西南海観光鉄道
RMライブラリー55「赤穂鉄道の発掘」

タイトルRMライブラリー55「赤穂鉄道の発掘」
著者安保彰夫
出版年月2004.2
出版社ネコ・パブリッシング
 1921年から51年まで、山陽本線の有年駅と播州赤穂を結んでいた762mmの軽便鉄道の貴重な記録。塩のまちだった赤穂の製塩業者らが、明治中期まで廻船に頼っていた塩の出荷を鉄道に切り替え、販路の全国展開を企図して敷設したという。著者が1979年に鉄道ファン誌で発表した本書のタイトルと同名の論考を補充した内容になっている。ファン誌に発表した1977年時点での調査データ、同鉄道のOBらからの聞き取り、車両竣工図、臼井茂信氏や牧野俊介氏による戦前の写真も収録。77年の訪問時、国鉄有年駅わきの古びた物置のような建物を覗くと、ボロボロになった赤穂鉄道の時刻表が貼られており、同鉄道の駅舎であることを確認したというエピソードは、廃線探訪を趣味とする者にとってはうらやましい限りである。

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