていく姿は本当にほほ笑ましいものです。写真でしか見たことがなかった、運転士と車掌がターンテーブルで単端の車体を手で押して方向転換する有名な光景も動画で見ることができたのは結構感動ものでした。現況の映像も入っています。
【日本硫黄沼尻鉄道】
 のどかな磐梯山麓を行く列車の姿に感動です。DC12のエンジン音はカシャカシャと軽い音でした。沼尻駅のデルタ線を使った方向転換の様子や、途中駅での交換で一方の運転士が機関車を降りて相手方の運転士にタブレットを手渡ししている光景が興味深かったです。かなり晩期の撮影ですが、沼尻からの復路、客車の前に無蓋貨車のセタを1両だけつないで硫黄鉱石を積んでいる姿もありました。また、DC12がセタを数量引いて走る姿がありましたが、鉱石を載せているわけでもなく、セタには数人の工事関係者とおぼしき人たちが乗っていました。どういう列車なんでしょう? 気動車では、仙北鉄道から来たキハ2401やキハ2402の姿も見ることができました。こちらのエンジン音はおとなしめですね。お客さんが結構乗っているのが意外でした。各駅や沿線の現在の風景や保存車両の様子も収録されており、当時の映像ばかりではありませんが、十分楽しめました。
【頸城鉄道・西武山口線】
 頸城鉄道におけるコッペル2号機の最終運転の模様が中心。アラン式弁装置を忙しく動かしながら走るコッペルの姿にしばし見入りました。新黒井駅構内の転写台で方向転換する姿も収められています。百間町駅などで記念列車と交換するDL牽引列車の姿も見ることができます。山口線で復活した姿もそれなりに興味深いですが、頸城地方の沿線風景に溶け込んだコッペルの姿を、動画で堪能できるのが何といっても収穫です
【井笠鉄道・西大寺鉄道】
 1972年の廃止直前の姿。笠岡駅から井原に向けて走るホジ+ホハの列車を追いかけながら撮影したと思われます。また、井原から笠岡行きの列車も追いかけているようです。笠岡駅を抜けてくじ場に向かう途中、民家の軒先をすり抜けるようにカーブから姿を現す列車の姿は、軽便好きには堪らないシーンでしょう。新山駅ではわずかですが、交換風景も見られます。北川駅では、先に廃線になった矢掛線へ分岐する構内線路が草に埋もれているのが哀愁を誘います。走行中のホハの車内や、くじ場の車庫で休むコッペルの映像もありますが、残念ながら朝のラッシュ時の6連の映像はありません。早春の沿線を駆け抜けるホジの走行音は、意外に単調。エンジン音も鉄道車両というより、工事用のコンプレッサーかなにかの音のようにも聞こえます。当時の映像は10分余りで終わってしまい、2002年から2003年にかけて訪問した廃線跡、保存車両めぐりの映像が続きます。大井村駅跡はホームの石積みや駅舎が残っているようです。

 西大寺鉄道は一部モノクロで、時間も10分足らずです。後楽園駅や西大寺市駅、沿線の走行風景で、流線形のキハ7などの姿を見ることができます。


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