西南海観光鉄道
軽便王国雨宮

タイトル軽便王国雨宮
著者中川浩一・今城光英
加藤新一・瀬古龍雄 
出版年月1972.1
出版社丹沢新社
 戦前、各地で軽便鉄道を経営し、自社の鉄工部で蒸機や客車などの車輌を提供した大日本軌道から、のちに車輌メーカー専業となった雨宮製作所の足跡をまとめた一冊。大日本軌道は1908年7月に設立。最盛期は小田原、静岡、広島、福島など8支社、系列に日光、伊香保など8つの軌道会社を持っていた。事業は好調であったようだが、創業者、後継者の死亡が相次ぎ、各路線を地元資本に売却するなどして1921年に解体、鉄工部が雨宮製作所として残った。本書では、各支社のその後も含めた大日本軌道の歴史を克明にたどることができる。また、同製作所で製造された蒸機一覧のほか、電機、電車、気動車、客車など車種別に各地の車輌を解説。わずかな保存車輌以外、ほとんど姿を消した雨宮製車輌のハンドブック的存在といえる。

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