●究極のロックのライブ/ライブ・アット・リーズ

Happy New Year!! 
2002年になりました。皆さん、どんなお正月をお過ごしですか?。新しい年になって、最
初に聞いた音楽はなんでしょうか?。あゆかな?、なんちゃって・・・。私は、『熱狂の
ステージ』です。こういってわかる人は、かなりのブリティッシュロックファン。またの
名を『ライブ・アット・リーズ/ザ・フー』です。

このレコードは発表当時は6曲入りだったのですが、今回新たに発売されたデラックス・
エディションには33曲も入っています。CDにして2枚組です。しかも未発表部分が、
彼らの代表作<トミー>の全パフォーマンスです。これは、買わなあかん。このライブで
のザ・フーは、完全試合を狙っています。それほどパフォーマンスは素晴らしい!。ウッ
ドストックなんかで見ると、なんか雑なバンドというイメージなのですが、このライブで
の演奏はすごく丁寧でかつドライブ感に満ち溢れています。ギター1本、ベース、ドラム
と歌だけで、これだけの素晴らしい展開!。ステージで、メンバーに入っていないキーボ
ードの音が聞こえるような日本のロックバンドは、少しは見習って欲しいです。間違いな
くロックのベスト・パフォーマンスです。近年のサポートメンバー入りのロックのライブ
なんかでなく、自分達だけでここまでの完成度のライブは、他にはオールマン・ブラザー
ズのフィルモアくらいしか知りません。でもオールマンズは、ギター2本に、キーボード
まで入っています。同じ編成のクリームや、ジミ・ヘンも、残念ながらここまでの展開の
ライブはありません。ディープ・パープルのライブ・イン・ジャパンも、ツェッペリンの
狂熱のライブも残念ながら完成度という点では足元にも及びません。究極というのはそう
いう意味です。聞き終わると、ロックをたっぷり聴いたという満腹感を味わうことができ
ます。資料によると、ザ・フーはこのライブ録音にいたるまで、かなりのレコーディング
を没にして完璧なライブの熱をパッケージしたレコードを作ろうとしたみたいです。そし
て出来上がったレコードは、まさにそのとおりの素晴らしい名盤になったのですが、レコ
ードの収録時間の制約でこれだけの未発表が眠っていたわけです。レコーディングから3
0年たった今、これだけの素晴らしいパフォーマンスの全貌を聞けるなんて幸せですよね。

ザ・フーが好きな人というのは、本当のロック好きだという気がします。ピート・タウン
ゼントが、<今のロックは豚だ!>とかいうのも、このアルバムを聴くと良くわかります。
私のまわりには、あまりザ・フーが好きだという人はいないのですが、もっともっと皆さ
んにも聴いて欲しいものです。これ以上のロックのライブ・パフォーマンスはありません
から。