●ジョン・レノン・ミュージアムに行ってきました!

秋も深まって少しずつ寒さを感じるようになってきましたが、皆さん、お元気でお過ごし
ですか?。「芸術の秋」になって、当サイトも音源をどんどん追加しています。「Album」
のコーナーに、『Piano Works』という新しいアルバムをアップしました。1997年に
レコーディングした、ピアノソロによるオリジナル作品集(一部オリジナルでないものも
あり)です。ピアノは下手なのですが、どうしても自分のピアノで表現したかった世界を
形にしたものなのです。秋の夜長にしっとりと聴くにはいい作品ですので、ぜひ聴いてみ
てくださいね。

さて「芸術の秋」というわけで、私の家の近くの埼玉スーパーアリーナという所にある「
ジョン・レノン・ミュージアム」に初めて行ってみました。ちょうど1年前の10月9日
(ジョンの誕生日)にオープンしたのですが、なかなか行く機会がなかったのです。入場
するとまず、ジョンの一生を綴った短編映画の上映から始まります。そして少年時代、リ
バプール時代、ビートルズ全盛期、ヨーコとの出会い、アスコット、ニューヨーク、ハウ
スハズバンド時代とテーマ別の部屋を進んで行くうちに、ジョン(そしてヨーコ)のメッ
セージを感じられるようになっています。

やはりビートルズ時代の部屋を、じっくりと見ている人が多かったようです。みんなビー
トルズが好きなんですね。でもハイライトは、同時に展示されているオノ・ヨーコの作品
ではないかと思ってしまいました。おそらく初めてオノ・ヨーコの作品を知る人には、既
成概念を揺さぶられてショックかも知れません。でもそれは決して衝撃的なものではなく
ユーモラスであり、同時に眼が開かれた(今まで気がつかなかったものに気がつかされた
)ような感じを与えます。それに気がつくと、ジョンの有名な作品である《イマジン》は
、ヨーコの世界をジョンなりに表現したものなんだなということが良くわかります。ソロ
になってからのジョンの作品は、多かれ少なかれオノ・ヨーコの影響はありますが、オノ
・ヨーコの世界観をまるごと表現しているような曲(《イマジン》の他には、例えば《ハ
ッピー・クリスマス》)が現在のジョンを代表する曲になっているというのは何か象徴的
なような気がします。もしかしたらソロ・アーティストとしてのジョン・レノンこそが、
オノ・ヨーコの創った最大のアートであるのかも知れません。ミュージアムは最後に様々
なジョンの言葉によるメッセージで終わりますが、透明な椅子に座ってそれらを見ている
ととても気持ちの良いポジティブな気分になりました。世界的に不安定な世の中だからこ
そ、ジョンのメッセージは深い重みを持って伝わってきます。ミュージアムは、けっこう
初めて見るものも多かったし(実は2回ほど、別の場所で開催されたジョンの展覧会に行
ったことがあります)、展示品もいつも同じものだけでなく時々変わっているとのことで
すので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。