■ジョー・ザヴィヌルとのコラボレーション 『ビッチェズ・ブリュー』録音後のマイルス・デイヴィスは、大編成でのレコーディング という”余韻”を引きずりながらも、そこにとどまることがなかった。さらなる音楽的な 発展を求め、大きくわけて2つのコンセプトを推進している。ひとつは、『イン・ア・サ イレント・ウェイ』から継続していたジョー・ザヴィヌルとのコラボレーションである。 デイヴィスがザヴィヌルに期待したことは、おそらくレコーディングの素材としての作品 提供である。ザヴィヌルの音楽にデイヴィスが音楽的な可能性を感じていたことは、ザヴ ィヌルが発表したソロ・アルバム『ザヴィヌル』のジャケットに、デイヴィスが異例とも いえるコメントを寄せていることからも想像できる。なにより、結果的には殆どが未発表 作品として眠ることになるが、『ビッチェズ・ブリュー』以降にデイヴィスがレコーディ ングした数多くのザヴィヌルの作品が、デイヴィスの期待を物語っている。
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■Joe Zawinul / Zawinul デイヴィスとレコーディングした、《イン・ア・サイ レント・ウェイ》や《ダブル・イメージ》が再演され た、ジョー・ザヴィヌルのソロ・アルバム。 |
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■Mils Davis / The Complete Bitches Brew Sessions 『ビッチェズ・ブリュー』録音後の、ジョー・ザヴィヌル とのコラボレーション作品と、インド楽器を導入した、 1969年11月のセッションを含むボックス・セット。 |
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■Mils Davis / Bitches Brew 『ビッチェズ・ブリュー』では、ベース・ラインが印象的 なファンクを感じるデイヴィスの曲と、ザヴィヌルの曲 の方向性の違いが少しづつ現れてきているように思う。 |
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■Mils Davis / Bitches Brew Legacy Edtion 『ビッチェズ・ブリュー』発売40周年を記念した4枚組。 リアルタイムで発表された、インド楽器導入のシングル 曲を聴くことができる。 他に、同時期の未発表ライヴのCDとDVD付属。 |
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■Crosby,Stills & Nash / Crosby,Stills & Nash バーズのデヴィッド・クロスビー、バッファロー・スプリ ングフィールドのスティーヴン・スティルス、ホリーズの グ ラハム・ナッシュが結成したグループ。ディヴィスが インド 楽器を導入してカヴァーした《グウィニヴィア》 を収録。 |