ファンクを感じさせる音楽的な条件とはなんなのか。ファンクと呼ばれている曲を遡って みると、なにかわかるかもしれない。これまでにわかっていることは、その曲にメインの メロディと同じくらい印象的かつブルース・ロック的なフィーリングも感じるリフがある 曲にはファンクを感じやすい。そのリフを弾いている楽器が、ヘヴィーなベースであれば ファンク度は増大する。ただし、クリームの《サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ》、ステ イプル・シンガーズの《アイル・テイク・ユー・ゼア》、アーチー・ベル&ザ・ドレルズ の《タイトゥン・アップ》のように、メインのメロディと同じくらい印象的なリフであっ ても、必ずしもファンクを感じるわけではない。また、その曲を演奏する人が白人か黒人 かは、ファンクを感じるかどうかとは関係がなさそうであるということくらいか。まず、 一般的にファンクの創始者と言われるジェームズ・ブラウンのヒット曲を聴いてみよう。
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■James Brown / Star Time 《シンク》、《アウト・オブ・サイト》、《パパズ・ゴッ ト・ア・ブランド・ニュー・バッグ》、《コールド・スェ ット》など、ブラウンの代表曲を集めたコンピレーション。 |
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■The Isley Brothers / The Story Of The Isley Brothers アイズレー・ブラザーズの素晴らしいコンピレーション。 《テスティファイ》では、若き日のジミ・ヘンドリックス がギターを弾いている。 |
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■James Brown / Live At The Apollo 《ゼア・ワズ・ア・タイム》で観客を巻き込んでいく様 は、ファンクができあがる過程をみるようである。 そこから《コールド・スェット》になだれこむところが このライヴ・アルバムの前半のハイライトだ。 |