自分達のグループのと並行して、ステファニー・ミルズ、フィリス・ハイマン、レナ・ス コットのアルバム全曲をプロデュースしてきたエムトゥーメとレジー・ルーカス。彼らは 、ミルズやハイマンのアルバムをプロデュースするなかで確立した自分達のサウンドを、 さらに前進させようと考えていたようだ。ミュージシャンとしてのエムトゥーメとルーカ スは、マイルス・デイヴィスのグループに代表されるように、クリエイティヴな即興演奏 の場で演奏活動を行ってきた。デイヴィスが、自ら創りあげたサウンドに固執せず新しい サウンドに次々と挑戦していったように、エムトゥーメとルーカスもミルズやハイマンを 成功に導いた自分達の手法に満足せず新たな次の一手を探していたように思われる。その ようなことを感じさせるのが、エムトゥーメ(グループ)の2作目のアルバム『イン・サ ーチ・オブ・ザ・レインボウ・シーカー』である。
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■Mtume / In Search Of The Rainbow Seekers エムトゥーメ(グループ)の2作目のアルバム。 グループの各メンバーがそれぞれ曲を提供しているが その分だけグループのアルバムとしての統一性がそが れたような印象を受けるアルバムである。 |
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■Mtume / Kiss This World Goodbye エムトゥーメ(グループ)のファースト・アルバム。 全ての曲はエムトゥーメとルーカスが書き下ろし、一部の 曲のみメンバーが曲作りに加わっている。 エムトゥーメのアフリカ志向も垣間見ることができる。 |