No.36

            クック船長の軌跡


NPR(5月3日)は、18世紀後半のイギリスのクック船長
(James Cook)の船HMS Endeavorが、
ロード・アイランド(R.I.)の港の底に眠っているかもしれないと伝えている。

革命戦争時、イギリス王国軍に攻め込まれたR.I.では、
そこの湾
(Narragansett Bay)に多くの古船を沈めてイギリスの艦隊の侵入を阻止しようとした。

こうした古船の発見と引揚げに取り組んでいる地元では、R.I.公共放送に答えて、
「これまでに湾内に200隻以上の沈船を発見した」と述べている。

このエンデバー号
(HMS Endeavor)は、元は石炭船(collier)で、
wikipediaによれば、1764年に北ヨークシャーで進水している。

本船はその4年後に、イギリスの王立学会
(Royal Society)によって買い取られたうえ、
海軍士官で海図法、数学を身に付けていたクック氏を中尉
(lieutenant)に昇進させ、船長に任命した。


更に、ジョージ王立学会がV世王に請願していた極秘のミッション(特命)がある。

南太平洋に存在するとされる未知の大陸
(Terra Australis Incognita)を発見し、
併せて、1769年に太陽面を横切るとされる火星を、太平洋から観測するというものだ。

彼は、このエンデバー号を使って、この2つの特命をやりこなした。
3年後にイギリスのDover港に戻っている

(ただし、クック船長は、その8年後に別の船で再び太平洋の探検に出てハワイ島に立ち寄った際、
住民らとの意思の疎通がうまくいかず、殺されている)。


                             2016年6月10日