マイルス・デイヴィスの音楽は、実にミステリアスな魅力がある。だから、その秘密を探 ろうと、つい何度も聴きたくなってしまう。近年では、アルバムに参加したミュージシャ ンといった関係者のインタヴューなどによって、いままでにはわからなかったことがいろ いろと明らかになってきた。しかし、ミステリアスな魅力がつきることはない。ミュージ シャンなど関係者の発言の殆どは、新しい情報も与えてはくれるが、主観的なものや思い こみの可能性も高く、それを100%信頼するには1次資料的な証拠が必要となると思ってい るからである。真に音楽そのものの秘密を語れる人がいるとすれば、その音楽を創ったデ イヴィス本人以外にはありえない。しかし、デイヴィスはもうこの世にはいない。幸いに もデイヴィスは自叙伝を残しているが、それを読んでもわからないことはまだまだ多い。 だから、今日もデイヴィスを聴き続けるのである。
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■マイルス・デイビス自叙伝 「オレの人生で最高の瞬間は、セックス以外のこと だが、それはディズとバードが演奏しているのを 初めて聴いたときだった」と、とばしまくる帝王 の貴重な話が満載の自叙伝。 |
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■Miles Davis / The Complete Jack Johnson Sessions ジョン・マクラフリンのギターを中心とした一連の録音 が収録されているボックス・セット。 マクラフリンをフィーチャーしたブルースっぽい曲も、 収録されている。 |
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■Billy Jackson & The Citizen's Band 1976年発売のジャクソンの作品。 コーラスとストリングスをフィーチャーした、 きらびやかなディスコの時代を感じさせる。 バーナード・パーディ参加。 |