SCHOOL ZONE

「SCHOOL ZONE」 はタイトルが示す通り教育システムをテーマにした作品で構成されます。

作品内容は大きく分けると2つの展示エリアにわけられます。会場に入ると、まず目を引くのは直径4mの鉄のレールを限りなく、ゆっくりと回りつづける巨大な木彫のキリン、よく見ると胴体部は鋭角な三角柱で出来ており、我々はすぐに拷問道具(S.M?)で悪名高い三角木馬を連想します。また、サークル状のレールの中には義務教育で広く使われているスティール製の学習机、そして机の上には白で塗装された同じ無表情な顔をもつ40体の子供のミニチュア........................

もう一つ展示エリアは正面の壁に黒板が置かれ教室を連想させますが、設置された作品はおもちゃ屋で売っているサッカーゲームを改良したもので”いじめ”をテーマにした作品です。

さて、2つの展示は共通して現代日本の教育のシステムの様々な問題を我々に問いかけると思います。これは教育実習まで体験しながら自らは教育者として不適切と判断し表現者としての道を選んだ作家自身の願いを込めた作品表現に他なりません。