富山県の親不知(おやしらず)近くの「大平川」へ「来馬層群の化石」採取に行きました。
「来馬層群」−「新潟県 地学のガイド(上)」コロナ社より
富山・長野・新潟の三県にまたがって分布するジュラ紀前期の地層で、多くの動植物化石を産する。特に富山・新潟県境に流れる太平川上流では多くの海生ー瀬海生軟体動物化石が報告されている。来馬層群は砂岩や泥岩からなり、三畳紀後期からジュラ紀初期のレチアン−ライラス型のシダ植物群やアンモナイト、貝化石を含んでいる。天下の険、親不知付近ではこの来馬層群を不整合におおって、安山岩質火砕岩層がおおっている。富山県東部でこの地層の上に整合に重なる地層が5600万年前の古第三紀の絶対年代を示し親不知火山岩層も古第三紀と考えられている。 |
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来馬層群より産出した アンモナイト、二枚貝 シダ植物の化石 |
採取地:富山県下新川群朝日町太平川上流
このアンモナイトの言葉にひかれ、
名古屋から、名神高速道−米原ICを経て北陸自動車道を一路、新潟へ向けて走ります。富山県に入ってから、朝日ICを降りてしばらく糸魚川へ向かって富山湾を左手に見ながら海岸線を20分、めざす太平川へ到着。名古屋から約5時間のドライブでした。国道8号線を右折し太平川沿いにしばらく走ると、川が二つに分かれており左側からくる川をまたぐように橋がかかっている手前で車を止めました。本当の産地は、その橋を渡らず右側から来る川沿いに細い道を上るようです。今回は、大雨の後なので下流に化石が流れ込んでいると思い、採取しやすい所をねらいました。
付近の様子 |
川原に下りると、普通の石に交じって、黒い石(直径約30cm程度)がゴロゴロころがっているのが見えます。持参したハンマーで、黒っぽい石を数個割っていくうちに、ありました。2枚貝の化石が!ここはジュラ紀前期の地層です。ひょっとしたら、恐竜の歯の化石があるかもと期待して約3時間がんばりました。
川原での採取風景 |
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結局、獲物は2枚貝の化石数点と植物化石(何かわからん?)を採取できました。うまくいくと、あこがれのアンモナイトも出るそうです。近いうちにまたチャレンジしてみようかな。
家についたのが、夜の10時、結構ハードな一日でした。
化石の楽しみって何でしょう?
化石の楽しみ(「アンモナイトは”神の石”」懇談社ブルーバックス三輪一雄著) | |
その1. | 採取地をさがすこと。本で読んだりしてここら辺が良いなどと見つかった気になり一人悦にいること。 |
その2. | 採取地に到着した瞬間。今日の収穫を想像してニヤニヤしている自分が浮かんでくる。 |
その3. | 化石が見つかった時、「ビンゴ!やった!やった!」、ほかにもモットあるぞとうれしくなる気持ち。 |
その4. | 化石のクリーニング。きれいに掘り出せた時、自分の器用さに感動! |
その5. | 化石図鑑とにらめっこして、「これはプロカルディア・クルメンシスだ!」など名前をつける時。 |
と述べています。まったくその通りです。その他にも、もっとあります。
その他1 | 「採取地で食べるお弁当(おにぎりが多い)。ピクニック気分でこれがまたうまい!!やっぱり自然の中で食べるのは気分がいい。 |
その他2 | お金がかからない。遊園地などに行くと乗り物代がいるが、化石採取は不要。 |
その他3 | 一日楽しめ、うまくいけば、お土産(化石)付き。 |