ステファニー・ミルズのアルバムで、自分達のグループのサウンドを基盤とした楽曲制作 を含む本格的なプロデュース業に進出したエムトゥーメ&ルーカス。彼らが初期にプロデ ュースを行ったシンガーは、ミルズだけではない。フィリス・ハイマンがいる。ハイマン は、ハスキーでパンチのある歌声の実力派シンガーだ。エムトゥーメとルーカスと一緒に 仕事を行う前は、ノーマン・コナーズ、サックス奏者のファラオ・サンダース、ファット バック・バンドといった人達と仕事をしている。コナーズのアルバムでは、エムトゥーメ とルーカスがマイルス・デイヴィス・グループにいたときのベース奏者のマイケル・ヘン ダーソン(コナーズのアルバムがきっかけとなりソウル系のヴォーカリストに転身する) とのデュエットを、サンダースのアルバムではハイマンのアルバムにそのまま入れてもお かしくないような見事な歌を聴かせている。これだけでも、彼女の実力は伺いしれる。
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■Phyllis Hyman / Phyllis Hyman ルーカスが参加した《チルドレン・オブ・ザ・ワールド》 収録の、ハイマンの初ソロ・アルバム。全てのR&Bの曲 の中でも最高に素晴らしい《ノー・ワン・キャン・ラヴ・ ユー・モア》も収録されている。一聴の価値あり。 |
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■Phyllis Hyman / You Know How to Love Me エムトゥーメ&ルーカスのポップでダンサンブルなサ ウンド・プロデュースによって、結果的にハイマンを 代表するアルバムとなった『ユー・ノウ・ハウ・トゥ ・ラヴ・ミー』。 |
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■Yellow Magic Orchestra / Yellow Magic Orchestra ゲーム機のサウンドがビートとシンクロして、コンピ ュータを使ったマーティン・デニーの《ファイア・ク ラッカー》のカヴァーにつながっていくのが衝撃的だ ったYMOのアメリカ盤。イーヴスも聴いていたのか。 |