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■Babatunde Olatunji / Takuta
アフリカン・パーカッション奏者のオラトゥンジの『ソウ
ル・マコッサ』収録の《タクタ》。パーカッションが熱狂
的に鳴り響くなか、他の楽器に対し不穏な緊張感をもって
グルーヴするルーカスのリズム・ギターの存在感がイイ。
ベースはスタッフのゴードン・エドワーズ。
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■Norman Connors / Saturday Night Special
ソウル/ファンクに接近していたドラム奏者のノーマン・
コナーズ。ルーカスは『サタディ・ナイト・スペシャル』
でファンキーなタイトル曲を提供しギターも弾いている。
完全なファンクの曲を書いていたことと、ジャズ・ギタリ
ストとは一味違うギター・ソロのフレーズ構成に注目。
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■Gary Bartz / Gentle Smiles (Saxy)
サックス奏者ゲイリー・バーツの『ザ・シャドウ・ドゥ』
にルーカスが提供した曲。プロデューサーは、ドナルド・
バードの『ブラック・バード』で有名なマイゼル・ブラザ
ーズ。不思議な浮遊感を感じさせるこの曲は、アルバムの
中でも異彩を放つベスト・トラックである。
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■Reggie Lucas / The Barefoot Song
日本制作による唯一のルーカスのソロ・アルバム『サヴァ
イヴァル・シームズ』収録の《ザ・ベアフット・ソング》
は、当時最先端のサウンドだったクロスオーヴァーを取り
入れたルーカスの曲。演奏はギター奏者としての限界を感
じさせるが、曲はイイ。
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■Hubert Eaves / Painfull Pleasure
ルーカスはときどきウェス・モンゴメリー風の演奏を行う。
初代エムトゥーメのキーボード奏者のヒューバート・イー
ヴスの『エソテリック・ファンク』収録の《ペインフル・
プレジャー》も、モンゴメリー風の演奏が聴ける1曲。
ジャズ的なギター演奏の限界を感じさせる。
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■Flora Purim / Fairy Tale Song
クロスオーヴァーに近づいていた時期のルーカスの演奏例。
フローラ・プリムのアルバムで、ジョージ・デュークらと
ミルトン・ナシメントの《フェアリーテイル・ソング》の
カヴァーを演奏。ギター・ソロも担当しているが、変にジ
ャズを意識しておらず吹っ切れたロックっぽいソロがイイ。
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■Sunfire / Millionaire
ルーカスが、エムトゥーメとの活動の次のステップとして
結成したサンファイア。彼らが残した唯一のアルバム用に
ルーカスが提供した曲は、どの曲も傑作である。なかでも
ゆったりとした《ミリオネア》は、ポップさを感じさせる
素晴らしいバラード。ホーン・セクションが素晴らしい。
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■Madonna / Borderline
ルーカスの音楽人生のベスト1は、やはりマドンナに提供
した《ボーダーライン》だろう。メロディとコード進行の
どちらも本当に素晴らしい。このようなポップな魅力を持
つR&B系の曲は、ジャズだけやっていても、ファンクだ
けやっていても、なかなか作れるものではないと思う。
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■Randy Crawford / Betcha
ランディ・クロフォードの『アブストラクト・エモーショ
ンズ』に収録された《ベッチャ》のメロディは、かつてエ
ムトゥーメと共にプロデュースを行ったスピナーズの《ク
ドゥ・イット・ビー・アイム・フォール・イン・ラヴ》を
思わせる。ルーカスのフィラデルフィア愛を感じる1曲。
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■Constina / Without You
ルーカスが80年代の終わり全面的にプロデュースした歌手
のコンスティナ。アルバム『コンスティナ』用にルーカス
が提供したバラードの《ウィズアウト・ユー》は、凝った
転調の不自然さを感じさせないポップなバラードに仕上が
っている。
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