ロバータ・フラックへの楽曲提供で本格的にはじまったエムトゥーメとレジー・ルーカス の楽曲制作は、1970年代の終盤においてはステファニー・ミルズやフィリス・ハイマンと いった女性シンガーのアルバム・プロデュースが中心だった。やがてミルズに提供した曲 の《ネヴァー・ニュー・ラヴ・ライク・ディス・ビフォア》がグラミー賞のベストR&B ソングという栄冠を獲得すると、エムトゥーメとルーカスは男性グループや男性シンガー のプロデュースに方向を切り替えていくようになる。彼らは、まずリアル・シングやスピ ナーズといった、経験も実績もある男性のソウル・グループのプロデュースを手掛けた。 そして、エムトゥーメとルーカスがスピナーズのアルバム『キャント・シェイク・ディス ・フィーリン』を手掛けたのと同じ年に、アルバム全体のプロデュース行って世に送り出 したのが、新人男性シンガーのマーク・サダーンである。
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■Sadane / One-Way Love Affair エムトゥーメ&ルーカスがエムトゥーメ(グループ)をあ げて全面的にバックアップした、サダーン名義によるマー ク・サダーンのデビュー・アルバム。 収録曲から、アルバムに対する彼らの気合が伝わってくる。 |
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■The Four Tops / Definitive Collection ダイアナ・ロス&ザ・シュプリームズと共に、ホランド/ ドジャー/ホランドの強力なバックアップによって60年代 モータウンの黄金時代を担ったフォー・トップスのシング ルを集めたコンピレーション。 |