エムトゥーメとレジー・ルーカスが初期段階にプロデュースをした人は、ステファニー・ ミルズとフィリス・ハイマンだけではない。もう1人、デトロイト生まれの女性シンガー のリナ・スコットがいる。スコットはタレント・コンテストで注目され、13歳でレコーデ ィングも経験。テンプテーションズやフォー・トップスといったモータウンのグループの 前座や、アレサ・フランクリンのバック・シンガーとしても働いていたらしい。ミルズや ハイマンもそうだが、エムトゥーメとルーカスが初期段階でアルバム・プロデュースをし 人は、みな下積み時代が長く、実力はあるけれどなかなかレコードを作る機会がなかった タイプという点で共通している。やがてスコットは、エムトゥーメとルーカスのマイルス ・デイヴィス・グループにおける同僚で、当時はソウル系のシンガーに転身していたマイ ケル・ヘンダーソンのアルバムに参加。ヘンダーソンとデュエットする機会を得ている。
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■Rena Scott / Come On Inside エムトゥーメ&ルーカス・プロダクションが刻印された レナ・スコットのファースト・アルバム。 バックを担当しているのもエムトゥーメ(グループ)や サックス奏者のゲイリー・バーツとお馴染みの面々。 |
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■Beverly Johnson / Don't Lose The Feeling スコットの『カム・オン・インサイド』と同じ1979年に ブッダ・レコードがリリースした、ファッション雑誌の ヴォーグに初めて登場した黒人モデルのべヴァリー・ジ ョンソン。エムトゥーメ&ルーカスがミックスのみ担当。 |