No.26

              
Uberとドライバーとの関係


タクシー業界にとって厄介な競争者、欧米で流行っているユーバー“Uber”。
そのUberと、個々のドライバーとの間でも争いが、法的闘争が、起きた。

カリフォルニア州とマサチューセッツ州では、何人かのドライバーとUberとの間の訴訟で、
Uberが僅かながら、勝を収めた。4月22日のNPRが伝えている。

Uberの主張、「会社とドライバーとの関係は、独立した契約当事者同士の関係である…」、
が認められたのだ
(つまり、ドライバーは会社の従業員ではない、福利厚生費用などに会社の責任は及ばない)。

その結果、Uberはこの2州内のドライバーとの間で
総額84百万ドルを支払って、きれいにできる
(ただし、向う1年間以内にUberが上場した時は、追加で14百万ドルを支払う)。

Uberは今回のこの2州の訴訟での結論でホッ!としていよう。

と言うのも、昨年カリフォルニア州の労働委員会は、
「ドライバーは従業員である…」と判定していたからである。

今回の法律判断は、

「単にUberにだけでなく、Airbnb、Task Rabbit、Lyftなど、似たような業種
(いわゆるシェアリング・ビジネス(
Sharing Business))全体に影響を与えうる」という人もいる。

ドライバーらにとってもよかったのは、
契約当事者同士と言う関係が肯定されたことで、Uber側もドライバーとの縁を勝手に
一方的に切れないとの安心感が得られたことだ。

更に、契約当事者同志ということで、紛争解決手続きを正式なルートに載せられる一方、
自分の車の窓には、「独立ドライバー、チップ戴きます」とのサインを出せることになった。

                                  2016年4月26日