No.98

           1626年のニューヨーク


ニューヨーク州と言うより、デラウェア州辺りから北へ向かって
コネティカット州の辺りまでが、新オランダ
(New Netherland)と名付けられた。

1626年頃のことである。
オランダ人、ミヌイットによる。

その頃、オランダと言う国が、そもそも存在するかも疑われた、
そんな時代に、早くも海外に雄飛していたのが、オランダ人である。

彼は、1626年頃、今のマンハッタン島を地元のインディアン、レナペ族
(Lenape)から
60ギルダー相当のビーズと布と飾り具とにより、交換取得したとしている
(しかし、果してインディアンらが、「土地の所有権移転」と言う法律を理解していたか、
またそれに同意していたか、今日も疑問として残っている)。

このオランダ人ミヌイットは、ユトレヒト市の近郊出であった。
彼は結局、その頃80年にわたるスペイン王国との独立戦争から、
やっと国としての体制が整いつつあったオランダ国からは、冷たくあしらわれた。

その後は、自らの発見した北米の一部をスウェーデンの王族に売込み、
それから10年以上経った1638年に、2隻の船とともに再び北米に戻り、
今のデラウェア州に、スウェーデンのための土地を確保した
(その後、西インド諸島に行こうとして、途中で嵐のため亡くなっている)。

オランダは、その後ニューヨーク辺を支配した。
中でもマンハッタン辺りは、ニュー・アムステルダムと名付けて、多少の街並みも作った
(しかし、基本的に土地に腰を下ろして「農業をしよう」と言うオランダ人は乏しく、
やがて1660年代に、イギリスによって簡単に乗っ取られてしまう)。


                                  2017年3月6日